RJC(NPO法人自動車研究者 ジャーナリスト会議)とはどんな組織?

カーオブザイヤーというと、その年のもっとも優れたクルマに与えられる賞として定着しています。国内ではメディアが中心となっている日本カーオブザイヤーと、RJCというNPO法人の会員によって選ばれるRJCカーオブザイヤーが主なものとなっています。2つのカーオブザイヤーがあるとわかりづらいかもしれませんが、今回は一方のカーオブザイヤーを主催するRCJとは何なのかを解説します。(飯嶋洋治/RJC会員)

RJCとは?

photo by RJC

RJCは、正式名称を「特定非営利活動法人日本自動車研究者 ジャーナリスト会議」と言います。毎年末に選出される「RJCカーオブザイヤー」でおなじみだと思いますが、それを運営する母体となっている組織です。

日本自動車研究者・ジャーナリスト会議(略祢RJC)は1990年4月に設立されました。 RJCは自動車工学に関する研究者およぴ自動車評論家あるいは自動車関係ジャーナリストとして、自動車に深い関心を有する団体です

設立の経緯については、創設時のメンバーである星島浩氏が「クリッカー」で触れています。1970年に「モーターファン(三栄書房)」でカーオブザイヤーを企画。1981年により自動車マスコミを主体として日本カーオブザイヤーが選出されるようになります。その後、そこから分かれるような形でRJCカーオブザイヤーが設立されるという流れだったようです。現在は「RJCカーオブザイヤー」と「日本カーオブザイヤー」がそれぞれのスタンスでイヤーカー選びをしていると言っていいでしょう。

1991年6月の創設時の会長は小口泰平氏、副会長が森美樹氏、理事として三本和彦氏、星島浩氏、景山克三氏、猪本義弘氏、片山豊氏、鈴木修己氏が名前を連ねています。それぞれ学識経験者、ジャーナリスト、自動車メーカーOBとして名高い人たちです。その他にも自動車工学の権威である平尾収東京大学名誉教授、樋口健治東京農工大学名誉教授が設立に関わっています。2001年4月には、それまでの社会活動実績が評価されて特別非営利活動法人(NPO法人)となりました。

上記したように自動車ジャーナリストが所属しているのはもちろんですが、自動車関連メーカーのOBや学識経験者が所属しているのもRJCの特色と言えるでしょう。そのため、スペックだけにとらわれない広い視野でのクルマの価値判断ができるという面はありそうです。

RJCはどんな活動をするの?

2016年次のRJCカーオブザイヤーはスズキアルト/アルト・ラパン(photo by RJC)

活動の目的は、「自動車の性能や利便性の評価を行い、国内外の自動車の製造、販売並びに購入使用等に関わる者全てに対して、直接もしくは種々の媒体を通じて間接的に提言を行う。また、自動車に係る交通、安全、環境保全等の問題に対して、その製造者、使用者並びに自動車に係る各種機関との共同研究の成果を挙げ、社会に貢献することを目的をする」となっています。

この目的を達成するために、特定非営利活動に係る事業として、
(1)自動車に関わる各国製造企業との共同研究並びに意見具申もしくは助言の供与
(2)自動車並びに交通に関わる行政官庁などの各種機関との共同研究並びに意見具申や助言の供与
(3)前年の11月1日からその年の10月31日までに発表された優秀な国内外の自動車、または自動車技術、または自動車の向上に貢献した人々に対しての章典による顕彰
 を行います。その(3)がRJCカーオブザイヤーの選出ということになります。

ちなみに2015年4月から2016年3月までの新車発表会、試乗会、定例総会などの総数は77件となり、選考委員はかなりあわただしく? 年中行事に追われることになります。

どうなったら会員になれるの?

先に書いたとおりRJCは現在NPO法人ということで、特に入会資格は設けていません。基本的には入退会は自由ですが、どちらも年に一度開かれる定期総会での承認が必要です。もちろん正当な理由がある場合(反社会的組織とつながりがあるなど)には入会できません。RJCカーオブザイヤーの選考委員としての資格は内規によって定めています。

RJCカーオブザイヤーってどのような賞?

2016年次のRJCカーオブザイヤー・インポートはBMW MINIクラブマン(photo by RJC)

会員はメーカーの新車や新技術の発表会や試乗会に出かけていっては、情報を収集、評価し、それぞれの方法で発表をしているわけですが、最終的には、例年12月に発表されるRJCカーオブザイヤーの選考に収れんすると言っていいでしょう。RJCカーオブザイヤーについては、また改めて解説する機会を設けますが、「RJCカーオブザイヤー」「RJCカーオブザイヤーインポート」「RJCテクノロジーオブザイヤー」が柱となり、適宜「RJCパーソンオブザイヤー」「RJC特別賞」が選出されます。

第1回(1992年次)のイヤーカーは「アンフィニRX-7」、インポートが「BMW3シリーズ(E36)」ということで、まだバブル景気の余波が残っている車種? と言えるかもしれません。

2016年12月に選出されるイヤーカー(2017年次)選びも9月よりスタートしました。国産車に関しては、新型車の少なさや燃費不正の問題などから三菱自動車の不参加、スズキの辞退などもあり、ちょっと寂しい感もありますが、インポート部門は新車種が多く、特にポルシェが初エントリーするなどの話題もあります。2017年次RJCカーオブザイヤーの表彰式は2016年12月19日(月)に行われます。

2016年次RJCテクノロジーオブザイヤーはトヨタフューエルセルシステム(TFCS)(photo by RJC)

まとめ

photo by RJC

RJCはカーオブザイヤー選出が主な事業ではありますが、それだけではなく自動車社会全体に対する提言や共同研究活動をする組織でもあります。特に後者の方はまだ十分な活動実績があるとは言い切れない面もあり、これからますます活発な活動が求められている部分といえるでしょう。