【ホンダ ライブディオZX】90年代の若者の足となっていた高性能スクーター!

原付の制限速度である30km/hまで一瞬で到達しちゃう、すんごいスクーターの紹介です。スタンダードモデルのライブディオをメーカーがチューニングしたのがライブディオZX。走る曲がる止まるに長けていて、サーキットレースでも活躍するほどでした。そんなライブディオZXのご紹介です。

ホンダ ライブディオZX (ライブ Dio ZX)

1990年代、スポーツ原付スクーターがブームとなっておりました。その主役の座をホンダはライブディオZX、ヤマハのジョグZRと激しく争っており、原付HY戦争(ホンダ、ヤマハ戦争)と表現されることも。そんなライブディオZXの基本情報を見てみましょう。

初代ディオ(1988年)

出典:http://www.honda.co.jp/news/1988/2880121di.html

ライブディオZXを語る前に、まずは初代となるディオからご紹介しましょう。型式名はAF18。通称「旧ディオ」と呼ばれ、ガンダムっぽいカクカクしたテールランプが特徴です。排気音に破裂音の多いのもこのモデルの特徴といえるでしょう。

2代目スーパーディオZX(1990年)

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型式名はAF28。通称「スーディオ」と呼ばれるモデル。スーパーディオはスタンダードなモデルで、前後ドラムブレーキとなっています。ひとつ上のモデルにスーパーディオSRがあり、これはフロントがディスクブレーキ、スモークテールランプが特徴で、スポーツ走行を意識した仕様です。

もっともハイグレードなモデルはスーパーディオZXでリアウイングを装着し、エクステリアから他モデルとの違いを見せつけていますが、キャブレターやエンジン、マフラーが専用品となりチューンナップされています。

3代目ライブディオZX(1994年)

型式名はAF35。若い層に向けて販売されたライブディオZX。スタンダードモデルであるライブディオの性能をチューンナップし、エクステリアもスポーティにドレスアップされました。このモデルは瞬く間に若者の間で流行しましたが、走り屋や暴走族にも大人気となり、盗難件数もダントツだったようです。スーパーディオとの大きな違いは、ボディーが大きくなたことで挙動が安定し、ゆったり座れるポジションになりました。

通称は「ゼッペケ」です。ちなみにライブディオ「ゼットエックス」ではなく「ズィーエックス」が正式名称となっております。

ライブディオとライブディオZXの違い

ライブディオとの大きな違いは、まずZXはフロントがディスクブレーキであること。そしてフロントフォークが専用にチューニングされたものが採用されています。タイヤもライブディオZXの方が1サイズ太いものが採用されて、ギア比なども専用設計となっており駆動系が違います。それによってライブディオの7.0psに対し、ライブディオZXは自主規制の7.2psを出力しているなど、特別な仕様です。

またライブディオとライブディオZXの中間にライブディオSRというモデルがあり、ライブディオSRはライブディオにフロントディスクブレーキが採用されたモデルで、ほかの装備は同じものが採用されております。

ライブディオZXの大きな違いは、リアウイング、スモークテールランプ、初期型はブラックのホイール、後期型はゴールドのフロントフォークにホイールです。

ライブディオZX(規制前)スペック

エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc
最高出力 (ps/rpm):7.2/6,500
最大トルク(kgm/rpm):0.81/6,250
全長 (m):1.675
全幅 (m):0.630
全高(m):0.995
シート高 (m):0.7
車両重量/乾燥重量 (kg):76/71
タイヤサイズフロント:90/90-10 50J
タイヤサイズリア:90/90-10 50J

ライブディオZX(規制後)スペック

エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc
最高出力(ps/rpm):6.3/7,000
最大トルク (kgm/rpm):0.66/6,500
全長(m):1.675
全幅(m):0.630
全高 (m):0.995
シート高 (m):0.7
車両重量/乾燥重量 (kg):75/69
タイヤサイズフロント:90/90-10 50J
タイヤサイズリア:90/90-10 50J

ライブディオZXの規制前と規制後

1999年に排ガス規制が強化されたことにより、それに合わせてライブディオZXも基準に沿った仕様となりました。それによって残念なことに大幅なパワーダウンを余儀なくされております。1999年以前の車体を「規制前」、それ以降を「規制後」と区別していますが、その見分け方をご紹介しましょう。

ライブディオZXの規制前と規制後の見分け方:マフラー

規制後は蜂の巣のようなデザインの大きなシルバーのカバーが取り付けられています。規制前はシンプルな筒状のマフラーです。なぜ規制後はマフラーが大きくなっているのかというと、触媒装置が内蔵されたことによって大きく太くなっています。ちなみに重量も重く、排気音が低くなったのも特徴です。規制前は甲高い破裂音の混ざった排気音が特徴。

ライブディオZXの規制前と規制後の見分け方:ヘッドライト

規制前には黄色いレンズカットのあるヘッドライトの前期とレンズカットのないマルチリフレクタータイプが採用された後期があります。規制後は全てマルチリフレクターとなっているので、レンズカットのあるヘッドライトの場合は規制前と考えていいでしょう。

ライブディオZXの規制前と規制後の見分け方:スピードメーター

規制前は黒い背景色に黄色い文字でしたが、規制後は白い背景色です。

ライブディオZXの規制前と規制後の見分け方:カギ

おそらくここが規制前か規制後か判断する大きなポイントとなるでしょう。規制前は短いイグニッションキーが採用されておりました。しかし規制後は盗難対策で長いキーが採用されております。規制前のカギ(溝の掘られた金属部分)は3cm程度となっていて、一見して短いのですぐにわかるでしょう。規制後はその2倍くらいの長さです。

また、年式はわかりませんが規制後には前期と後期があり、後期型はキーシャッターが採用されております。

規制後ってそんなに遅いの?

ズバリ! 規制前に比べてかなりマイルドに感じます。例えば規制前のライブディオの方が、規制後のライブディオZXよりも速いと感じるくらい……。もし速さを求めるのであれば規制前がおすすめです。

規制前か規制後かを見分けるには注意が必要

発売当時は速さに関しては批判の多かった規制後ですが、見た目は高評価されていました。そのため規制前ライブディオZXに規制後のヘッドライトやスピードメーター、フロントフォークやホイールなどを移植するカスタムが定番化されていたので、よく精査しないと規制前なのか規制後なのかわからないと思います。

速さを求めて規制前を購入したが、見た目が規制前になっているだけの規制後などもあり、キャブレターのセッティングの関係で本来のポテンシャルを発揮できていない場合があるでしょう。前述しましたが見分けるポイントとしてはイグニッションキーにあるので参考にしてください。

ライブディオZXの年式

規制前:前期(1994年~1997年)

規制前Ⅰ型(1型)とも呼ばれます。特徴は黄色いヘッドライト、ブラックアウトされたホイールです。

規制前:後期(1997年~1999年)

規制前Ⅱ型(2型)とも呼ばれます。ゴールドのホイールにゴールドのフロントフォークが特徴。ヘッドライトはマルチリフレクターとなっています。規制後と間違われることがありますが、マフラーで見分けましょう。販売期間が短いこともあり流通量が少なくレア希少価値の高いモデルです。

規制後:前期(1999年~2001年)

規制後Ⅰ型とも呼ばれます。パワーダウンしましたが、盗難対策されたイグニッションキーになりました。蜂の巣マフラーになったことによりゴージャスな外観と重低音の効いた排気音が魅力です。

規制後:後期(2001年~2003年)

規制後Ⅱ型とも呼ばれています。イグニッションでシートがオープンできる機能やシャッタキー、イモビアラームプレワイヤリングなど利便性とセキュリティーが強化されました。

ライブディオZXの中古車情報

ライブディオZXの中古車相場は3万円~30万円

中古車相場が幅広いので少し困惑しますが、3万円台のライブディオZXはレストアベース車や整備前提の不動車が占めています。実働車であってもボディの痛みが目立つ車体ばかりです。手を入れることが好きな方にはおすすめといえます。5万円まではそこそこの車体がメインですが、塗装し直されたきれいな車体もチラホラ販売されているので、そういった車両はお買い得でしょう。

9万円まではキレイな車体がメインとなっていますが、外装などに傷が目立つ車体も混在しています。また、この価格帯までは規制後の車体ばかりです。見た目でしか判断できませんが、規制前の車体が規制後の外装にカスタムされているのでしょうか。実際に精査しないと判断できませんが、オリジナルの規制前の車体は1台しか見つけることができませんでした。

21万円までの車体は外装などオリジナルのままでキレイなものや、ペイントされたもの、またはチャンバーやロンスイ(ロングスイングアーム)仕様などが販売されております。ノーマルで状態のいいライブディオZXをお探しならこの価格帯から選ぶことになるでしょう。

では気になる30万円までのライブディオZXですが、まるでモーターショーに出展するようなフルカスタム車両です。ボアアップ車やLEDなどこれ以上手の入れようのないようなライブディオZXばかりです。ノーマルを用意してカスタムすることを考えればこのようなライブディオZXを手に入れたほうが改造費を節安できるでしょう。

ライブディオZXのニセモノに注意!

※写真はライブディオSRです。

ライブディオZXの中古車を見ていて、気がついたのですが、スタンダードタイプのライブディオがZX仕様として売られています。これは問題ないのですが、ときどきバイク屋さんも気が付かず(?)ライブディオZXとして販売されている車体があります。しかしよく見るとフロントがドラムブレーキだったり、メーターがライブディオZXではなくスタンダードモデルだったりと、「怪しい車体」もあるので注意しましょう。

ライブディオの型式はAF35です。AF35はフロントがディスクブレーキのタイプにあたるので、ライブディオSRもしくはライブディオZXのどちらかに絞れます。スタンダードモデルはAF34から始まるので、少なくともライブディオZXとして販売されている車体番号がAF34から始まっていたらそれはニセモノとなるのでしっかり確認しましょう。

ちなみにもしライブディオSRにライブディオZXのパーツが、完璧に装備されていたらエンジンをバラしたりしないと判別は難しいです……。

走行距離は不明と考えよう

中古のライブディオZXの多くが「走行距離不明」として販売されておりますが、これは走行メーターが4桁であるためです。ですので1万キロ以上なのか、2万キロ以上なのか。またはその表示されている距離が実走行なのかすらわかりません。このことから走行距離を基準にして考えるのは難しい車体となっています。

バイクが欲しい方や修理などで気軽にお問い合わせできるバイクショップをご紹介しておきますのでチェックしてみてください。

快適なバイクライフを、バイクの事なら【Bike Shop MONX】 日々のメンテナンスからエンジンの不具合。また、ヴィンテージバイクの販売等、何でもお問い合わせください。

ライブディオZXの燃費

ライブディオZXの実燃費は23km/L~38km/L

2ストエンジンは燃費が悪いイメージがありますが、ライブディオZXの実燃費は良い方でしょう。どんなにかっ飛ばしても20km/Lを切ることはありません(改造車なら別ですが)。また、ゆっくり走ると40km/Lに手が届くか届かないか、といったところでしょう。交通の流れに乗って走るとだいたい30km/L程度です。

ライブディオZXの最高速は?

ライブディオZXの最高速度は70~75km/hくらい

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ノーマルではリミッターの装着されたライブディオZX。もちろんリミッターが作動していれば最高速度は60kmですが、CDIを社外品に交換し、リミッターカットすることで70~75km/hくらいに伸びます。純正メーターでは60km/hまでしか刻まれていないのであくまでも推測です。ライバルであるヤマハ ジョグZRに比べて少しだけライブディオZXの方が高速域は伸びます。

デイトナ(DAYTONA) プログレス・レーシングCDI 【ライブDIO-ZX('94-'96)】 36245

¥5,000

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ライブディオZXのメンテナンス&カスタム

ライブディオZXはスパークプラグを定期交換しよう!

NGK ( エヌジーケー ) スパークプラグ ネジ型 二輪車用 BPR6HSA

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ライブディオZXの場合、プラグの状態がモロに体感できます。古いプラグだとエンジン始動から加速感、最高速と全ての領域に悪影響を与え、最悪の場合はエンジンの始動も困難になります。ライブディオZXの場合、給油口の隣の穴からプラグにアクセスできるので短時間で整備可能です。ちなみに純正のプラグの品番は「BR6HSA」なので参考にしてください。

キタコ(KITACO) 3ウェイプラグレンチ ショート 全長73mm 674-0400000

¥366

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プラグレンチを使用してプラグ交換しましょう。

ライブディオZXのパワーが欲しい? だったらボアアップがおすすめ!

BRAKE(ブレイク) ボアアップキット 71cc ヘッド付/AF34/35/ライブディオ/DIO/ZX/af34_35_boaup_C53

¥5,660

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ライブディオZXのパワーアップ方法はいくつかあります。ビッグキャブレターに交換したり、チャンバーの交換をしたり。例えばチャンバーを取り付けた場合、最高速度は上がっても低速トルクを犠牲にしてしまうので、峠の上りのようなシチュエーションだとノーマルよりも遅くなってしまいます。そこでボアアップがおすすめです。

ボアアップはすなわちエンジンを大きくします。それによって低速から高速まで全体的なパワーアップが可能です。上り坂もグイグイ駆け上がり、最高速度もアップします。ただしデメリットとして考えられるのが、エンジンパワーがアップすることでエンジン本体や駆動系への負荷が増え、故障率が上がることが考えられるので、それを理解した上でチューニングしましょう。

また、排気量区分が上がるので公道を走行する場合は、車体の改装申請と小型2輪以上の免許を取得していることが条件となります。

規制前ライブディオZXの性能をフルに開放する秘密のチューニング

ライブディオZXを60km/hまでの速度域で加速力をアップさせる秘密の方法があります。それは「ホンダ G`(ジーダッシュ)」のプーリー、ウエイトローラー、プーリーボス、ドライブベルトを流用することです。これに取り替えることでウイリーできるくらいの出だしと加速力をゲットできるでしょう。90年代に一部の走り屋の間で流行した秘密のチューニングです。

このセッティングのメリットは、少ないパーツで済むこと、純正品なのでパーツの耐久性が高いことが上げられます。社外品でもセッティング次第で同じような効果を得ることができますが、社外プーリーやドライブベルトは高速寄りのセッティングのものが多く、トルクカムやクラッチのセッティングも必要となってくることや、ウエイトローラーも減りやすいなどが考えられます。

G`のパーツはまだ在庫が残っているようなので気になる方はぜひ試してみてください。ちなみに規制前にのみ有効で、規制後だとパワー不足であまり効果がありません。

ホンダ ライブディオZXのまとめ

最近の原付スクーターとは比べ物にならないライブディオZXのポテンシャル。原付にそんなパワーは必要なの? というくらいに元気に走ります。2ストスクーターに乗ったことのない人にはぜひ乗ってもらって、その速さを体感してもらいたいです。きっと驚くことでしょう。