ロータリーエンジンマニア必見!幻の小型バス「マツダ・パークウェイ」

ロータリーエンジンのマツダが、マイクロバスにロータリーエンジンを取り付けて販売していました。静かで公害が少ないロータリーエンジン。マツダの画期的な試みは、実用性が重視されるマイクロバス業界でどのような足跡を残したのでしょうか。現在はもう生産されていない「マツダ・パークウェイ」の歴史を振り返ります。

前衛的すぎた?パークウェイ以前のマツダのマイクロバス

マツダは、1958年からマイクロバスを販売。トラックをベースにした、「ロンパー」、「ライトバス」、「クラフト・ライトバス」などを1960年代に次々に開発しました。ライトバスは、とても斬新なデザイン。フロントに大きな曲面ガラスを配置し、未来的で独特なスタイルが注目されていました。

初代パークウェイ登場!

高度成長を遂げ、時代は豪華さをマイクロバスにも求めるようになりました。マツダは1972年のモデルチェンジで「パークウェイ」という新しいマイクロバスのラインナップを発表しました。マツダの人気のトラック「タイタン」をベースに、サスペンションとエンジンをパワーアップ。エンジンは、2,000ccガソリンと、2,700ccディーゼルから選択。広くて高級感のある内装に、快適なシートを装備。また、最上級グレードの「スーパーデラックス」では、カセットデッキとマイクも装備されていて、行楽に行く道中などでは大いに活躍したことでしょう。「マツダ・パークウェイ」の登場によって、時代のニーズにマッチした新しいマイクロバスが誕生したのです。初代パークウェイにはサイズのラインナップが「パークウェイ18」と「パークウェイ26」の2車種あります。

パークウェイ18

出典:http://parkwaychukok.jugem.jp/?eid=1

「パークウェイ18」は18人乗りのモデルです。これまで「クラフト・ライトバス」として販売されていたモデルの後継として登場しました。1972年から数年間の間の短い期間だけ生産されました。

・ベース車:1.5tトラック「タイタン」
・車長:5,090mm
・車幅:1,865mm
・乗車定員:18人
・総排気量:1,985cc

パークウェイ26

「パークウェイ26」は26人乗りモデル。これまで「ライトバス」として販売されていたモデルの後継機種でした。「パークウェイ18」の後ろの窓を一個分延長した大きさで、3,285mmのロングホイールベース設計。また、フロントグリルのデザインも「18」と「26」では別のものになっています。1972年から1981年まで生産されました。

・ベース車:2tトラック「タイタン」
・車長:6,195mm
・車幅:1,980mm
・乗車定員:26人
・総排気量:1,985cc

超レアなパークウェイロータリー26

1974年にマツダは、パークウェイのラインナップにロータリーエンジンのモデルを加えました。フロントエンブレムの「RE13」が目印です。マイクロバスにロータリーエンジンが搭載されたのは画期的で、低振動、静粛性、低公害が大きなセールスポイントでした。搭載されたマツダのロータリーエンジン「13B」は、当時の排ガス規制値を大幅に下回るすばらしい性能を誇り、そのうえ、当時のバスとしてはたいへん高速の時速120キロで走行できる性能も持っていました。そして、燃料タンクは70リットルが2つ装備されました。ロータリーエンジンで重いバスを動かすには、エンジンを高回転で維持する必要があり、燃費性能が問題となっていたからです。実用性が重視されるバスにとって、燃費の悪さが支持されず、生産は1974年から1976年までの2年間だけとなりました。販売台数は何とたったの44台のみにとどまりました。現存するパークウェイロータリーは、ほんの数台となっており、大切にメンテナンスされて元気に走っているようです。

・車長:6,195mm
・車幅:1,980mm
・乗車定員:16人

2代目パークウェイ

パークウェイは1981年にモデルチェンジし、2代目が登場。このモデルはディーゼルエンジンのみで販売されました。これもトラック「タイタン」をベースにデザインされており、当時最新のタイタンの荷台をバスに置き換えたシルエットになりました。タイタンと同じように、助手席のドアが設置されており、ドアがなかった初代から外観が変わりました。1981年から1997年まで生産されました。主に、送迎バスとして用いられることが多く、日本全国で活躍していました。マツダのマイクロバスはこのパークウェイの2代目で最後になってしまいました。マツダがマイクロバス開発から撤退を決めたのです。

・ベース車:2tトラック「タイタン」
・車長:6,180mm
・車幅:1,995mm
・乗車定員:26人
・総排気量:3,455cc

インドで生産されるパークウェイ

インドにあるスラワジマツダでは、現在もこの型のをベースとした車が生産されています。マツダとの提携はすでに解消されているのですが、バスや救急車として使用される車両を作っています。

マイクロバス史に残したマツダの軌跡

現在はマツダでマイクロバスは生産されていません。しかし、その歴史の中で、前衛的であったり、ロータリーエンジンを取り入れる挑戦をしてみたり、さまざまな軌跡をマツダは残しました。個人では所有する機会がなかなかないですが、街ですれ違うマイクロバスの深い歴史を思い巡らしてみてください。