【グンペルト アポロ】ジャーマン・ハイパーカー10年の軌跡と現在

ジャーマンエンジニアリングにこだわった気鋭のスーパーカー「グンペルト アポロ」を紹介します。Xboxのレーシングゲーム「Forza」のユーザーにはおなじみのマシンが紆余曲折を経て、2016年に新生スタート。アポロのヒストリー、そして気になるアポロの値段、さらに日本で購入できるアポロについても調査してみました。

MRレイアウトの公道最速マシン

遡ること10年以上前に、ドイツのニュルブルクリンクで市販車史上最速のラップタイムを記録したマシンのニュースが、世界の車好きの間で話題になったことがあります。レコードの保有車こそ、独自動車メーカーのグンペルト社(Gumpert Sportwagenmanufaktur GmbH)が製品化したアポロでした。

創業者はアウディ・クワトロでWRC界を席巻した寵児

グンペルト社を立ち上げたのは、かつてアウディのモータースポーツ部門「アウディ・スポール」のディレクターとして、WRC(ワールドラリーチャンピオンシップ)25勝などの輝かしい実績を残したローランド・グンペルトです。彼はグンペルト社の前身「GMG自動車」時代から、アウディより資金提供を受け、2004年に創業しました。

ドイツ製にこだわり、産学連携でプロトタイプを製作

初代アポロの製品化にあたって、グンペルト社は独アウディAGにも近いミュンヘン工科大学とインゴルシュタット大学の協力のもと、クロモリ鋼やカーボンを採用したシャシー開発を行いました。同時に先進の航空力学を応用したエアロフォルムの具現化を実現。市販モデルは2005年に完成。2007年にはスイスのジュネーブ・モーターショーでアポロ スポーツをワールドプレミアしました。

グンペルト アポロの価格は?

アポロの初期ロットは、2009年までに30台を目標にしていましたが、実際はそれ以上の台数をほぼ手作りで製作しています。値段はV8気筒4.2リットル・ツインターボエンジンを搭載したベース車のアポロで301,600ユーロ。2016年7月のレートで円換算すると、約3,400万円前後といったところでしょうか。アポロ スポーツはベースより約870万円高の約4,270万円。最上級グレードのアポロ レースでも5,000万円弱という価格は、最速スーパーカーにしてはバリュープライスではないでしょうか。

ハイテクマテリアルとモノコック構造を採用したインテリア

2人乗りのキャビンには、DVDプレイヤーやテーラーメードのレザーインテリアを追加するオプションを用意していました。ただ軽量化を追求するあまり、初期モデルはシートの前後アジャストができず、快適なドライブはほとんど期待できなかったようです。

イギリスのTVショー「Top Gear」でパガーニと対決!

アポロ スポーツは、イギリスBBC放送の人気長寿番組「トップギア」に出演したこともあります。2008年のオンエアでは、ブガッティ ヴェイロンとパガーニ ゾンダとともに走行テストを行い、3台の中で最も早いラップタイムを計測しました。しかも同時に番組の歴代最速レコードも塗り替えたのです。

正常進化したアポロSのコンプリートカー

4.2リットルV8エンジンを最大出力780馬力にまで引き上げたアポロSに、ドイツの「2Mデザイン」がエクステリアをリファイニングしたスペシャルバージョンが、2014年のジュネーブ・モーターショーで「IronCar(アイアンカー)」として披露されました。アイアンマンにインスパイアされたという、フィルムラッピングによるブラック&レッドのカラーコーディネイトのコンプリートカー。価格は日本円に換算して、およそ6,000万円前後とのことです。

グンペルト改め、アポロ社として2016年にニューモデルを発表

2008年のリーマンショック以降、北米でのアポロの販売不振が大きく影響し、グンペルト社は2012年暮れに破産を申請し、経営破綻しました。その後、香港の企業の資金援助を受けて経営再建に乗り出します。2016年にアポロSをベースにアップグレードした「アポロ アロー」をジュネーブ・モーターショーで発表しました。

スペックと燃費について

2016年に発表されたアポロ アローにもV8気筒4.2リットル・ツインターボエンジンを搭載しています。最大出力700馬力を発揮、最高速度360km/h、0-100km/hにわずか3秒で到達する加速性能を身につけています。燃費とCO2排出量について公表はされていませんが、ベースにアウディ製エンジンを採用していることと、わずか1,200kgの軽量ボディであることを考慮して、燃費は4~5km/L前後であることが予想されます。

ボディサイズ

全長:4,460mm
全幅:1,998mm
全高:1,114mm
ホイールベース:2,700mm

アポロを日本で手に入れるには?

かつて日本では、滋賀県にある「オートベローチェ」がグンペルト アポロの正規日本代理店でした。グンペルトの経営破綻後は、アポロの中古車を高級輸入車ディーラーで見つけることができます。探したところ、栃木県にあるスーパーカー専門店「ドリームオート」や東京あきる野市にある「KMオート」でアポロを販売していました。どちらも値段は「要問い合わせ」とのことです。そこで海外のサイトを中心に、アポロを探してみたところ、走行距離4,400kmの2009年式アポロに334,880ユーロ(日本円で約3,800万円)のプライスタグを付けた広告を、スペインのオートサイトで見つけました。海外サイトの表示価格は、日本で購入する場合のひとつの目安になりそうです。

ドリームオートのWebサイトへ KMオートのWebサイトへ

まとめ

2016年に社名も新たに「アポロ」として再生を果たしたスーパーカー。アポロ以上のパフォーマンスを備えたニューモデル「アロー」の動向にも注目です!