【日産ディーゼル サングレイト】日産からUDトラックスの歴史を紐解く

現在ではUDトラックスの名前で定着している会社の前身となる日産ディーゼル工業。古くから乗用車はもちろんのこと、大型トラックなどの開発も盛んに行っており、現在のキャブオーバー型のトラックを定着させた会社の一つです。その日産ディーゼル工業が取り扱っていたサングレイトの歴史に迫ります。

サングレイトのカタログスペックとは

若い世代の方々はほとんど耳にすることがなかったであろうトラックの車種にサングレイトの存在があります。サングレイトは当時の日産ディーゼル工業が生産していた大型トラックディーゼル車です。発売当初は2種類が存在しており、8トン積に対しては直列4気筒エンジンが搭載され11・5トン積みに関しては直列6気筒エンジンが採用され、状況に応じた選択が出来るようになっていました。また今ではボディ剛性などの進化によってほとんど見かけることが無くなったフロンとガラスの左右分離タイプは古さは感じさせつつも、この当時ならではの味のあるデザインとなっています。

現在では定着化しているキャブオーバーとは

出典:http://www.mikipress.com/m-base/2014/01/post-57.html

現在日本国内では、当たり前のように主流となっている「キャブオーバー型」のトラック。キャブオーバーとはエンジンの上部に運転席がある、日本では良くあるトラックの形を指します。サングレイトは日産ディーゼル工業としては初めてキャブオーバーを採用したトラックとなっています。キャブオーバーの一番の利点はやはり運転席をコンパクトに収めることができるため、ボンネット式トラックに比べ同じ全長でも荷室を大きくとることができるのか特徴として挙げられます。ボンネット式に比べて整備性や空気抵抗などの面で不利な点も多いキャブオーバーではありますが、車体の大きさなどを規制する法律などの存在もあり、狭い日本の国土を有効に使う点でもキャブオーバー式が現在では主流になっています。

サングレイトの名前の由来は?

1960年発売の直列4気筒エンジン搭載のTC80型と、翌年1961年発売の直列6気筒エンジンの6TWDC12型の後継車種としてキャブのデザインの統一化がなされた際に、一般公募により決定した名前が「サングレイト」となります。後に5気筒2サイクルエンジンを採用するなど、細かなマイナーチェンジやラインアップの拡大を図り後継機種へと受け継がれてゆきました

日産ディーゼル工業の先にあるUDトラックスとは?

出典:http://www.udtrucks.com/ja-jp/trucks

日産ディーゼル工業としての名前はなくなってしまったものの、その血統は今もなおUDトラックスに受け継がれており、現在でも活発に活動が行われている国内トラック供給台数第4位の大企業となっています。もちろん日産との強いつながりがある一方で、世界的なトラックメーカーでもあるボルボ社との繋がりも強く現行で生産されているトラックのエンジンの中にはボルボ社と共同開発した機種が存在しています。

代表的な車種の紹介

UDの代表車種「コンドル」

出典:http://www.udtrucks.com/ja-jp/trucks/condor/mk-lk

UDといえば「コンドル」といえるほどの代表車種で、日産ディーゼル工業の時代から長年愛されてきた超ロングセラーモデル。実物をみると一度は必ず見たことがあるフェイスが特徴の車種です。洗練されシンプルなデザインにボルボ社と共同開発されたエンジンを搭載するなど、UDの歴史が詰まった一台に仕上がっています。

迫力満点の大型トラック「クオン」

出典:http://www.udtrucks.com/ja-jp/trucks/quon/cg

こちらも日産ディーゼルの時代から生産されている、息の長い車種のひとつが「クオン」です。クオンは、日本国内で初めてとなる、運転者を囲うようなすり鉢状に各機器や計器を配置する「ラウンドコックピット」を採用した車種になります。運転者の快適性や安全性はもちろん、AdBuleを還元剤として利用した排ガスを配慮した機能を導入するなど環境対策にも積極的に取り組んだ意欲作ともいえます。

今もUD本社に佇む「サングレイト」

出典:http://blogs.yahoo.co.jp/pooh0924jp/33174855.html

現在、国内ではサングレイト非常に希少なため残念ながら中古車等で購入することが出来ません。しかしながら現存するサングレイトが非常に綺麗な形でUD本社に残されています。復元されたその姿は当時の雰囲気を完全に再現されており、今にも元気に走り出しそうな感じさえします。もし現存するサングレイトの姿を見たい方はUD本社に足を運んでみるのも面白いかもしれません。

幻の「サングレイト」はミニカーも高値!?

昨今ではミニカーブームの再燃とも言われつつありますが、実写で幻とも言われてしまっているサングレイトはミニカーの世界においても実は大変高値で取引が行われています。特に、古い昭和世代のジオラマ製作などの趣味に没頭される方にとってはこうした「レトロな」雰囲気をかもし出す素材が非常に重要になります。現物を見ることが出来なくなってしまっている現在、ミニカーに気持ちを傾けてみるという方法もひとつなのかもしれません。

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UDトラックスを語るうえでは欠かせない幻のトラック

出典:http://blogs.yahoo.co.jp/garage38neco/12937040.html

日産ディーゼル工業からUDへ今もなお、高品質なトラックが生産され続けている現在において、昭和の時代に大活躍したであろうサングレイトを掘り下げることは、日本のトラックの歴史を掘り下げることにもなるのではないでしょうか。現在では大幅な燃費向上や安全性の見直しはもちろんのこと、排気ガスなどにも考慮した作りになっています。そのひとつに通過点にサングレイトは存在し、現在の技術の一つとして今もなお語り続けられ、レトロファンの間でも絶え間なく議論が交わされている名車となっています。もし田舎町などで朽ちたサングレイトを見つけたとき、活発に活躍していたときを想像することも面白いのかもしれません。