【スズキ GS1200SS】1980年のヨシムラ仕様カスタムが熱い!

1980年代に鈴鹿8時間耐久レース(通称スズキ8耐)などで好成績を収めたスズキGS1000R、その意匠を再現して2002年に販売されたのがスズキGS1200SSです。1980年代の空気をまとうそんなバイクを、中古車やカスタム、新車についても触れて紹介します。

スズキ GS1200SSとは

往年の鈴鹿8耐優勝モデル「GS1000R」を強く意識したバイク

かつてスズキから、GS1000という直列4気筒DOHCエンジンを搭載した大排気量スポーツ車両が存在しました。1977年に発売したGS750をベースにエンジンを1000ccへと大型化し、1978年から販売されたスズキ初の本格スポーツモデルです。その開発に当たっては20,000キロにもおよぶ全開20000キロテストが行われ、それをクリアすることを目標とされ、最終的にはこのテストにGS1000は合格します。

スズキ初の大排気量スポーツとして誕生し、過剰品質とまでいわれたその性能から、レーシングコンストラクター「ヨシムラ」とスズキによってチューニングが施されたレース仕様車が開発されました。スズキGS1000Rとして登場したこのレース車両は1980年の鈴鹿8時間耐久ロードレースで優勝を飾るなど、輝かしい戦績を残しました。

前置きが長くなりましたが、そんなスズキ往年のスポーツモデル、GS1000Rのデザインやエッセンスをふんだんに取り入れ、2002年3月に販売が開始されたのがGS1200SSという車です。

デザインはまさに往年のレーサー

GS1200SSのデザインは、往年の名車であるGS1000Rのエッセンスが取り入れられています。まず全体的なスタイルが1980年代のノスタルジックなレーサーライクなものとなっています。GS1000Rでもっとも特徴的な丸目2灯ヘッドライトも再現されています。シートは低く、セパレートのハンドルは高く取り付けられ、視点を高くした着座時の姿勢を取ることができます。前傾がきつくないこの姿勢はストリートやツーリングを快適にこなします。この着座姿勢は、GS1200SSというバイクが決して硬派なレーサーではなく、快適にツーリングを楽しむグランドツーリングなバイクだということを示しています。

本格的なレーサーではなく、ツーリングをノスタルジックに楽しむバイク

GS1200SSはその名の通り1,156ccにもなる大排気量DOHC直4エンジンを搭載し、エンジンの冷却には油冷を採用するなど、レーシングバイクとしてスズキのこだわりが随所に感じられるバイクです。絶対的な走行性能ではGS1200SSの前年に発表されたGSX-R1000やGSX1300R Hayabusaが存在しているため、スズキのラインアップ上の立ち位置としても、余裕のある走りを楽しめるグランドツーリングなバイクだといえるでしょう。

ちなみに中古バイク市場では往年のGS1000Rを意識しエンジンなどを換装した車両や、カスタムショップが製作したコンプリートバイクが時折出品されています。ラインアップではグランドツーリングでも、その姿に鈴鹿8耐の勇姿を思い出させてくれるようで、そうしたレース仕様のカスタムが非常によく似合うバイクです。

スズキ GS1200SSのスペック

名称:スズキ GS1200SS
メーカー希望小売価格:920,000円(消費税込み)
販売開始日:2002年3月

エンジン種類:油冷・4サイクル・直列4気筒・DOHC
エンジン型式:V719
総排気量:1,156cc
燃料供給装置:キャブレター
キャブレター形式:CVR32
エンジンオイル容量:4.6L
燃料タンク容量:18L

最高出力:74kW (100ps)/8,000rpm
最大トルク:94N・m (9.6kgf・m)/6,500rpm
燃費:28.0km/L(定地走行 60km/h)
最小回転半径:3.4m

タイヤサイズ前:120/70ZR17(58W)
タイヤサイズ後:170/60ZR17(72W)
ブレーキ前:油圧式ダブルディスク
ブレーキ後:油圧式ディスク

変速比
1速: 2.384
2速: 1.631
3速: 1.200
4速: 0.956
5速: 0.833
1次減速比:1.565
2次減速比:3.000

スズキ GS1200SSの評価やインプレッションは?

2016年の今、改めて評価されるスタイリング

発表された当時は1980年代のバイクが走り目新しさがあまりなかったようです。しかし、そうした1980年代の雰囲気を残すバイクが少なくなった2016年現在では、そうした80年代のエッセンスを今に残すGS1200SSは、今では珍しくなった良デザインのバイクとして人気を集めています。走行性能にフォーカスするのではなく、スタイリングや雰囲気が再評価されているようです。

スズキ GS1200SSの新車は買える!?

GS1200SSは登場から3年ほどで姿を消した希少車です!

GS1200SSの販売期間は3年ほどであり、2001年の登場から15年が経つ2016年現在では、新車を手に入れる機会は非常に少ないでしょう。中古ですら2016年現在中古バイク検索サイトに登録された車両は26台、価格も800,000円台から1,600,000円台と、年式を考えれば非常に高額な価格で取り引きがされています。

登場当時の2001年はまだ1980年代のレーサーライクな車両が中古バイク市場に出回っており、復刻版ともいえるGS1200SSを選ぶ人が少なかったともいわれています。ですが、2016年現在は1980年代のレーサーライクな車両はほとんど姿を消してしまい、そうしたエッセンスを今に残すGS1200SSはある意味貴重な存在です。販売台数も多いとはいえず、結果GS1200SSは2016年現在プレミア価格で取り引きがされている状況なのです。

そんな状況ですのでGS1200SSを新車で購入するのはもはや不可能ですので、できるだけ新車に近いコンディションを味わいたいのなら、程度の良い中古車を購入し、お金を掛けてリフレッシュさせてやるのが現実的でしょう。

スズキ GS1200SSの中古車情報

スズキ GS1200SSの中古車は800,000円から

玉数も少なくなりプレミア価格となってきているスズキGS1200は、中古車市場でも高値で取り引きされています。価格は800,000円から1,600,000円価格帯で、走行距離は短い車両で10,000km台、距離を走っている車両だとなんと90,000km台の車両もそうした高値で販売されています。

GS1200SSの特徴としては、そのほとんどが何かしらカスタムされている車両というのがあげられます。販売している店舗がカスタムショップという例もあり、そうしたお店でしっかりメンテナンスを受け続けてきた車両であれば、走行距離が伸びている車両であっても、良好なコンディションを維持できているかもしれません。GS1200SSを購入するのであれば、走行距離だけに着目するのではなく、今までどれだけメンテナンスを受けてきたかなど、現場のコンディションをしっかりと把握することが重要となってきます。

なんにせよGS1200SSは販売から15年近く経つバイクです。購入する時は定期的なメンテナンスをしっかりと受けてきた、お金が掛けられている車両を選ぶのが重要です。案外改造されたバイクなどはメンテナンスにもしっかりお金を掛けていることがありますので、フルノーマルの車両よりもそうしたこだわりを感じられるバイクを選ぶのが、GS1200SSを中古で購入する時のポイントになりそうです。

スズキ GS1200SSのカスタム

鈴鹿8耐を意識した「ヨシムラ」仕様が熱い

GS1000RのアニバーサリーモデルともいえるGS1200SSですので、鈴鹿8耐で優勝を飾った「ヨシムラ」仕様のカスタムが非常によく似合います。ヨシムラ仕様のポイントはまずカラーリング、黒と赤のツートンをベースにデカールを貼り付けると、一気にそれっぽくなります。さらにステップアップしていくなら、マフラー、カウル、ステアリングなどを、ヨシムラ仕様を意識したパーツに交換していくのが良いでしょう。販売から年数は少々経っていますが、マフラーなどパーツはまだまだ購入可能です。

2016年現在中古車検索サイトにはヨシムラ仕様のコンプリート車両を見ることができます、エンジンスワップまで行っているフルカスタムな1台となっておりまして、こうしたフルカスタムされた車両を目標にカスタムするのも1つでしょう。ちなみに販売金額は2,000,000円~ASK(応相談)、プレミアム感一杯の車両となっています。

GS1200SSだけじゃない、ノスタルジックなライバルたち

スズキ GSX1400:GS750の雰囲気を今に残すネイキッド

ネイキッドとは裸の意味で、カウルなど外装が省かれているバイクを指して使われます。そうしたネイキッドバイクとして、1970年代にスズキから販売されたバイクがGS750であり、後にGS1000へも発展していくスズキ初の750cc直4DOHC4サイクルエンジンを搭載していました。

そんなGS750のエッセンスを残すように、2001年に登場したのがスズキGSX1400です。排気量はほぼ倍の1400cc直4油冷エンジンを搭載し、その中低速トルクから力強い走りを実現しています。

GS1200SSよりも販売期間は長く、2008年に専用カラーリングを施した限定仕様が発表され、生産を終了しました。丸目1灯のどこかノスタルジックながらも現代風にリファインされたスタイリング、ネイキッドらしい力強い走りが評価されていたようです。1970~1980年代のスズキ製バイクが好きな方は、こちらも検討してみてはいかがでしょう。

同時期に販売されていたホンダCB900ホーネットも当時を感じさせるネイキッドバイクですが、GS750のほうが、より当時の雰囲気を残したスタイリングとなっています。

スズキ SV400S:雰囲気を楽しむならこちらもおすすめ

スズキのレーサー風なバイクを楽しみたいという方には、SV400やSV400Sはいかがでしょう? このモデルは4ストローク水冷90度V2気筒エンジンを搭載し、前輪にディスクブレーキを採用するなどスポーツ性を意識したモデルです。1998年から2006年まで8年にわたり販売されました。ハヤブサ風のレーシーなカウルを身にまとったSV400Sと、ネイキッドモデルのSV400が設定され、SV400Sのほうが約90,000円高い値段設定となっていました。絶対的な走行性能ではGS1200SSと比較できませんが、安価にレーシーな雰囲気を楽しむのなら、こちらのモデルもおすすめです。

650ccエンジンを搭載したSV650、1,000ccエンジンを搭載したSV1000もラインアップされており、スタイルは良いがより走行性能の高いモデルが欲しいという場合にはそちらも検討してみてはいかがでしょう。SV650は2015年にフルモデルチェンジをされており、2016年現在新車で購入できます。

ホンダ CB900ホーネット:こちらも鈴鹿8耐を思い起こさせるバイクです

GS1200SSを検討するなら、ホンダのCB900ホーネットはいかがでしょう。立ち位置的にも非常にGS1200SSと似ている車で、ライバルといえるバイクではないかと思います。

ホンダCB900ホーネットは、その名称からかつて鈴鹿8耐を戦ったCB900Fをイメージさせる車両で、GS1200SS同様2001年に発表されました。CB900Fというバイクはサーキットで活躍していたRCB1000のイメージを受け継いで1970年代に販売されたスーパースポーツ、主にヨーロッパ市場へ向けて開発されたネイキッドモデルのバイクでした。

このCB900Fを残しているのがCB900ホーネットです。スタイルは現代風にリファインされたネイキッドスタイルですが、全体のシルエットはレーシーにまとめ上げられています。シートも若干低めに設定され、GS1200SS同様ツーリングを快適に楽しめるロードバイクに仕上がっています。スタイル自体はGS1200SSと比べると現代的な要素が強めですが、その立ち位置的にはGS1200SSとライバルです。中古バイク検索サイトでも4台しか登録されていませんが、相場価格は2016年現在で400,000円台、GS1200SSに比べればリーズナブルに楽しめます。

CB750cafe:伝説の「RCB1000」風コンプリートバイク

出典:http://cb750cafe.jp/cb750cafe/type.html

ホンダCBシリーズ全ての祖先ともいえる、1970~1980年代に活躍したレーサーがRCB1000です。前述したCB900Fの元となったバイクで、ヨーロッパ耐久選手権シリーズの開幕戦でいきなり優勝を飾るなど、数々のレースで記録を残した伝説的なマシンです。スタイルはフロントに丸目2灯のヘッドライトを備えており、レーシーなスタイルと相まってその雰囲気はGS1000Rに近いものがあります。

2016年現在、CB750をベースにRCB1000を思わせるカスタムを施したコンプリートバイクCB750cafeが有限会社ホワイトハウスより販売されています。スタンダード仕様車は1,840,000円、そこから個人の好みに合わせてオプションやカラーを追加オーダーしていく形で販売されています。パーツ一つ一つにこだわっているだけあって、そのスタイリングは見事に往年のRCB1000を再現することに成功しています。GS1200SSのヨシムラ仕様のコンプリートバイクも2,000,000円ほどしますので、そうしたこだわったバイクが欲しいのなら、こちらのCB750cafeも検討してみてはいかがでしょう?

カフェレーサー「CB750cafe」をカラーオーダーとオプションパーツのご紹介します。

まとめ:1980年代のレーサー気分が味わえる1台

GS1200SSは、その外装から1980年代当時のレースシーンを思い起こさせてくれる趣味の1台です。特に、そうしたスタイリングのバイクが少なくなった2016年現在では珍しい部類に入るスタイリングで、当時を知らない層の人であっても、今では個性的となったそのフォルムは十分魅力的に移っているようです。性能面ではより高性能なスーパーバイクが販売されているのでそれらとは比較できませんが、それでも直4DOHCエンジンが発生させるパワーは強力、一般道でコーナリングやツーリングを楽しむには十分な性能を備えています。

特にこだわりがある場合に検討したいのが、ヨシムラ仕様など当時のレースバイクを再現した仕様です。こうした車両はGS1200SSのコンプリートカー以外にもRCB1000のデザインを意識したCB750cafeなどあります。こうしたコンプリートバイクは2,000,000円近い価格となってきますが、エンジンスワップなどされており中古でなければ新車で当時の気分を味わえます。当時の雰囲気を味わえるバイクを新車で乗ってみたいという方は、こうしたコンプリートバイクを検討してみるのがよいでしょう。