【ルノー 新型トゥインゴ】RRを現代に問う!古くて?新しいコンパクトカー

ルノーのAセグメントとして人気のある「トゥインゴ」がモデルチェンジをして発表されました。ファッショナブルなスタイルも話題ですが、今回はFFからRRとなったことでも注目されています。「いまさらリヤエンジンのコンパクトカー?」と思う方もいるかもしれませんが、結構魅力的な仕上がりになっています。(飯嶋洋治)

ルノー 新型トゥインゴとは?

パリ生まれのトゥインゴがRRとなってモデルチェンジ!

photo by Renault Japon

ルノー・ジャポンは、RR駆動のきびきびとした走りや4.3mという小回り性能を特徴とする「ルノー 新型トゥインゴ」を9月15日から販売しています。発表会の冒頭で、ルノー・ジャポン代表取締役の大極司氏は「パリは世界で最も美しい街と言われ。人々も美意識が高い。その中でトゥインゴも"可愛い"、"美しい"エクステリアとした」とし、「パリは古い伝統を重んじ、昔ながらの小道があり、石畳も連なり、急な坂道もある。その中できびきびと小回りの効く設計とした」という主旨のスピーチをしました。

photo by Renault Japon

シンプルで合理的だけにとどまらない魅力を満載

フランス人はシンプルで合理的であり、自身の価値観を守る傾向があるといいます。極端に言えば、それに合わないものはいらないという人も少なくないそうです。そんなフランス人が作り上げたトゥインゴは、「どんな価値観でも使い方でも満足の行くもの」を目指しています。大極氏は「私どもはこれからトィンゴをコミュニケーションの柱にしていく」と締めくくりました。もう少し具体的に各所を見ていきましょう。

ルノー 新型トィンゴのエクステリアは?

フランスらしさ、パリらしさを全面に押し出す!

photo by Renault Japon

トィンゴをは「パリらしさ」を前面に押し出したクルマといえます。エクステリアデザインも、これまでのヘリテージ(遺産)から得たものとなっているそうです。リヤフェンダー、Aピラー、Cピラーの造形、そして90年代に大ヒットした初代トゥインゴからもフロントフェイスのイメージを取り入れています。今回は、丸形4灯LEDポジションランプとバンパー下部のエアインテークが個性的な印象となりました。フロントのウインカーから、リヤまでのショルダーラインは、フロントとリヤのホイールアーチで張り出し、力強いイメージとなっています。

ボディカラーも、フレンチタッチのカラーを感じ取ってもらいたいということで、ブルードラジェ、ルージュフラムM、ジョンエクレール、ブルーメディテラネM、カプチーノM、ブランクリスタルの6色を揃えました。

フランス人は太陽が大好き? ということでキャンバストップも用意されています。電動の幌で開口部は70cmあり、天気の良い日にはお日様の光を浴びながら、快適なドライブが可能となっています。

ルノー 新型トィンゴのインテリアは?

RRとしたことが、室内スペースにも効果的に作用!

photo by Renault Japon

インテリアに影響する部分として、駆動レイアウトがRR(リヤエンジン・リヤ駆動)方式ということが挙げられます。RRはルノーが50年代から70年代まで量産していたレイアウトでもあり、先祖返りの感もあります。小さなクルマの後ろにエンジンを載せたことによって、まず従来に比べて全長が10cm短くなったにも関わらず、キャビンスペースは6cm広くなりました。これは前モデルより125mm長いホイールベースの恩恵でもあります。特にリヤシートのニールームは136mmとこのクラス(Aセグメント)では広いものとなっています。フロントにエンジンがないので視界の良さの確保も果たしました。

また、トゥインゴとしてははじめて4ドアとなっており、大人4人がしっかりと座ることができるのも特徴です。リヤに搭載されるエンジンは49°傾けられたことで、トランクも容量が確保され、形状も四角く使いやすくなっています。リヤシート5:5分割可倒式でシートバックの角度も2段階調整。助手席も倒せば長尺物も搭載可能で、例えば左側にサーフボードを乗せて、運転席後部に座れば2人でサーフィンに行くなどの使い方もできるようになりました。

主要モデルとなるトゥインゴ・インテンスではレザーステアリング、オートエアコンが標準装備されるなど、ファッション性、機能性ともに高いものとなっています。

ルノー 新型トィンゴのパワートレインは?

標準モデルには0.9リッターターボエンジンを搭載。エコカー減税対象に!

photo by Iijima

搭載されるエンジンは0.9Lターボエンジン(インテンス/インテンスキャンバストップ。限定車のサンクSは1リッターNAエンジン)です。最高出力90ps/5,500rpm、最大トルク135Nm/2,500rpmを発生します。これはエンジン性能と燃料消費のバランスを最適化するために、電気式ウェストゲート(過給圧が高まりすぎると開放する機構)を備えています。ストップ&スタート(アイドリングストップ)機構、減速時にオルタネーターを稼働させてバッテリーを充電する回生機構、バッテリーからの電源供給機会を増やしてエンジン負荷を低減し、燃料消費を抑えるエナジースマートマネジメント(ESM)も搭載されました。これらによって、ルノーとしては初めてエコカー減税を取得し、JC08モード燃費では20.7km/Lとなっています。

トランスミッションは、6速EDC(エフィシエントデュアルクラッチ)。これは2組のクラッチシステムを採用したセミオートマチックトランスミッション(2ペダルMTとも呼べるもの)で、エンジンからの出力を途切れなく、効率よく伝えることのできるシステムとして定評があるものです。

ルノー 新型トィンゴのシャシー、サスペンションは?

フロントにエンジンがないことから、ステアリングは大舵角が可能に!

photo by Iijima

「パリの細い路地をきびきびと走ることを実現できる」プラットフォームを目指してつくられたのが、新型トゥインゴです。これはルノーの開発者が全くゼロベースから開発したものであり、ルノーでは唯一トゥインゴ専用となっています。それで実現されたのは、最小回転半径の小ささで4.3mとほぼ軽自動車並みとなりました。RR方式としたことで、サスペンションやステアリング機構の配置の自由度が増し、前輪の切れ角は同セグメント平均の30°を上回る49°となっています。

ステアリング機構は、バリアブルギヤレシオ(VGR)としました。これは中立付近では正確な捜査官が得られ、大きくステアリングを切り込むと、タイヤがより大きく切れるという方式としています。これが細い路地を楽に走り、狭い場所でのUターン、車庫入れをサポートする一方、高速道路、ワインディングでの正確な操作感を両立するものとしました。

リヤは、バネ上加重の影響の少ないド・ディオンアクスルを採用

フロントサスペンションはマクファーソンストラットとオーソドックスなものですが、リヤにはド・ディオンアクスルが採用されています。FFならばリヤは従来のツイストビームが使えたのでしょうが、ドライブシャフトがあるということで、リジッド(車軸式)となりました。ド・ディオンアクスルは、バネ上重量の影響を受けないために、比較的良好な路面追従性が期待できるサスペンション方式です。

photo by Iijima

ルノー 新型トィンゴの特別企画!

トィンゴパリ試乗と全国キャラバンを実施!

ルノーでは、トゥインゴをパリで乗ってもいたいという思いがあるそうです。そこで、「パリ試乗キャンペーン~TWINGO PARISで巡るパリ」として2組4名を招待する予定としています。

また、発売の9月15日まで、全国を回る「ニュートゥインゴ全国キャラバン」開催します。

主要諸元(ルノートゥインゴ インデンス/ルノートゥインゴ インデンス キャンバストップ)

型式

DBA-AHH4B

寸法

全長 3,620mm
全幅 1,650mm
全高 1,545mm
ホイールベース 2,490mm
トレッド(フロント/リヤ)1,455mm/1,445mm
車両重量 1,010kg/1,030kg(キャンバストップ)
乗車定員 4名

エンジン

エンジン型式 H4B
エンジンタイプ ターボチャージャー付 直列3気筒DOHC12バルブ
総排気量 0.9L
内径×行程 72.2mm×73.1mm
燃料供給装置 電子制御式マルチポイントインジェクション
最高出力 66kW(90ps)/5,300rpm
最大トルク 135Nm(13.8kgm)/2,500rpm
使用燃料/燃料タンク容量 無鉛プレミアムガソリン/35L
燃料消費率(JC08モード) 21.7km/L
主要燃費向上策 可変バルブタイミング機構、アイドリングストップ、充電制御、電動パワーステアリング、EDC

駆動系

駆動方式 後輪駆動(RR)
トランスミッション 6速EDC
変速比 
1速 3.916
2速 2.428
3速 1.435
4速 1.021
5速 0.866
6速 0.702
後退 4.333
減速比 3.894(1,2,5,6速)、4.352(3、4速)

操舵系

ハンドル 右
ステアリング形式 ラックアンドピニオン(電動アシスト)
最小回転半径 4.3m

懸架方式

フロント マクファーソン/コイル
リヤ トレーリングアーム/コイル(ド・ディオン・アクスル)

ブレーキ

フロント ベンチレーテッドディスク
リヤ ドラム

タイヤ

フロント 165/65R15
リヤ 185/60R15

ホイールサイズ

フロント 5J×15
リヤ 5.5J×15

まとめ

photo by Iijima

発表会では人気ファッションモデル、ミュージシャンのIVANさんが登場。ファッションショーと合わせた演出と、狭いスペースを小気味よく実走するトゥインゴによって、大変華やかなものとなりました。ルノーの「トゥインゴによってパリを日本に届けたい」という意気込みが伝わってくるようなステージとなりました。価格面でも「トゥインゴ インテンス」が189万円、「トゥインゴ インテンス キャンバストップ」が199万円と比較的廉価なことや、RRという最近では希少なレイアウト、そしてパリに劣らない? 日本の狭い路地でも取り回しの良い性能など、かなり魅力的なクルマとなっているように思いました。