【スズキ マメタン】1970年代の風を感じるイキな2サイクルアメリカン 

1979年に登場したスズキ マメタン。50ccらしい小振りな車体のアメリカンですが、実はカッ飛び系エンジンを搭載しています。今回はマメタンの中古車情報、購入の際の注意点、カスタム情報などをご紹介します。マメタンを知らない人にも優しく解説しているのでご覧ください!

スズキ マメタンとはどんなバイクか?

マメタン? 豆タンク?

スズキ マメタンは1977年に登場したアメリカンタイプの50ccの原付です。同年に登場したRG50に採用されている、スズキ独自のパワーリードバルブ方式を搭載した2サイクルエンジンを採用しています。エンジン特性は中高回転型の味付けで、非常にパワフルと定評がありました。

マメタンの特徴は、アメリカンを模したようなスタイルです。アメリカンといっても現在のワイド&ロースタイルではなく、当時流行した独特のスタイルとなっています。一説には現在のようなワイド&ロースタイルは、規制をクリアできなかったため、このようなデザインとなったといわれており、当時ならではの独特なアメリカスタイルは、今となっては味といえるでしょう。

そんなマメタンはアップハンドルにテールのつり上がったタックロール風のシート、一人乗りですがタンデムバーが装着されています。ちなみにシートは横開きとなり、アメリカンの雰囲気を味わえる工夫も特徴です。ホイールはスポークがスタンダードですが、星形のキャストホイールを採用したモデルもありました。

名前の由来は公表されていませんが、おそらく豆のようなタンクであることから「マメタン」と名付けられたのでしょう。スズキという社風ゆえにあながち間違いではないような気がします。なぜならスズキの軽自動車であるワゴンRは「ワゴンがある」から由来したという逸話があるので……。

マメタンは速い!?

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アメリカンを想像すると、速さとは無縁なような気がしますが、マメタンはなかなかの俊足だったとか。最高速度は軽く80km/hオーバーといわれております。加速もよく、アップハンドルが災いしてラフなアクセルワークをするとかんたんにウイリーしてしまうほどのようです。もともとスポーツモデルのRG50に搭載しているエンジンですからパワフルなのも納得でしょう。

マメタンには3モデルがラインアップ

マメタン50

1977年に登場したスタンダードモデルで、特徴は前後ドラムブレーキとなっています。ホイールはスポーク。これをベースに派生モデルが存在します。

マメタン50カスタム

1978年に登場したモデルで、タコメーターが装着され、フロントはディスクブレーキ化、タンクにはファイアパターンのデザインがされ、テールカウルも装着された攻撃的な印象となっています。スタンダードモデルにさらに遊心を加えた一台です。

※写真はファイアーパターンのステッカーが剥がされたマメタン50カスタムとなります。

マメタン50E

出典:http://kikeys.me/category12/entry26.html

1979年に登場したマメタン50E。その特徴は星形のキャストホイールにフロントディスクブレーキを装着したデザインとなっています。

発売当時は少年たちに人気があったマメタンですが

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発売当時は少年を中心に人気のあったマメタン。やはり原付なので手軽に楽しめるので、若者に人気があるのは今も昔も変わりません。発売から何十年も経た現在は、当時少年だったオジサンや、バイク好きな若者にマニアックな人気があります。特にヤンチャな改造が似合うマメタンでは、旧車會風のドレスアップが人気です。

とはいえレストア済み車両でない限り、なんらかの手直しが必要となります。何十年も経っているマメタンのレストアは本格的なものになるでしょう。

スズキ マメタンのスペック

マメタン(OR50)

エンジン:空冷2ストローク パワーリードバルブ単気筒
排気量:49cc
最高出力:5.5ps(4.0kw)/8,000rpm
最大トルク:0.5kg・m(4.9N・m)/7,000rpm
全長:1,680mm
全副:660mm
全高:1,020mm
軸間距離:1,080mm
最低地上高:165mm
車体重量:69kg
クラッチ型式:湿式多板コイルスプリング
トランスミッション:常時噛合式5段リターン
フロントタイヤサイズ:2.50-15 4PR
リアタイヤサイズ:3.00-14 4PR
燃料タンク容量:5.5L

スズキ マメタンとミニタンの違いは?

両モデルは似て非なるもの?

名前は似ている両モデルですが、アメリカンに対してスクランブラータイプのミニタン。エンジンはマメタンと同じものを採用していますが、タイプが違うので遊び方の趣旨が変わる、といったところでしょうか。マメタンは当時のスズキのカタログに、ロングツーリングを意識したオプションパーツなども掲載されていましたが、ミニタンはオフロード志向の強いバイクといえます。

スズキ マメタンの中古車情報

マメタンの中古車相場は12~20万円となっています

車両価格:19万8,000円(消費税込)
支払総額:23万2,300円(消費税込)

中古車流通量が極めて少ないマメタン。スタンダードモデルや、カスタム、Eなどのモデルを選ぶほどのゆとりはないでしょう。また、シート破れやボディへの傷が目立つマメタンも販売されており、手直しが前提となるはずです。なかにはとてもきれいなクオリティの高いマメタンの販売もありますが、そういった車両との出会いは珍しいと思います。気に入ったマメタンがあれば躊躇せず素早い決断が必要となるでしょう。

ヤフオクでの相場は1~7万円くらいですが……

ヤフオクなどの個人売買サイトでの落札価格は1~7万円くらいです。しかしバイク屋さんで販売されているマメタンとは違い、そのほとんどが不動車となっています。古いバイクなので不動でも納得ですが、レストアが必須ということです。野外に長期間放置されたマメタンならサビまみれとなっています。室内保管車のような程度のいいマメタンなら不動車でも値段が高くなる傾向にありますが、どちらにしてもオークション形式なので、運良く低価格で落札できることも、その逆もあるでしょう。ちなみにヤフオクでは定期的に出品されているようです。

マメタンを中古車で購入するときはここを見ておこう!

燃料タンク内

マメタンは少年たちの遊び用的な扱いが多かったためか、全体的に状態がよくないこともあります。また、どちらにせよ古い車両なので燃料タンク内のサビは仕方ないでしょう。もしタンク内が錆びていても、サビ取り剤などを使用すればどうにかきれいになります。問題はどれほどのサビが浮いているかです。

あまりにもサビが分厚いと、サビ取りしたときにタンクに穴が開いてしまうことがあるので、買い替えが前提となります。また、タンク内にサビがたくさんあると、キャブレターを詰まらせたり、エンジン内部を傷つけるおそれがあるので、サビ取りをしておきましょう。サビ取りの方法は後ほどご紹介します。

また、エンジンをかけるにしても燃料タンク内のガソリンの臭いを嗅いで確認してください。もしも腐っているとエンジンをかけることができませんし、エンジンがかかっても腐ったガソリンを燃焼室に回してしまうことはおすすめしません。ではガソリンの腐った臭いについてですが、嗅げばわかると思います。普段ガソリンスタンドで嗅ぐような臭いではなく、刺激のある臭いなので異常に気が付くことでしょう。

キックは降りるか

マメタンは激しく乱暴な扱いを受けた車両も多いのでエンジンブローも否めません。一番先にこの確認をおすすめします。バイク屋さんで売られているマメタンならわざわざこの確認をする必要はないと思いますが、個人売買などでは必ず確認しておきましょう。キックが降りない場合はエンジンが焼きついてる可能性があります。

焼きつき=エンジンの故障なので、この場合はエンジン載せ替えとなり、とても手間がかかってしまうでしょう。もしもバイク屋さんであっても現状販売をしているケースでは、同じように確認しておくことをおすすめします。

エンジンをかけるなら2サイクルオイルを目視しよう

2サイクルエンジンオイルが入っているか目視で点検することです。マメタンはとにかく至るところ老朽化が心配なので、もしかすると2サイクルエンジンオイルが漏れ抜けている可能性があったり、2サイクルエンジンオイルが減ったときの警告ランプがうまく機能していない可能性もあります。

もしも2サイクルエンジンオイルが入っていないのにエンジンを始動したらエンジンが焼きついてしまい、エンジンブローとなるでしょう。このことから見ておいて損はないはずです。

シート破れは仕方がない

一般的な中古車選びならシートが破れていたらあえてその車両を選ぶ必要はないでしょう。しかし、マメタンの場合はほとんどがシートは破れているものです。この理由としては、若者によって少々雑な扱い(野外放置)を受けやすいモデルだったため、日光によって痛みが激しかったことが予想されます。

スズキ マメタンをレストアしよう

マメタンのタンクのサビ取り

花咲かG タンククリーナー 00011772

¥3,502

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燃料タンクはガソリンを満タンにしておくことで、タンク内のサビの発生を抑えることができますが、マメタンの場合は登場してからの年月があまりにも長いので、タンク内のサビが発生していることがほとんどです。一昔前ならタンク内に砂利やボルトなどを入れてシェイクする方法が一般的でしたが、最近ではタンク内の錆取り剤という画期的な商品が多数販売されております。

使い方としては、燃料タンク内のガソリンを全て取り出し、キャップと燃料コックを取り外しましょう。燃料コックの穴はラバーとステーなどを利用し簡易的な蓋を作ります。それができたらタンククリーナーを10~20倍に薄めて、タンク内に注ぎ入れますが、このとき50℃くらいのお湯を使うことで、サビをうまく取り除くことができるでしょう。

あとはタンクのサビの具合にもよりますが、ひどいサビの場合は24時間程度漬けておきます。ちなみにこのタンククリーナーは、中性なのでサビを取り除けば水道に流せるので、それほど劇薬というものではありません。タンククリーナーは一度使ったものでも繰り返し使用できる特性もあるので、ネジなどのマメタンの細かいパーツのサビ取りにも利用できます。

キャブレターのレストアはどうする?

MINIMOTO(ミニモト) ミクニ丸小メインジェット6サイズセット# 65~90 2631

¥1,030

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レストアの定番車種などではキャブレターのオーバーホールキットなどが販売されています。しかし残念ながらマメタンはマニアックな車種なので、新品パーツの収集は手探り状態でしょう。マメタンの純正のキャブレターはミニク製の462と刻印のあるタイプ(モデル名は不明)です。これの情報を頼りにすれば、フロートやパッキンなどのパーツが手に入るでしょう。ちなみにマメタン純正キャブレターのメインジェットの番数は「67.5」となっています。

ワコーズ EC エンジンコンディショナー ガソリンキャブレター車・LPG車の気化器・燃焼室洗浄剤 A113 380ml A113 [HTRC3]

¥1,360

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オーバーホール時にキャブレター内の掃除も必須となりますが、そんなときに便利なのがエンジンコンディショナーです。年式の古いマメタンの場合、パーツの交換だけはキャブレターのコンディションをよくするのは難しいでしょう。何十年もの時間を経ているのでキャブレター内は汚れていて当然といったところです。

汚れの多くは古くなったガソリンとなっています。ガソリンによる汚れを分解するには並大抵のクリーナーでは刃が立ちません。そこでエンジンコンディショナーの登場となるわけですが、特に評判がいいのがワコーズ製です。汚れのひどい部分にコンディショナーを掛け、少し時間を置くとかんたんに汚れが落ち、キャブレターもピカピカになります。他メーカー品に比べてちょっと値段が高い印象がありますが、効果はバツグンですよ。

キャブレターのオーバーホールキットとセットで用意しておきたいアイテムの一つといえます。ぜひお試しください。

破れたシートはどうする?

経年劣化によってシートが破れていることの多いマメタン。それほど古くない車種であれば補修用のシートカバーが販売されています。しかし、マメタンの場合はそういった商品は皆無です。そうなると諦めてしまいそうですが、実は以外にかんたんな方法があるのでご紹介しましょう。

バイクシート張替えを1週間でスピード張替え致します。バイク専用生地でシート張替え致しますので耐久性は抜群です。生地の色変更や座面のアンコヌキ等変更しても追加料金は掛かりません

上記にリンクを貼っていますが、破れたシートはカスタムシート屋さんにリペアを依頼することで修復が可能です。シートの張り替えはもちろん、三段シートのような変形カスタムや、タックロール、色や素材の変更などもオーダー可能となっています。現在マメタンに乗っているオーナーさんの多くがこの手法を取っているようです。

ちなみにオーダーと聞くと高額なイメージがありますが、実は意外にもリーズナブルとなっています。シートの張り替え屋さんはいくつか存在し、お店によって素材や形、色など仕上がりの特徴が違うので、好みのシートに仕上がりそうなお店を見つけるのも楽しめることでしょう。シートを薄くして足つきをよくする「アンコ抜き」はもちろん、座り心地をよくする「アンコ盛り」など、その可能性はさまざまです。

タイヤはどうするの?

IRC(アイアールシー)井上ゴムバイクタイヤ TR-1 フロント 2.50-15 4PR チューブタイプ(WT) 301296 二輪 オートバイ用

¥3,704

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独特のブロックパターンタイヤがマメタンの特徴ともいえますが、現在、マメタン純正に採用されていたパターンのタイヤは販売されていません。ですのでなるべくマメタンのイメージを崩さないようなタイヤを探されると思いますが、多くの方がIRC製のブロックパターンタイヤであるTR-1を装着しているのでご紹介しましょう。マメタンのフロントタイヤサイズは2.50-14です。

IRC(アイアールシー)井上ゴムバイクタイヤ TR-1 リア 2.75-14 4PR チューブタイプ(WT) 321427 二輪 オートバイ用

¥3,704

販売サイトへ

リアの純正サイズは3.00-14となっていますが、IRCのTR-1では用意されていないサイズです。なのでこれに近いサイズである2.75-14を履くことがスタンダードとなっています。少し細くなりますが、スタイリッシュになり似合っていると思いますよ。

スズキ マメタンのカスタムも人気

トレンドは旧車會仕様

現在のトレンドはやはり旧車會仕様のようです。旧車が好きな若者がマメタンを愛用していることがわかります。上記のカスタムは旭風防に張替えシートに社外チャンバーです。社外チャンバーについては、中古品でしか手に入らないと思います。またはワンオフ製作となるでしょう。

旭風防 ウインドシールド [品番] No99MINI

¥5,540

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風防は汎用品なので、好みのサイズのものを選びましょう。

正統派カスタムもアツイ!

まるで純正オプションのような仕上がりの正統派カスタム。アメリカンとしての持ち味を生かし、パニアケースを装着し、風圧から身を守る風防にはマメタンのオリジナルステッカーでしょうか。とにかくきれいに仕上げられていますね。レストアの手本とてもいいでしょう。

life_mart バイク用 プラスチック ハードサイドバッグ

¥4,580

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小型なマメタンには小型のパニアケースがよく似合うと思います。ロングツーリングや、通勤通学にも収納装備があるととても便利です。ご自身の好みに合わせてマメタンをカスタムすることで、さらに愛着がわくことでしょう。

本格的なチョッパースタイルもアリ

アメリカンスタイルのマメタンを、そのままチョッパーにするカスタムももちろんありでしょう。マメタンとしてはあまり定番ではありませんが、チョッパーも違和感がありません。こういった個性的なスタイルにする場合は、ワンオフパーツを多々利用することとなります。上記のマメタンは、タンク形状が変わっていることがお分かりいただけることでしょう。発想次第でどんなカスタムも受け入れてくれる懐があるマメタンです。

スズキ マメタンのまとめ

マメタンという原付を知っている方は、その世代の方か、もしくはバイクにとても詳しい方だと思いますが、現在マメタンに乗ろうと考えている方はかなりのマニアなはず! そんなマメタンを、21世紀の現代にその走りを楽しもうとするなら、レストアやオーバーホールは避けられないでしょう。乗り手にもバイクの知識が求められます。単純にガソリンを入れて走る、といわけにはいかなさそうですが、それもまた楽しむような気持ちで挑みましょう!