【GLOBAL MX-5 CUP JAPAN】ロードスター世界一決定戦が来年から始まる!

世界中で愛されているマツダロードスター(MX-5)ですが、2017年より「グローバルMX-5 CUP JAPAN」として国内5か所のサーキットを舞台にレースシリーズが開催されます。先行して開催されているアメリカ、これから開催される予定の欧州でもそれぞれシリーズが行われ、各地を制した者がラグナ・セカでの世界一決定戦への挑戦ができるということで、高いレベルの戦いが期待できます。(飯嶋洋治/RJC会員)

GLOBAL MX-5 CUP JAPANが2017年より開催!

photo by mazda

マツダ株式会社(以下、マツダ)は、2016年8月1日にMX-5(日本名:ロードスター)をベースにした世界統一仕様レース車による新レースイベント「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN(主管:株式会社ビースポーツ)」への協賛を発表しました。

同日から株式会社キャロッセにて同レース車両の受注販売を開始しており、2017年から国内全5戦のシリーズ戦が行なう予定になっています。このレースで注目されるのは、2.0Lのアメリカ仕様のNDロードスターが使用されることのほか、シリーズ戦績上位ドライバーは、2017年以降にマツダレースウェイ・ラグナ・セカ(米国カルフォルニア州モントレー)で開催予定の世界一決定戦への出場権が与えられるということです。

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「GLOBAL MX-5 CUP」レースは、世界に先駆けて今年から米国で開催され、順次日本や欧州など各地に展開していく予定になっています。アメリカでのMX-5 CUP(US CUP)では、新型MX-5をすでに昨年秋から100台以上を販売、4月から始まったレースでは、毎戦45台前後が参加して盛り上がりをみせている状況にあります。

アメリカでは10年前より開催しているMX-5 CUP。45台から50台の参加者で盛り上がる!

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販売された100台というのは主にスペアカーや、シートさえ変えれば出られるというレースカーということで、小さいサーキットがお客さんを試乗させるために所有したり、クラブで保有したりという用途にも用いられているそうで、もちろん、まだ増える傾向といいます。

このようなUS CUPの盛り上がりには下地があって、旧モデルを使用したMX-5CUPが10年前から行われており、その継続的な盛り上がりを引き継いでいる面もあります。新型で行われているということは、これまで旧型で行われていたということですが、US CUPの下のクラスに「スペック・ミアータ」があり、比較的安価に楽しめるレースカーとして活用されているという面も見逃せません。全米で「スペック・ミアータ」で走っているクルマは実に3000台ということです。ここでは最後の「シュートアウト」で勝ち上がると、奨学金でMX-5CUPにステップアップできるシステムがあることも盛り上がりに一役買っています。

国内では2013年から検討をはじめ、NDロードスターの発売を機にスタート!

日本でもレースの構想は10年前からあったそうですが、費用面などの要件がうまくかみ合わず、なかなか実現できなかったところ、今回、新型の導入を機に、先行するアメリカでベースとなるカップカーを開発、展開することを日米による協議で決定、2013年末ころから本格的に検討をはじめ、2014年SEMAショー(米国・ラスベガス)でCUPカーを発表し、今回の開催という運びになったわけです。

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国内でのMX-5 CUPがどのようなレベルのものとなるかは、まだはじまっていないのではっきりしたことは書けませんが、ドライバーの技量という位置づけでは現在のパーティレースの上のレベルとなることが予想されます。エンジンこそノーマルですが、基本は国内のN1レース相当のもの。タイヤもスリックタイヤを履いた本格的なレースカーとなります。賞金も出るということで、プロを目指すドライバーの「エントリーレース」としたいという意図もあり、イコールコンディションに徹底したのも特徴となります。

「腕で決まる」レースシリーズとして提案していく方向でもあり、マツダとしては、世界につながっているところが特徴のシリーズなので、世界レベルにチャレンジしたいドライバーに来てもらいたいという意図もあるそうです。最終的に国内の成績優秀者(各国1、2台)はラグナ・セカの世界一決定戦に参加することができるわけですが、車両は各自のマシンをアメリカまで持ち込んでの戦いになります。

レースの参加資格はJAF国内Aライセンス以上を所持していること。パーティレースはナンバー付きなので自走が可能ですが、CUPカーは公道は走れないので積載車が必要になります。それなりのチーム体制が必要となるでしょう。レースのエントリーフィーは5戦を予定しており、シリーズでエントリーする場合は54万円(税込み)、スポット参戦の場合は1戦16万2千円(税込み)とのことです。

CUPカーはイコールコンディションなので腕とセッティングで勝負が決まる!

CUPカーはエンジンが封印してあり、トラブルがなければシーズンを通してオーバーホールレスとなるので、この辺はイコールコンディションを保つことが徹底されています。ただコースによる足回りのセッティングなどはどうしても必要になります。そのため、ショックアブソーバーは減衰力を伸び縮みを別々に調整できるものとし、車高の調整も可能となっています。

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スタビライザーも調整式です。アライメントの調整もできますから、ドライビングテクニックとともに、この辺のセッティング能力がレースを大きく左右することも予想できます。先般、8月25日に筑波サーキットで行った試乗会では、アメリカの高速サーキット向けでやや合わない面もあったそうですが、少し調整することで違和感のないレベル程度となったということなので、このセッティングの差は結構大きく出そうです。車両価格は7,884,000円(税込)と気軽に参加……というわけにはいきませんが、クルマを作るお金やリセールバリューを考えると必ずしも高価とはいえない気もします。

ちなみに、CUPカーを製作したのはアメリカのLong Road Racingで、セッティングをしたのはそのワークスドライバーである トム・ロング氏。今回、8月に来日して筑波でのセッティングも確認をしているということでした。

2016年9月10日、11日にはアメリカ・ラグナセカで世界一決定戦のエキジビジョンマッチが行われる!

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このシリーズの特徴としては世界につながっていることですが、9月10、11日にエキジビジョンマッチとしてアメリカ・ラグナ・セカスピードウェイで世界一決定戦を行う予定となっています。日本からはマツダ・ウィメン・イン・モータースポーツ・プロジェクトの優秀選手である北平絵奈美選手と昨年のパーティレースのチャンピオンであり、スーパー耐久レースでロードスターに乗っている堤優威選手の2名が出場します。

アメリカも現役で参戦している女性ドライバーやスペックミアータから上がってきているドライバー、あるいは2006年の第一回から全部出ているベテランの方、いろいろな方をミックスで呼んでいるそうです。ヨーロッパからドイツ、イギリス、スイス、ノルウェー、ポーランド、から5名くらい参加の予定とのことです。

レースの概要・競技規定

開催予定数: 2017年度は年5戦を予定
開催予定地: 岡山国際サーキット、鈴鹿サーキット、スポーツランドSUGO、ツインリンクもてぎ等
レース形式: 決勝45分間のスプリントレース
レース格式: 準国内格式以上
参加資格: ASN発給の国内競技運転者Aクラス以上の所持者
※JAF以外のASNに所属するドライバーも一定の条件を満たすことで参戦可能
レース主管: GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 事務局(株式会社ビースポーツ内)
世界一決定戦: 国内シリーズ成績上位者には、マツダレースウェイ・ラグナ・セカに各国の代表が一堂に会する世界一決定戦への出場権を付与します。
※2016年9月10-11日にはマツダレースウェイ・ラグナ・セカにて、世界一決定戦を模擬的に紹介する、グローバルエキシビジョンマッチを開催予定です。

レース車両の概要(世界共通仕様)

ベース車両: MX-5(日本名:ロードスター)北米仕様(2.0Lエンジン、左ハンドル)
エンジン、ECU等は、車両製作時に封印され、改造不可
タイヤ、ホイール、ダンパー、ブレーキなども指定部品となり、イコールコンディションを徹底
AIM社データロガー標準装備
車両開発/製作: Long Road Racing社(米国)
※レース専用車のため、公道走行はできません。

GLOBAL MX-5 CUP仕様車(レース車両)の販売について

販売開始時期: 2016年8月1日よりオーダー受付開始(受注生産)
販売代理店: 株式会社キャロッセ
販売価格、購入方法についてはキャロッセにお問い合わせください。
問い合わせ gmx-5cup@cusco.co.jp

株式会社キャロッセは、Mazda MX-5(日本名:マツダ ロードスター)をベースとした世界同一仕様車による本格的なワンメイクレース「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN(主管:株式会社ビースポーツ、大会協賛:マツダ株式会社)」の専用レース車両である、『GLOBAL MX-5 CUP仕様車』の販売を2016年8月1日より開始します。

GLOBAL MX-5 CUP JAPANについて

大会日程、車両/競技規定の詳細は今後順次、下記ウェブサイトで公開予定です。

主要諸元

車両名

Mazda MX-5(日本名 マツダ ロードスター)

車両開発/車両製作

Long Road Racing (USA)

ボディタイプ

2ドア・オープン、左ハンドル、アメリカ仕様 (ソフトトップなし、サイドウィンドなし)

ボディカラー

アークティックホワイト

インテリアカラー

ホワイト

エンジン

SKYACTIV-G 2.0L 封印
最高出力 155hp(157ps)/6,000 rpm
最大トルク 148lb-ft(201Nm)/ 4,600rpm
専用エンジンコントロールユニット GEMS製
専用エキゾーストシステム Kooks製
専用オイルクーラー Setrab製
専用大型ラジエター C&R製
専用強化エンジンマウント

トランスミッション

SKYACTIV・MT 6MT 封印
専用強化ギア(3rd、4th) EMCO製
専用オイルクーラー Setrab製

リヤデファレンシャル

トルクセンシング式スーパーLSD 封印
専用オイルクーラー Setrab製
専用強化マウントブッシュ

サスペンション

専用サスペンション Multimatic製2WAY11段減衰力・車高調整機構付、封印
専用フロントスタビライザー(調整式)
専用レース用ホイールスタッド、ナット MSI Racing Products製
専用クロスブレースアッパーストラットバー

ブレーキ

専用フロントキャリパー Brembo製北米標準設定品
専用ブレーキパッド前後 PAGID製
専用スリット入りブレーキローター
専用ブレーキ冷却ダクト Brembo製

タイヤ

指定(スリック)215/610 R17 BFGoodrich製
(Wet)20/61-17 BFGoodrich製

ホイール

専用アルミ鍛造ホイール  17×7.5J RAYS製

安全装備

専用ロールケージ CCUS承認
専用セーフティウインドウネット(ドライバー左右) Safecraft製
専用FIA認定自動消火器 Lifeline製
レーシングハーネス Safecraft製
専用シートブラケット 注:シートは含まず

その他

専用インパネ
ステアリングホイール Max Papis製、NRG製クイックリリース
専用リチウムイオンバッテリー Battery Tender製
指定データロガー AIM製MXL2

※注意事項
専用:納車時にベース車両から部品を変更・追加し、以後の変更を禁じる部品
指定:納車後に変更の必要な部品でありながら、それを指定する場合
無印:選択は自由

まとめ:マツダならではのモータースポーツへの取り組み

マツダは、「走る歓び」の体験機会の提供に力を入れています。ドライビングアカデミーや参加型モータースポーツもその一環として力を入れているのはご承知のとおり。より多くのユーザーがチャレンジできる場を様々なレベルに応じて提供していきたい、という思いを持っています。

その中でグローバルMX-5カップは、その頂点に位置づけられるもの。特にMX-5 CUPは世界共通の車両、ルールに則ったものでより公平に世界レベルのチャレンジが可能となっていると言えます。トップカテゴリーではなく、より多くのユーザーができる参加型のイベントを中心にサポートしていくというのは、マツダらしい取り組みと言えると思います。

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