【フォード ギャラクシー】宇宙開発競争の波に乗った懐かしいアメリカの名車、中古車入手可能?

あえて言葉を選ばなければ、大味でちょっと雑な印象がある路線こそ、アメ車の魅力の一つともいえると思います。そして、1950年代から1970年代くらいは、彼らがそんな道筋を大手を振って突き進んだ時代だったかもしれません。人工衛星が飛び始めたのもそのころで、宇宙的イメージを持つこのフォード ギャラクシーという自動車も、実はそんな風に素直なアメリカ車の一台でもあります。

フラッグシップモデルとして打ち上げられたフォード ギャラクシー

1960年代から70年代は、東西冷戦の緊張感の中で米ソの宇宙開発競争が活発化した時代です。それは、現在のハイテクのルーツとなる技術が生まれた時でもありましたし、独特な活気に満ちていた頃だと思います。そんなムードに乗って、米国フォード社が宇宙的イメージを託して生み出したのが、フォード ギャラクシーという一台です。

もともと、すでに存在したサルーンカー「フェアレーン」の最上級グレードとして、1958年に登場したギャラクシー。後に、独立したモデルとなってゆきます。

4世代が存在したギャラクシー(Galaxie)

フェアレーンギャラクシー時代(1959年)

フォード フェアレーン 500には、2ドアおよび4ドアのセダンとハードトップがあり、同時にコンバーチブルも存在しました。そして、ギャラクシーの名称は、そのすべてのタイプに設定されています。

この時代にして非常に興味深いのは、「スカイライナー」と名付けられたコンバーチブルで、これはルーフに電動収納機構がついた4座席の車です。ある程度の容積がある車室を覆う大型のルーフを、今との比較で見るとこれまた巨大なトランク部分へ自動格納するというのがこの機能。それゆえ、屋根部分を格納するとトランク容量はかなり圧迫されました。

この当時のモデルには、フェアレーンとギャラクシー、二つのバッジが車体に張られて販売されました。

【諸元表】フォード フェアレーン 500 スカイライナー(1958年)

エンジン排気量:5,766 cc
エンジン出力:224kW(304ps)/4,600rpm
エンジントルク:535N・m(54.6kgf・m)/2,800rpm
全長:5,359mm
全幅:1,981mm
全高:1,430mm
重量:1,940kg
ホイールベース:2,997mm

ギャラクシー第1世代(1960年〜1964年)

フォード ギャラクシーは、1960年からは独立したモデルとして発展をはじめます。そのボディスタイリングも、かなりすっきりとしたモダンなものに進化。この代では、ハードトップの車体に「スターライナー」というタイプが登場。これは後部ウィンドウに、大型の曲面ガラスを使用し、開放感を一杯に表現したモデルです。

このギャラクシーは、ライバルと目される「ポンティアック スーパーデユーティ」と比べて車重が重いのが欠点でした。そのため、1962年には特別に軽量化されたモデルが少数制作されています。それらには、ガラスファイバー製のパネルやアルミ製のバンパーなどが使われました。

後方に向かって流れるような傾斜を描くボディの、「スポーツハードトップ」というタイプが生まれたのもこの代のモデル。ギャラクシー500と500XLのために用意されました。これは、ボクシーなルーフ形状をもつ別のグレード「クラブビクトリア」に満足しないユーザー達に、良くアピールするモデルとなりました。

また、1964年になると、自動車レースの「NASCAR」出場を意識して、ギャラクシーは空力面を改善したボディシェイプとなります。このデザインは、後方のトランク部分が下方へとスラントしていて、ある種の独特な印象を持ちます。そのイメージは、今でもプラモデルやミニカーなどとして作られているようです(下にリンクあり)。

正規のモデルとして出発したギャラクシー。用意されたエンジンは、もっともベーシックなものとして、排気量3.7Lの直列6気筒OHVから、103 kW(140ps)の出力と275N・m(28.0kgf・m)のトルクを発揮するものが存在。最上位のタイプには、排気量7.0LのV型8気筒で出力が306kW(416ps)トルクは 645N・m(65.8kgf・m)のものまで、全7機種が使用されました。

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【諸元表】フォードギャラクシー500 XL スポーツハードトップ(1963年)

エンジン排気量: 4,267cc
エンジン出力: 122kW(166ps)/4,400rpm
エンジントルク:350N・m(35.7kgf・m)/2,200rpm
全長:5,331mm
全幅:2,032mm
全高:1,384mm
重量:1,735kg
ホイールベース:3,023mm
サスペンション:独立懸架(前)/ リジッド(後)

ギャラクシー第2世代(1965年〜1968年)

両サイドのヘッドライトを、それぞれ縦に2個ならべて登場したのが、1965年型のフォードギャラクシー。これによって、フロントマスクへ渋さを増したデザインとなりました。とはいうものの、1968年モデルになると、先代のような横に並んだライトへと戻されたりもしています。

エンジンは、直列6気筒が新型となり、排気量3.9Lから112kW(152ps)の出力に317N・m(32.3kgf・m)のトルクを発生するものへ改良されました。

フォードが、ギャラクシー系列のグレード構成にいろいろと手を入れたのもこの代のことです。まず、モデルの最上位グレードには、「フォードギャラクシー500 LTD」を設定(1965年から1966年、後にギャラクシー名称が外れる)。また、排気量7.0Lエンジンのグレードは、1967年に「フォードXL」として別扱いとしています。

【諸元表】フォードギャラクシー500 4ドア ハードトップ(1966年)

エンジン排気量:3,929cc
エンジン出力:112kW(152ps)/4,000rpm
エンジントルク:317N・m(32.3kgf・m)/2,200rpm
全長:5,334mm
全幅:2,007mm
全高:1,389mm
重量:1,665kg
ホイールベース:3,023mm
サスペンション:独立懸架(前)/ 3リンクリジッド(後)

ギャラクシー第4世代(1969年〜1974年)

これまで別の車として販売されていたワゴン、「フォード カントリーセダン」が1969年のモデルチェンジを機会にギャラクシーへ統合され、「フォード ギャラクシー カントリーセダン」となります。これにより、2ドアと4ドアのハードトップと4ドアのセダン、そしてステーションワゴンとコンバーチブルというラインアップになりました。

新しいプラットフォームが与えられ、リフレッシュされたモデルとなりましたが、当初の2年間は、その外観デザインを先代のものから引き継いでいます。それが大幅にリニューアルされるのは1971年になってからです。1974年になると、フォード社はすでに独立したクルマに分離されていた「LTD」の名称を中心に、フルサイズカーのモデル構成の再編を決定。フォード ギャラクシーも長きに亘る人気車としての歴史を閉じました。

【諸元表】フォードギャラクシー500 4ドア ハードトップ(1972年)

エンジン排気量:5,766cc
エンジン出力:122kW(165ps)/3,800rpm
エンジントルク:375N・m(38.2kgf・m)/2,000rpm
全長:5,547mm
全幅:2,012mm
全高:1,367mm
重量:1,869kg
ホイールベース:3,073mm
サスペンション:独立懸架(前)/ リジッド(後)

味のある時代のクラシックカー、ギャラクシーの中古ってある?

アメリカ経済が、一つの反映のピークを迎えていたという1950年代。その頃に生まれたフォード ギャラクシーには、やはり独特な存在感があります。

コンバーチブルや流麗なファストバックのボディも魅力ですが、それに憧れたとしても、今の日本で手に入るのでしょうか? 実は、中古車を検索してみると、ちょこちょこ見つかるのがこのクルマなんです。

例えば、1962年登録で5.7Lエンジン搭載車両が、走行距離不明ながら車検もついて売られています。価格は問い合わせが必要とのこと。また、1968年登録の「LTD」が6.4Lエンジン車両で車検付きというのもあります。こちらも価格は問合せが必要です。

価格の出ている車体だと、1963年登録のフォードギャラクシー500(5.7Lエンジン)が、1,580,000円というのもあります。

ビンテージといってもよいクルマですから、所有するにはそれなりの覚悟も必要と思います。それでも、こういった一台が日本国内で見つかるというのは、ちょっと楽しい気分にさせられる話です。

フォード ギャラクシーのまとめ

フォード ギャラクシー(Galaxie)という名前からは、きらびやかなギミックを盛りつけられたイメージが伝わります。しかし実際には、その時代ごとのマーケティングに率直に応えながら作られたクルマのようです。

そういったアメ車なりの一種の素直さがつたわってくる作りも、このギャラクシーというフルサイズサルーンの魅力なのでしょう。