【クライスラー ネオン】手軽に乗れたアメ車、新車価格はコンパクトカー並みの、100万円以下!!

アメ車と言って連想するのはマッスルカー?世の中にいろいろな人々がいるように車にもさまざな種類があります。それはアメ車も同じです。あまり知られていない低価格帯のアメ車について学びましょう。

珍しい低価格路線の「アメ車」

クライスラー ネオンはアメリカで発売当初、100万円以下の激安価格で衝撃を与えました。
ただ、低価格を実現するために品質を犠牲にしており、日本では中古車があまり出回っていません。
値段相応でパワーウィンドーもなくエアコンもない、その仕様が逆にアメ車らしいと思ったあなたは立派なアメ車ジャンキー
荒々しい作りなのにどこか憎めない激安アメリカン コンパクトカーの魅力を紹介します。



安くて高品質の日本車に対抗した、「日本車キラー」

クライスラー ネオンとは?

登場は1994年

1994年1月に北米国際オートショーで発表され世に放たれます。90年代初頭には日本のバブルもあり海外には多くの日本車が輸出されており、北米も安くて高品質な日本車に席捲されていました。それに対抗する一手がこのクライスラーネオンです。
スポーツカーライクで、かわいさも感じる丸いヘッドランプを備えたデザインに、下位モデルの値段はおよそ90万円で注目を集めました。

徹底的な低価格化

仕様は
・パワーウィンドウなし
・サッシュレスウィンドウ
・足回りやトランクルームの内側の塗装なし
と徹底的なコストの削減が図られ、意図して廉価車として製作されます。

低コストを実現するために品質も犠牲にしており、トラブルに遭遇するのは日常茶飯事でした。
エンジンも電気系も何もかもが微弱で修理代がかかり、唯一のメリットである安い車体価格を無意味にしてしまいます。
2L車でありミッションは3速オートマチックであることから乗り心地も悪く、燃費も悪いともはや日本車とは正反対で「日本車キラー」は夢のまた夢でした。トラブルに慣用なアメリカでもセールスは振るわず、日本でも1996年1月に販売されました。が、日本車に遠く及ばない品質、日本人の思う「アメ車」らしさがないデザインであったことから販売面では苦しみました。

新型が登場するも...

発表から5年後の1999年9月には新型が登場します。ダイムラーと合併し、品質の評価にメルセデス・ベンツの基準が使われるようになりました。1代目で酷かった騒音や、振動などは少し改善しましたが、まだまだ日本車には及ばず。トランスミッションは相変わらず3速オートマチックがベースで、日本で215万円で販売された高級モデルは、3速オートマチックのみしか採用されておらず。本国でもあまり売れず、日本への輸出もわずか数年で終了します。
結局、1994年から2006年のわずか12年間で生産を終了し、クライスラーの黒歴史じみた車となりました。後継車種はSUVのダッジ・キャリバーです。

そんなネオンにも”ネオン”を浴びて活躍する機会が!?

低コスト車から一転、スポーツカーとしての顔をもつ

当時はスポーツカーがブーム

当時2000年代初頭は日本のスポーツコンパクトの人気が著しく、映画「ワイルド・スピード」シリーズでは日本の首都東京を舞台にして撮影されました。
エレクトロニック・アーツの有名なレースゲーム、「ニードフォースピード」シリーズではストリートチューンされた日本車がメインの「アンダーグラウンド」シリーズが発売されたりと日本のスポーツカー世界的な人気を呼び起こします。

ネオンもスポーツモデルを製作

そのスポーツカーブームに対抗するため、クライスラーは本国でダッジブランドとして、2002年からネオンのスポーツカー「SRT-4」を製作します。一応名前は「ネオン SRT-4」ではなく「SRT-4」となっています。
今まで販売されていたネオンが何だったのか分からないくらいの高性能モデルです。

主な仕様

・215馬力
・2.4Lターボ付きDOHCエンジン
・最大トルクは33.8kg
・17インチホイール
・0-100kmはおよそ5.6秒
・最高速度は246Km

ともはや名前と姿が同じだけの別のクルマです。れっきとしたスポーツカーで若者を中心に人気を集めレースゲームにも登場し、ラリーレースやアメリカのレース、世界大会にも出場しています。様々な雑誌で受賞しており「Car and Driver magazine's 」という北米の雑誌で2005年にメモリアル・トロフィーを獲得していて、他にも多くの賞を受賞しています。
純正でチューンアップキットが販売されており馬力を最大で355PSまで増やすことも可能です。ほかにも当時流行した、エアロパーツなどでビジュアル面を改造され多くのドライバーに大切にされてきました。

中古車を購入するにあたって

現在の流通で所有するには少し根気が必要

日本の中古車市場では...

大手中古車情報サイトで検索したところ、在庫はありませんでした。低コスト化を実現するために耐久性の低いパーツを多用しており、外車でもあることで中古車があまり流通していないようです。
個人売買などであれば見つかる可能性もありますが、トラブルの多い車種ですので、できるだけ中古車ディーラーを通して購入することをおすすめします。

一方、北米では

本国アメリカではダッヂ ネオンとしてそれなりに中古車が流通しています。安いものになるとお値段は驚愕の2万円です。どうしてもネオンを所有したい方は、個人輸入にて入手するのが一番確実でしょう。
スポーツモデルのSRT-4は通常のネオンと比べ、とても多く流通しています。お値段も幅が少なくあまり極端なものがないこともいい点だと言えます。パーツの耐久性や流通からみて、もしもこだわりがなければ、こちらを購入するのがおすすめです。

クライスラー ネオンのまとめ

残念ながら日本車キラーとはなりえませんでしたが、車は安ければ安いほど良い訳ではないということを私達に教訓として残してくれました。そして日本車がいかに品質とコストを両立していて、技術が高いのかを改めて学ぶいい機会となったと思います。
スポーツモデルはドライバー達に受け入れられましたが、安いだけではなくほかの何かがないと車はドライバー達に愛されることはないのかもしれません。