【ホンダ 新型シビック ハッチバック】ワイドアンドローな迫力のフォルムと実用性を両立

北米で新型シビックハッチバックの発売が発表されました。国内では先般、シビックタイプRこそ限定発売されましたが、現在は発売中止中。一方海外ではセダン、クーペなど人気車種として注目を集めています。国内の話題ではないのが残念ですが、見逃せないクルマではあるので、紹介しましょう。(飯嶋洋治/RJC会員)

ジュネーブモーターショーで初お披露目された新型シビック ハッチバック

photo by honda

国内では今のところ販売終了となってしまいましたが、アメリカ、ヨーロッパでは根強い人気を持つシビック。2015年には10代目となる新型シビックセダンが発売され「North American Car of the Year」を受賞、続いてシビッククーペが発売されるなど、注目を浴びています。シビックハッチバックは、3月のジュネーブショーでもプロトタイプが展示されましたが、今回、ヨーロッパに先駆けてアメリカで今秋の発売が決まりました。

北米仕様の市販モデルを発表

photo by honda(プロトタイプ)

10代目のモデルとなるシビックシリーズですが、基本はスポーティ&ユースフル路線と言えるでしょう。今回発売される北米仕様のシビックハッチバックは5ドアということで、ファミリーユースや使い勝手ということがかなり意識されているように思います。ちなみにシビックの5ドア自体は初代シビックや二代目の”スーパーシビック”にも設定がありますが、米国では初めて販売される5ドアモデルとなります。

新型シビック ハッチバックの外観

photo by honda(プロトタイプ)

5ドアハッチバックというとどうしてもファミリーユース的なスタイルを想像してしまいますが、かなりスポーティで迫力のあるデザインとなっています。セダン、クーペと共にグローバルモデル共通のプラットフォームを使用して開発されているのも特徴で、スペックは現在未発表のためプロトタイプ時のものとなりますが、現行モデルに対し、全長で130mm、全幅で30mmのロング&ワイドとするとともに全高は20mm低められています。

フロントオーバーハングは切り詰められる方向となったために、ロングホイールベース化され、より安定感のあるスタイリングとなりました。これはもちろん走行性能にも大きく影響する部分ですし、室内空間の拡大にもつながっています。ボディ側面の2本のキャラクターラインはプロトタイプのまま引き継がれ、迫力を増すデザインとなっています。

新型シビック ハッチバックのエンジン性能

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パワートレインは、1.5L直噴VTEC TURBOエンジンです。このエンジンは、可変動弁機構(VTEC)を採用したのはもちろん、各所を低フリクション化した新骨格エンジン(2013年発表)がベースとなっています。ターボは低イナーシャ&高応答とするとともに、筒内直噴技術を採用しました。これにより高出力、高トルクと、低燃費をバランスさせています。パワースペックは発表されていませんが、シビックセダン、クーペでは最高出力174hp(176ps)、最大トルク162 lb-ft(約220Nm)となっていることから、基本的に同じと考えられるでしょう。欧州向けには、同エンジンに加えて新開発の1.0L直噴VTEC TURBOエンジン、1.6L i-DTECディーゼルエンジンを搭載したモデルをラインアップする予定となっています。グレードは、LX、SPORT、EX、EX-L、SPORT TOURINGの5つを用意しますが、トランスミッションはCVTの他、LX、SPORT、EXで6速マニュアルが選択できます。

新型シビック ハッチバックの発売日

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北米市場におけるシビックハッチバックの発売日ですが、アメリカン・ホンダモーターによると、ホンダオブザユー・ケー・マニュファクチュアリング・リミテッド<Honda of the UK Manufacturing. Ltd.(HUM)>から輸入し、今秋に発売するとしています。日にちまでは明らかにされていませんが、10月が予想されるところです。

新型シビック ハッチバックの価格

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価格は現在のところ公表されていません。先行して発売されたシビックセダンの価格が1万8640ドルから2万6500ドルとなっています。この場合、上位グレードは2.0リッターエンジンですから、1.5リッターターボのシビックハッチバックの場合には、おおよそですが2万ドルを超えるあたりからの設定が予想されます。

新型シビック ハッチバックにTYPE-Rはあるのか?

シビックといえば、マニアにはどうしても「TYPE-R」の設定が気になるところ。北米向けシビックシリーズにはシビッククーペに「TYPE-R」の設定が予定されています。現在のところハッチバックには"噂"の類はありますが、正式な発表はされていません。個人的には大いに期待したいところです。前回のように限定販売などではなしに……。

まとめ

初代シビックはCVCCエンジンで、当時不可能といわれた米国カリフォルニア州の「マスキー法」をクリアしたことで一躍大ヒットしました。その後のシリーズがすべてヒットしたというわけではありませんが、三代目のワンダーシビックでは日本のレースシーンにはなくてはならない存在になりましたし、四代目のグランドシビックにVTECエンジンが積まれることによって、FFのスポーツカーという概念を作り上げたといっても過言ではないクルマとなっていきました。エコロジーとともに「走る楽しさ」への回帰が起こっている現在のクルマの中で、「若者が手軽に買える」というスタンスのシビックが北米や欧州だけでなく日本での発売に期待せずにはいられません。