【GMC タイフーン】SUV界に巻き起こったマッシブストーム!評価と中古車情報もご紹介

アメリカンSUVには、ピックアップトラックのプラットフォームが多く使われます。そんなこともあって、普通は牽引能力とか積載荷重とかが真っ先に注目されるわけです。しかし、このGMC タイフーンは、そういったトラック色から脱却して、高速での性能を求めたという一台なのです。

トラックベースのスポーツSUVモデル、GMC タイフーンとは?

1992年に、GMC ジミー(S-15)のパフォーマンスバージョンとして発表されたのが、GMC タイフーンというSUVです(メカニズム的にはソノマがべース)。アメリカンSUVの王道として、基礎になるプラットフォームは「GMT330」とよばれる、ピックアップトラック用のフレームが使われました。

このタイフーン、実は、トラックの最高速記録に挑戦したGMC サイクロンから作ったSUV、とも言えるクルマです。

スペシャルチューンのエンジン

クルマ好きなら誰でも、「自分の愛車のエンジンがターボ付きだったら、もっとびゅんびゅん行けるのに……」、なんてことを空想したことがあるでしょう。GMC タイフーンは、そんなチューニングをメーカー自身がやってくれた、そんな印象の一台です。

そのボンネットに収まるのは、ベースとなったGMC ソノマが積むうちで最大の4.3Lエンジン。バンク角は90度でV型6気筒のシリンダーへは、三菱製TD06-17Cにより圧縮され、ギャレット製水冷インタークーラーで冷却された空気が強制的に詰め込まれます。

さらに吸気系には、コルベット用のV型8気筒5.7Lエンジンから移植した、燃料インジェクターとスロットルが取り付けらています。そして、ピストン本体までもがコルベット譲りなのです。

こういった一連のチューンアップにより、出力は209kw(284ps)トルクは488N・m(49.8kgf・m)に高められています。

シャーシとドレスアップにもスポーツ感あり

もともとがピックアップトラックですので、サスペンションは前がウィッシュボーン独立、後ろはライブアクスルという方式を踏襲。しかし、直接のベース車両でり同じソノマから生まれたGMC ジミーと比較して、車高が2インチ下げられスポーツ感覚を高めています。

ただ、この下げられた車高のために、最大積載重量が227kgに制限されたのも事実。また、牽引のためのイクイップメントも装備されません。それだけ、「トラックなり」を捨てたSUVだったとも言えます。

駆動方式は、ビスカスカップリングを使ったAWD(全輪駆動)で、標準時のトルク配分は35(前):65(後)の設定。ブレーキにも、4輪ABSを装備し高速での安心感を約束します。

外観には、華美な装飾はありませんが、高速モデルとしては求められる空力パーツ(フロントのエアダム&サイドスカート)が標準で取りつけられます。

諸元表:GMC タイフーン

エンジン排気量:4.3L
エンジン出力:209kw(284ps)/4,400rpm
エンジントルク:488N・m(49.8kgf・m)/3,600rpm
全長:4,326mm
全幅:1,732mm
全高:1,524mm
重量:1,724kg
ホイールベース:2,553mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン&トーションバースプリング(前)/ リジッド&リーフスプリング(後)

兄弟のGMC サイクロンはピックアップトラック

合衆国ユタ州ウェンドオーバーにある「ボンネヴィル サルト フラッツ」は、乗り物の最高速度記録に挑戦する「ボンネビル ナショナル スピードトライアル」でも有名な場所です。

1990年のトライアルに、トラック部門からエントリーしたのが、GMC ソノマのハイパフォーマンス版としてつくられた、GMC サイクロン。そして、この自動車がGMC タイフーンの兄弟とも言えるクルマで、エンジンも共通となっています。

しかし、サイクロンの方は2人乗りの2ドア車。車体の後半は本来トラックの荷台として使われる空間です。したがって重量は、タイフーンの1,724kgにくらべてサイクロンは1,555kgと、かなり軽くなっています。そのボディにチューニングされたエンジンと、AWD&ABSを搭載して当時世界最速のトラックとして知られたのが、このGMC サイクロンというわけです。

【諸元表】GMC サイクロン

エンジン排気量:4.3L
エンジン出力:209kw(284ps)/4,400rpm
エンジントルク:475N・m(48.4kgf・m)/3,600rpm
全長:4,526mm
全幅:1,646mm
全高:1,557mm
重量:1,555kg
ホイールベース:2,751mm
サスペンション:ダブルウィッシュボーン&トーションバースプリング(前)/ リジッド&リーフスプリング(後)

GMC タイフーン走らせたら実際どうなの?

モンスターSUVの燃費って?

絶対数の少ないタイフーンですので、一般論的な実燃費(平均燃費)は論じようがないのも事実です。それに、チューニング版の高速SUVをジェントルに乗り回す人も少なそう。

まぁ一応、巷のオーナーさんからは5.8km/L程度の成績が報告されているようです。合衆国環境保護庁による公式燃費推定値としては、市街地で約5.9km/L、高速道路で約7.2km/Lとなっています。

そして、一番の問題は走り味……

トラックベースSUVのGMC タイフーン。「どの位、振り回せるのか」、というのも大変興味が湧くところです。

このクルマが登場当時に試乗テストを行い、インプレッションをまとめた記事(RoadandTrack.com)があります。以下は、そこからの抜粋・意訳です。

「我々の行った計測テストでは、この4X4車はグリーンライト点灯とともに、路上にいるほぼすべてのものを置いてゆくレベルの成績を示した。対抗できるのは、フェラーリF40やコルベット ZR1くらいのものだ。この車が、洗練度合の低いトラックのシャーシを使っていることを思えば、ハンドリングも悪くはない。」
「ただ、若干の欠点も見える。半楕円スプリングと組み合わされるリアのライブアクスルや、無視できない程のばね下重量の問題が、特にラフな路面では顕著になってくるのだ。はねたり捻じれたりする動きは、コーナリング感覚を麻痺させるのである。」

出典:www.roadandtrack.com

とのことで、もちろん加速力には不満がないというものの、ワインディングで無茶をする時は充分にご注意を、といった印象でしょうか。

GMC タイフーンの中古車を探してみると……

トータルで、4、697台しか製造されていないというタイフーンですから、中古車としてもプレミア付きになりそう。

そう思って中古車市場を調べてみると、1993年登録で走行距離不明という車体が、車検なしの状態ながらも490,000円という価格で出ていたりします。希少車であり見つかりずらいとはいうものの、プレミアを求めて探している人は、さほど多くないということでしょうか。

カスタマイズしよう! パーツ情報

GMC タイフーンのようなアメリカンSUVなら、デコったり部品を交換することを前提に乗り回す人も多いでしょう。また、中古車で購入なら、日常の交換部品の入手先を確認しておくに越したことはありません。

「日本カリフォルニアカスタム株式会社」は、広くアメ車などの交換パーツを輸入している会社です。ウェブサイトにはモデル別に在庫部品が表示されているので、検討もしやすくなっています。

「アメ車パーツ専門店イークルーズオート」のサイトでは、パワーウィンドウやブレーキ系など、細かな交換部品全般が紹介されていて購入できます。

また、「luckyauto.com」には、タイフーン用の中古ホイールとして「タイフーン用アメリカンレーシングタイヤセット」なんていう刺激的な出物もみつかりました。

下記にリンクを貼りますので、ご参考にどうぞ(品切れの場合はご容赦ください)。

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GMC タイフーンのまとめ

昨今では、SUVという言葉は、乗用車をベースにタフなイメージを加えた5ドア車のスタイリング、というイメージが強くなっていると思います。しかし、SUVの元祖といえば、GMC タイフーンのようなピックアップトラックベースの車です。

そういう真のSUVファンにとっては、メーカーみずからがパワーを高めて作り上げたというタイフーンは、とても魅力のある一台なのではないでしょうか。