【トライアンフ スラクストン】ネオクラシックスポーツの真価!カスタムや中古車情報など

英国の老舗オートバイメーカーであるトライアンフ。長い歴史の中で紆余曲折ありましたが、90年代から体勢を一新して新たな技術を取り込みながら魅力的なオートバイを生産しています。“バーチカルツイン”と呼ばれる並列2気筒エンジンを伝統的に搭載し続けるボンネビルシリーズを屋台骨にしながら、スーパースポーツモデルのデイトナと、ボンネビルをベースにカフェスタイルに仕上げたスラクストンも魅力的なモデルです。

トライアンフ スラクストンについて

英国の老舗バイクメーカー、トライアンフがリリースしているスラクストンを一言で表現すれば、“現代に蘇ったカフェレーサー”ではないでしょうか。しかも、本来カフェレーサーはオーナーが自身の好みに合わせてつくりあげるものですが、スラクストンはメーカーであるトライアンフが提案する形でリリースされている“ファクトリーカスタム”なのです。

カフェレーサーとは

1960年代、マン島TTに代表されるバイクレースで活躍していたレーシングマシンに憧れた若者が、BSA、ノートン、トライアンフなどの英国製バイクをベースにしてカスタムしたバイクのことです。セパレートハンドルやバックステップ、キャブトンマフラーなどを装着して、当時のレーシングマシン風に仕上げているのが特徴です。“カフェレーサー”の名前は、夜な夜な仲間が馴染みのカフェに集まり、カスタムのアイデアを語り合ったり、時には公道レースまがいのバトルを楽しんだことに由来します。

正統派カフェレーサー

スラクストンが世界中で認められている1番の理由は、その成り立ちが正統なカフェレーサースタイルだからです。奇をてらって企画された“なんちゃってモデル”ではなく、脈々と受け継がれてきた実用モデルである“ボンネビル”をベースにカフェカスタムを施されています。つまり1960年代と何も変わらず、市販車をベースにレーシングマシンに近づけるべくカスタムするという、カフェレーサーの王道を行く成り立ちなのです。

ボンネビルベースのファクトリーカスタム

スラクストンに搭載されているエンジンは、ボンネビルのものをベースに専用プロファイルのカムやハイコンプピストンによってチューニングされています。別の高出力なエンジンを載せてしまえば簡単ですが、あくまでもボンネビルベースのカフェレーサーモデルという立ち位置を貫いているのです。
シャーシについても同様で、ボンネビルと共通の鋼管セミダブルクレードルタイプのフレームを採用することでしなやかな剛性バランスを追求し、サスペンションやホイール、ブレーキなど足まわりは独自の仕様で強化されています。ホイールサイズはボンネビルと差別化を図り、フロント19インチのボンネビルに対して18インチを採用して軽快なハンドリングを実現しています。前後サスペンションにプリロード調整機構を装備し、シングルディスクのフロントブレーキはフローティングタイプを採用しています。

素晴らしいまとまりを見せるセンスの良さ

メガホンタイプのマフラー、控えめなバックステップ、ショートタイプの前後フェンダー、シングルシート風のシートカバー、バーエンドマウントミラーなど、60年代のカフェレーサースタイルを見事に再現してノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
ファクトリーカスタムのメリットは、なんと言っても無駄が無いことですよね。だって、ガソリンタンク、シートカウル、マフラー、ホイール、サスペンションなどのカスタムパーツを購入する上に、何の問題もなく使える純正部品を外さなければなりません。でもファクトリーカスタムなら、それらのパーツの差額だけで手に入るのです。
もちろん、カスタム路線がお好みと違う場合もあるでしょうが、スラクストンの上手いところは“大物”と呼ばれる主要パーツをカスタムしている点です。ここは誰もが変えるでしょ?きっとみんなこうするよね?というところがカスタムされているのです。あとは細かな部品で個性を主張すれば良いのです。

貫かれたこだわり

スラクストンは、デビュー以来基本はほとんど変っていません。大きな変更点は、2008年式からフューエルインジェクション仕様になったこと。ピークパワーは1psダウンしたものの、エンジン始動や実用域でのトルクアップなど扱いやすさは向上しています。初期型は低めのセパレートハンドルでなかなか厳しいライディングポジションでしたが、コンチネンタルタイプのパーハンドルに変更されると共にステップ位置が適正化され自然なポジションで乗れるようになっています。

トライアンフ スラクストンのスペック

では、トライアンフ スラクストン2016年モデルのスペックを見てみましょう。

寸法・重量

横幅:745mm
全高:1,030mm(ミラー含まず)
シート高:805mm
ホイールベース:1,415mm
キャスターアングル:22.7º
トレール:90.8mm
乾燥重量:206Kg
燃料タンク容量:14.5L

シャシ

フレーム:鋼管製クレードル
スイングアーム:アルミ製両持ちタイプ
フロントホイール:32スポーク 17x3.5インチ
リアホイール:32スポーク 17x5.0インチ
フロントタイヤ:120/70ZR17
リアタイヤ:160/60ZR17
フロントサスペンション:41mm径カートリッジ式正立フォーク, トラベル
リアサスペンション:プリロード調節式ツインショック, トラベル
フロントブレーキ:310mm径ツインディスク、2ピストンフローティングキャリパー、ABS
リアブレーキ:220mm径シングルディスク、 2ピストンフローティングキャリパー、ABS
インストルメントディスプレイ:LCDマルチファンクション表示機能付アナログスピード&タコメータ、シフトポジション、燃料計、航続可能距離、サービスインターバル、時計、トリップメータ、ハンドルバーの操作ボタン、ヒーテッドグリップ動作状態表示、燃費表示、トラクションコントロール、スロットルモード表示機能

エンジン・トランスミッション

タイプ:水冷SOHC 並列二気筒270°クランク
排気量:1,200cc
ボア/ストローク:97.6mm/80mm
圧縮比:11.0
最高出力:97PS/6,750rpm
最大トルク:112Nm/4,950rpm
マネジメントシステム:マルチポイントシーケンシャル電子燃料噴射
エグゾーストシステム:2into2エグゾーストシステム(クロームメッキ仕上げ)
クラッチ:湿式多板式
トランスミッション:6速

トライアンフ スラクストンのRやエースとは?

ファクトリーカスタムモデルのスラクストンですが、さらに方向性を絞ってカスタムされたモデルがあります。

スラクストンR

カフェレーサーカスタムが施されたスラクストンに、さらに走りに特化したカスタムを施したモデルです。標準モデルとの違いは
●SHOWA製倒立フロントフォーク(ビッグピストン・フルアジャスタブル)
●Ohlins製リアサスペンション(フルアジャスタブル)
●BREMBO製ブレーキ(ラジアルマウントモノブロック4ピストンキャリパー)
です。
これで20万円UPはなかなかお買い得なのではないでしょうか。

スラクストン・エース

2014年12月17日に発売された限定車です。“カフェレーサー”カルチャーにおいては欠かせない要素、“Ace Cafe London”とのブランド・コラボレーションモデルです。Ace Cafeの伝統カラーであるピュア・ホワイトとジェット・ブラックのペイントデザインが施され、Ace Cafeのロゴをサイドパネル、タンク、テールセクションにセンスよく配置しています。
主な特別仕様
●スペシャルペイント&デカール
●オックスブラッドカラー(赤茶)のカスタムシート
●脱着式シートカバー
●オーセンティックなバーエンドミラー
●ハンドルバークランプの記念プレート

価格(税8%込み):1,425,600円
日本国内販売台数:70台

トライアンフ スラクストンの中古車情報

GooBikeを見て見ると39台のスラクストンがありますが、半数以上は新車が登録されています。エースも1台ありました。

国内最大級のバイク情報からホンダのバイクを探せます。

トライアンフ スラクストンのカスタム

ファクトリーカスタムモデルとしてすでにカフェレーサースタイルのスラクストン、さらに個性を引き出すべくカスタムをするのもアリですね。

Matris(マトリス) フロントフォーク用ハイドロキット SEタイプ トライアンフ スラクストン900 (2004-) 009-FT106SE 009-FT106SE

¥67,423

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K&N(ケーアンドエヌ) リプレイスメントフィルター BONNEVILLE T100 [ボンネビル](01-13) THRUXTON 900 [スラクストン](05-13) TB-9004

¥8,278

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3D可倒式アジャストレバー ブレーキ&クラッチセット レバー色:シルバー アジャスト色:シルバー (スプリントST/RS 04-09)/(ストリートトリプル 08-13)/(スラクストン 04-13)/(タイガー1050 07-13)/(タイガー800/XC 11-13)/(ロケット3 04-07)/(ロケット3 クラシック 07-10)/(ロケット3 ロードスター 10-13)

¥12,960

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ツールバッグ ポーチ ロールバッグ 適合車種スポーツスター/ファットボブ/チョッパー/ライアンフ スラクストン等

¥4,990

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Matris(マトリス) リアショック M40Dタイプ トライアンフ スラクストン 900 (2004-) スタンダードバージョン スプリングブラック 009-MT106.1D.N 009-MT106.1D.N

¥114,601

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オーヴァーレーシング(OVER RACING) エンジンガード ステンレス製 THRUXTON 900 [スラクストン] 59-951-02

¥25,569

販売サイトへ

ZARD ローマウント 公道仕様 触媒付 フルエキゾースト マフラー トライアンフ / スクランブラー / ボンネビル / スラクストン/ (キャブレター車)

¥149,800

販売サイトへ

オーナーさんのブログも参考にしてみてください。

オートバイトライアンフスラクストンを中心とした出来事

トライアンフ スラクストンのインプレ

私がトライアンフディーラーに務めていたころにスラクストンがデビューしましたので、初期型はたくさん乗りました。退職してから一度だけ気になって、2012年モデルに試乗したことがあります。残念ながらインジェクションモデルや現行の水冷モデルに乗ったことはありませんので、あまり新しいモデルのインプレッションは書けませんが参考にしていただければ幸いです。
初期型はセパレートハンドルの垂れ角がきつくバックステップの位置が高かったので、何とも窮屈なポジションでお世辞にも乗りやすいバイクではありませんでした。2012年モデルはハンドルが変更されていて、ステップ位置も自然な位置に移設されているので、ライディングポジションが自然なものになりました。
見かけはクラシックな並列2気筒エンジンですが、ツインカム4バルブにハイコンプピストンも入った今時なスペックです。等間隔で爆発する360度クランクはなめらかな印象で、バランサーを内蔵しているおかげで振動もほとんどありません。レッドゾーンが始まる8,500rpm過ぎまでスムーズに回るのはツインカムのおかげでしょう。ベースであるボンネビルと比べて、明らかに歯切れが良い元気なエンジンに仕上がっています。

クラシカルなハンドリング

ハンドリングは独特と言う言葉が1番しっくりきます。フロント18インチ・リア17インチの設定から常に前輪の存在を大きく感じます。ボンネビルの19インチほどではないですが、Uターンのような極低速域での前輪の切れ込み傾向は仕方がないでしょう。速度の上昇とともに大径ホイールのジャイロが効いてきて、安定感が増してくるのが分かります。タイトコーナーよりも高速コーナーを駆け抜ける時の方が気持ちいいですね。
車格が大きくて車重もあるのでコーナリングは大らかな印象です。ライダーの体重移動できっかけを作って倒し込むのが自然な感じでしょう。タイヤは細く車体もスリムですからロール方向への動きは軽快なのですが、ステアリングが切れ込むのは遅目で結果としてライン取りはフロントが大回りする感じになります。フロントタイヤに荷重をグイグイかけて曲がっていくタイプではありません。ハングオフではなく、ライダーがシートの後ろ寄りに座ってフロント加重を抜く “リアステア”的な乗り方の方が自然な感じです。ベテランライダーには懐かしく、今の人には「昔のスポーツバイクはこんな乗り味だったのか」と感じてもらえそうなちょっとクラシカルなハンドリング、それこそがスラクストンの最大の魅力のように思います。

まとめ

スラクストンは古典的テイストの中にも現代的な走りの楽しさも併せ持っています。ノスタルジックなスタイリングは年配ライダーからお洒落な若者に、女性ライダーが颯爽と乗ってもばっちり似合います。カフェレーサーは主流ではないかもしれませんが、現代のバイクのハイスペックぶりに疲れた者の1人として、純粋にライディングを楽しみたい方におすすめしたいモデルです。