【日産 C110型ケンメリスカイライン】希少なGT-R、平成版ケンメリやレストア店舗大紹介

「羊の皮を被った狼」と称される日産・スカイラインは、レースでのGT-R49連勝の影響もあり硬派なイメージのスポーツカーでした。それが一転デートカー路線に転じ4代目「ケンメリ」スカイラインは完全に軟派なイメージでしたが、社会現象を起こすほどの大ヒットを記録しました。そんな4代目「ケンメリ」スカイラインをご紹介します。

「ケンメリスカイライン」とは?

C10型3代目スカイライン(ハコスカ)に次いで登場したC110型4代目スカイラインのことです。

GC110型スカイライン 4ドアセダン 2000GT

1972年に日産 スカイラインはモデルチェンジを受け、C10型「ハコスカ」からC110型「ケンメリ」にバトンタッチしました。「ケンメリ」とは「ケンとメリー」の略です。これは4代目スカイラインのキャッチコピーが「ケンとメリーのスカイライン」だったからです。

「ケンメリスカイライン」のボディ展開

C110型スカイライン 5ドアバン 1600 Delux リヤビュー

4代目ケンメリスカイラインのボディバリエーションは4ドアセダン、5ドアステーションワゴン(商用バンの設定あり)、2ドアハードトップです。4ドアセダンと2ドアハードトップには搭載エンジンに応じて、ロングノーズとショートノーズが設定されていました。

ケンメリはハコスカ同様、基本設計は1,600ccおよび1,800ccの直列4気筒エンジン搭載を前提としています。2,000ccの直列6気筒エンジンは4気筒エンジン搭載用スペースには入り切りません。結果、2,000ccはキャビンより前のエンジンスペースを拡大し、ロングノーズにして搭載していました。

「ケンメリスカイライン」の搭載エンジン

手前が2000GT、奥が1800GLです。フロントオーバーハングの長さの違いが一目瞭然です。

ケンメリスカイラインには、1,600cc、1,800cc、2,000ccの各エンジンが搭載されていました。

ベースグレードには1,600ccのG16型、ミドルグレードには1,800ccのG18型が搭載されました。この両エンジンはプリンス自動車工業が開発したエンジンです。日産自動車が継続生産し、1975年10月のマイナーチェンジまで搭載されました。
このマイナーチェンジは昭和50年排出ガス規制(A-・H-)対応のために行われました。G16型、G18型は新しい排ガス規制に対応できず生産終了になりました。G16型、G18型の代わりにそれぞれ日産自動車が開発したL16型、L18型エンジンが搭載され、プリンス自動車工業が開発したエンジンは姿を消しました。

トップグレードの2,000ccには直列6気筒OHCのL20型が搭載されました。L型エンジンはシリンダーブロックが厚いため、シリンダー内壁を削り排気量アップを行う「ボアアップ」チューニングに適したエンジンでした。多くのチューナーがこの手法を手掛け、L型はチューニングの名機と呼ばれました。
L20型は1975年10月のマイナーチェンジで、昭和50年排出ガス規制(A-)対応の電子制御燃料噴射(ニッサンEGI)を採用したL20E型に変更されました。

「ケンメリスカイライン」の巧みな広告戦略

キャッチコピーは「ケンとメリーのスカイライン」

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CMの設定は、ケンとメリーが4代目スカイラインで日本中を旅する、というものでした。

C110型スカイラインののキャッチコピーは「ケンとメリーのスカイライン」です。これは先代ハコスカのキャッチコピー「愛のスカイライン」を発展させたものです。すなわち「ケン」は男性(彼氏)、「メリー」は女性(彼女)を意図しており、「ケンメリ」は完全にデートカーとしての広告展開でした。
また先代キャッチコピーも大好評だったため、「ハコスカ」から「ケンメリ」にモデルチェンジしてからもサブキャッチコピーとして使用されました。

自動車のキャッチコピーとしてはあまりに斬新すぎたおかげか、「ケンメリ」スカイラインは歴代最多の68万台を生産しました。先代ハコスカが30万台だったので倍増です。
またBUZZが歌ったCMソング「ケンとメリー〜愛と風のように〜」がオリコンランキングで19位にランクインするなど、社会現象を引き起こしました。

サブキャッチはハコスカの「愛のスカイライン」

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「ハコスカ」2000GT-XのCMです。
「愛のスカイライン」のキャッチコピーが使用されています。

1964年に開催された日本グランプリ・GT-IIクラスで、2代目スカイラインがポルシェ904を1周だけ抑えて先頭を走りました。この時からスカイラインは「羊の皮を被った狼」と称されるようになりました。

プリンス自動車工業が日産自動車と合併した後、1968年に発売された3代目スカイライン(ハコスカ)では、世界ではじめて直列6気筒DOHC24バルブ2,000ccエンジン搭載車となった「スカイライン GT-R」が登場しました。搭載されたS20型エンジンは、プロトタイプレーシングカー「R380」に搭載されていた「GR8」型エンジンを、市販用にデチューンしたものでした。日本グランプリでの活躍を彷彿とさせる直6スパルタンモデルの誕生に、当時のファンは熱狂しました。

その一方で、GT-R以外のノーマルグレードではデートカー的なイメージで広告が展開されました。1969年からは「愛のスカイライン」のキャッチコピーが使用され、硬派なイメージとは程遠いCMがテレビに流れました。CMで見る限りハコスカ 2ドアハードトップ 2000GT-Xは豪華内装の高級クーペです。確かにデートには最適なクルマですね。

「ケンメリスカイライン」4ドアセダン 主要諸元

GC110型スカイライン 4ドアセダン 2000GT

GC110型スカイライン 4ドアセダン 2000GT

車両型式 GC110
駆動方式 FR
乗車定員 5名
車両重量 1,125kg

車両寸法

全長 4,460mm
全幅 1,625mm
全高 ,395mm
ホイールベース 2,610mm

走行メカニズム

変速機 5MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット
サスペンション(後) リーフリジッド/セミトレーリングアーム
ブレーキ(前) ディスク式
ブレーキ(後) ドラム式
タイヤサイズ 6.45S-14-4PR

エンジンスペック

型式 L20
種類 直列6気筒SOHC
内径 78.0mm
行程 69.7mm
総排気量 1,998cc
最高出力 120PS/6,000rpm
最大トルク 17.0kgm/4,000rpm

「ケンメリスカイライン」GT-Rとは?

第1期GT-Rの最終型で、S20型搭載最後のGT-Rです。

KPGC110型スカイライン 2ドアハードトップ 2000GT-R
外装色はサクセスシルバー

スカイラインGT-Rとしては2代目にあたるKPGC110型GT-Rは、C110型4代目スカイラインの2ドアハードトップ2000GTをベースに開発されました。発売はノーマルモデルのモデルチェンジから4か月後の、1973年1月でした。

PGC/KPGC10型の初代GT-Rはレースに参加するためのホモロゲーションモデルでしたが、2代目GT-Rはレース参加は考えられておらず、最強のストリートレーサーとして企画されました。

ケンメリGT-Rのエクステリア

全体のシルエットはベースととなった2000GTとほぼ同じです。しかし、GT-Rには独自の意匠を採用しています。

フロントマスクのグリルは黒く塗装され精悍さを醸し出しています。4輪が収まるフェンダーには、無骨にビス止めされた黒いオーバーフェンダーを装備しています。トランクリッドには高速走行時の安定性を高めるためのスポイラーが装備されていました。もちろんボディサイドにはハイスペックGTの証である栄光の赤バッジです。

ケンメリGT-Rのインテリア

KPGC110型GT-Rのインテリアも、ボディ同様にベースモデルの2000GTのものにGT-Rの意匠を加えたものでした。

ダッシュボードはアルミパネルに変更されています。その中に組み込まれるスピードメーターはフルスケールで時速240kmまで表示し、レッドゾーンは7,500rpmからはじまります。タコメーターは10,000rpmまで刻んでいます。他にも油圧計、電圧計など合計7つのメーターがドライバーズシート前に鎮座し、否が応でもスポーツカーを運転していることを意識させていました。

シートは先代同様、サポート性の高いフルバケットシートを採用しています。このシートはリクライニング機構が省略されたレース仕様で、表皮は黒色の合成皮革です。この色合いでケンメリGT-Rのインテリアは統一されており、スパルタンさとレーシーなムードを高めてくれました。

PGC10/KPGC10型の初代GT-Rはレース参戦のための車両ということで快適装備や過剰な安全装備は徹底的に省略され軽量化していました。合計10kgにも達する防錆塗装はオプション、ラジオレスモデルが標準状態でした。
対する2代目ケンメリGT-Rは公道をいかに速く走れるか、を主眼においたストリートレーサー仕様です。ある程度の快適性は確保されていました。それを象徴するのがラジオで、2代目GT-RはGT-R初のラジオ標準装備モデルとなりました。

ケンメリGT-Rに搭載されたS20型エンジン

搭載エンジンは先代GT-Rと同様にS20型です。プリンス自動車工業が開発し、レースで鍛え抜かれたエンジンです。

ボア82.0mm、ストローク62.8mmのオーバースクエアタイプで、高回転型です。エンジン全高は低いものの、エンジンルーム内に収めるために12度傾斜させて搭載したため、先代GT-Rと比べてエキゾーストマニホールドやエアインテークの形状がわずかに変更されました。

排気量は1,989ccで、圧縮比9.0のレギュラーガソリン仕様と、圧縮比を9.5に高めたハイオクガソリン仕様があります。最高出力、最大トルクともハイオク仕様の出力が高く、特に顕著に違いが現れたのは最大トルクでした。ハイオク仕様が18.0kgmを5,600rpmで発生するのに対し、レギュラー仕様は12.6kgmを同じ回転数で発生させ、レギュラー仕様はトルク感が乏しいように感じられます。

S20型の基本メカニズムも先代GT-R搭載時と変更ありません。アルミ合金製のヘッド、多球形燃焼室、サイドボルト式シリンダーブロック、ソレックス40PHHキャブ3連装、フルトランジスタの燃料点火装置、チェーンによるカムシャフト駆動とレース参戦を前提とした高出力、高耐久性を追求するためのメカニズムが搭載されています・

ケンメリGT-Rの足回り

サスペンションは前輪にマクファーソンストラット式サスペンションにコイルを採用しています。後輪にはセミトレーリングアーム式サスペンションにコイルを組み合わせ、スタビライザーを装着しています。旋回時の操縦安定性を求めていることがサスペンションからわかります。テクニカルコースをより速く駆け抜けるセッティングと言えます。

ブレーキは4輪ディスクブレーキが奢られています。倍力装置にはマスターバックが装着され、運転者のブレーキ操作力の低減と十分な制動力を4輪に与えました。

ハコスカGT-RとケンメリGT-Rの違い

先代の箱スカGT-Rがレースで50連勝した伝説のイメージで、GT-Rといえばレース参戦車両というイメージですが、ケンメリGT-Rの場合、レーシングカーはコンセプトモデルが発表されたのみで、実際にレースに参戦することはありませんでした。上述したラジオが標準装備であるように快適装備が先代に比べると充実しているため、当初よりレース参戦は考えられていませんでした。

見た目もファッション性が重視されており、箱スカの角ばったイメージとは違って、ケンメリは流れるようなファストバックスタイルのハードトップで後方視界を犠牲にするなど、レース向きではありませんでした。

ケンメリGT-Rの主要スペック

KPGC110型スカイライン 2ドアハードトップ 2000GT-R

車両型式 KPGC110
駆動方式 FR
乗車定員 5名
車両重量 1,145kgkg

車両寸法

全長 4,460mm
全幅 1,695mm
全高 1,380mm
ホイールベース 2,610mm

走行メカニズム

変速機 5MT
サスペンション(前) マクファーソンストラット
サスペンション(後) セミトレーリングアーム
ブレーキ 4輪ディスク
タイヤサイズ 175HR14

エンジンスペック

型式 S20
種類 直列6気筒DOHC24バルブ
内径 82.0mm
行程 62.8mm
総排気量 1,989cc

※ハイオクガソリン仕様
使用燃料 無鉛ハイオクガソリン
圧縮比 9.5
最高出力 160ps/7,000rpm
最大トルク 18.0kg・m/5,600rpm

※レギュラーガソリン仕様
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
圧縮比 9.0
最高出力 155ps/7,000rpm
最大トルク 12.6kg・m/5,600rpm

ケンメリスカイラインのエピソード

KGC110型スカイライン 2ドアハートトップ 2000GT-X

4代目ケンメリスカイラインにはいくつかエピソードがありますので、ご紹介します。

GT-R初!丸型4灯リアコンビランプ

スカイラインといえば、やはりリアの丸型4灯です。例え他メーカーの他車種であっても、リアコンビランプが丸型4灯ならスカイラインと誤認するほど、スカイラインのアイデンティティとして根付いています。

この丸型4灯リアコンビランプを初採用したのは、S5型2代目スカイラインです。3代目のハコスカでは未採用でしたが、4代目のケンメリで復活し、以降採用され続けています。11代目のV35型スカイラインは、モデルチェンジした当初こそ丸形4灯リアコンビランプを採用しませんでしたが、途中マイナーチェンジでリアコンビカバー内にLEDを配置した丸型4灯リアコンビランプを復活させました。

採用されたのは主にGTグレードです。6代目のR30スカイラインではRSには丸形4灯が採用されましたが、TIには採用されませんでした。

GT-Rでも初代はハコスカをベースとしたため丸型4灯リアコンビランプは採用されませんでした。2代目のケンメリGT-Rで初採用となり、その後16年間の中断期間を経た後に発売された3代目R32 GT-R以降、現在のR35 GT-Rでも丸型4灯リアコンビランプが採用され続けています。

ヤキソバンがケン?

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日清焼そばU.F.O. CM 「エクストリームZERO! ~ヤキソバンの悲劇~ 篇」 120秒 / マイケル富岡

「ケンメリ」の愛称を決定づけたテレビCMでは、「ケン」と「メリー」は3人ずついました。3人目の「ケン」は若き日のマイケル富岡さんでした。あの「ヤキソバン」のマイケル富岡さん、と知ると「ケンメリ」のイメージはどんどん軟派なものになりますね(笑)

ケンメリとヨンメリ??

GC110型スカイライン 4ドアセダン 1600 STD

4代目GC110型スカイラインの愛称は「ケンメリ」ですが、一部のマニアの間では2ドアハードトップを「ケンメリ」と呼び、4ドアセダンを「ヨンメリ」と呼んでいたそうです。4(ヨン)枚ドアのケンメリ。略して「ヨンメリ」なのだそうです。

ケンメリGT-Rの生産台数が197台の理由

ケンメリGT-Rは1973年1月から4月までの4か月間のみの販売でした。生産台数は僅かに197台でした。試作車両が2台、市販車両が195台の内訳です。

ケンメリGT-Rがわずか197台の生産で終了した最大の原因は、昭和48年度排出ガス規制とS20型エンジンにあります。元来、日産自動車が開発したエンジンではないS20型を昭和48年度排出ガス規制に適合させるには莫大な投資が必要とされました。その投資に見合うだけのリターンが見込めないため、S20型エンジン生産終了と共にケンメリGT-Rは生産を終了します。

ではなぜ、生産台数がたった197台だったのでしょうか?イギリスのバックヤードビルダーならいざ知らず、日産自動車ともあろう大企業が3ヵ月間でたった197台しかケンメリGT-Rを生産できなかった理由として、S20型エンジンの在庫整理説が有名です。

ハコスカGT-R用に生産したS20型が、モデルチェンジ時に197台残ってしまい在庫となってしまいました。在庫処分として急きょケンメリGT-Rを生産したというのです。

昭和48年度排出ガス規制施行3カ月前に急遽発売されたケンメリGT-R。同年4月1日以降は新車登録できなくなるケンメリGT-Rを販売した理由としては、妙に説得力がありますね。

はじめてパトカーになったスカイライン

ケンメリから、警察庁はパトロールカーとしてスカイラインを導入します。これはR32型まで続いていました。

当時の警察の規定ではエンジンは6気筒以上である必要があったため、搭載エンジンはL20S型の警察専用エンジンを搭載し、内装は血液による汚れなどを簡単にふき取れるよう、メンテナンスの簡単なビニールトリムの専用インテリアを備えた警察専用モデルが納入されました。

故・櫻井眞一郎氏曰く「ケンメリは一番残念な車」

スカイラインの開発者として知られる櫻井眞一郎氏が、生前のインタビューに答えていました。

現在のスカイラインのルーツは2代目です。3代目は玄人好みの車を目指し開発しました。運転に熟練した技術を必要とする車がハコスカでした。そのため、当時のプリンス自動車工業社長から、誰にでも乗れる車を作って量販して欲しいとの要請があり、開発したのが4代目スカイライン「ケンメリ」です。

また、

ケンメリはスカイラインではない。ケンメリは一番商品よりに開発し、拡販路線を狙った車で、(櫻井氏が手掛けたスカイラインの中で)一番残念な車でした。

とのことです。
櫻井氏にとってはハコスカこそが本当のスカイラインだったようです。

ケンメリスカイラインをGETしよう!

KGC110型スカイライン 2ドアハードトップ 2000GT-X

中古車で購入する場合

憧れのケンメリを中古車で入手できたら、サイコーですね。現代のデザインとは一味違うノスタルジックなデザインで、それでいて中身はレーシングカーに近い内容です。まさに羊の皮を被った狼です。
しかしケンメリは40年も前の自動車。購入にはいろいろと大変なこともありますので、ご紹介していきます。

ノーマルモデルの中古車事情

2016年2月時点で、インターネットでケンメリを検索すると8件の登録がありました。うち2件が約400万円、もう1台が780万、その他はASKとなっています。40年も昔のクルマですが、その人気故にプレミア価格で販売されています。

ご購入時に注意しておきたいのは、どのような改造が施されているか、です。スカイラインは運転好きな人が乗るクルマです。大人しくノーマル状態で乗っている方は少数派でしょう。ましてや製造から40余年。何人ものオーナーさんの手によって、改造されてきたことでしょう。
今までの改造により調子がおかしくなっていないか、必ず販売店に尋ねましょう。またあまりにも古い車種なので、販売店に整備ノウハウがあるか確かめておきましょう。

今後はさらにタマ数が減ることが予想されますし、最近ヒストリックカーやプレミア中古車市場の値上がりもみられるため、欲しくて買える財力のある方は早めに購入されたほうが良さそうです。

中古車をお探しの方はこちら

ケンメリGT-Rの中古車事情

インターネットでケンメリGT-Rの中古車を検索すると、主に3パターンの車両があります。

●ケンメリGT-R(オリジナル)
●ケンメリGT-R仕様
●ロッキーオート BNR32ケンメリGT-R仕様(初度登録:平成、RBエンジン搭載)

それぞれについて見ていきましょう。

ケンメリGT-R(オリジナル)

中古車サイトでケンメリGT-Rを見つけたら、車名を確認してみてください。車名が「スカイライン ケンメリGT-R(日産)」とシンプルなものであれば、オリジナルのケンメリGT-Rである可能性があります。

更にオリジナルである確証を得たいのなら、初度登録年を確認してください。必ず昭和48年(1973年)1月から4月になっています。昭和48年度排出ガス規制をクリアーできなかったS20型エンジン搭載車は、昭和49年以降の初度登録はあり得ないのです。

運よくオリジナルのケンメリGT-Rが見つかったら、お値段はおそらく「ASK」です。商談次第という訳です。数少ない体験談によれば1,600万円程度のお値段だそうです。高いですね。

ケンメリGT-R仕様

前項で初度登録が昭和48年で、車名が「GT-R」とシンプルならオリジナルのケンメリGT-Rの可能性がある、と書きましたが、実際にはそう簡単にうまくはいきません。何故なら、同時期に販売されたノーマルのケンメリ2000GT系にGT-Rのパーツを取り付けるドレスアップが流行していたからです。

このようなノーマル2000GT系にGT-Rのドレスアップを行った車両を、中古車販売店では通常「GT-R仕様」と明記しています。しかし必ず行われているものではありませんので、要注意です。

ロッキーオート BNR32ケンメリGT-R仕様(初度登録:平成、RBエンジン搭載)

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ロッキーオート BNR32ケンメリGT-R の動画

このパターンは絶対にオリジナルのケンメリではありません。2014年のオートサロンでロッキーオートが発表した「平成版ケンメリGT-R」で、RBエンジンを搭載したR32スカイラインがベース車両となっているカスタムカーです。

エクステリアは本物のケンメリGT-Rを型にして制作したFRP製ボディパネルをR32スカイラインに張り付けているので、ケンメリGT-R専用装備をすべて装備しています。しかし3ナンバー車です。オリジナルのケンメリGT-Rは5ナンバーなので、ここで見分けがつきます。

出典:http://rockyauto.co.jp/kenmary_photo/profile.cgi?page=80&hor=1&max=10&tpl=photo&view=rvs

平成版ケンメリGT-Rのインテリア。R32スカイラインGT-Rそのものです。

インテリアに目を移すと、見慣れたR32スカイラインのものです。シートもヘッドレスト別体、リクライニング機構も備えながらホールド性で高い評価を得たR32のノーマルのバケットシートです。

もちろん初度登録が平成5年なので、オリジナルのケンメリではあり得ません。外観はケンメリGT-Rそのもので、走行性能や快適性、安全性はR32スカイライン。旧車ファンでなくてもそそりますね。

エンジンが2,500cc直列6気筒DOHC24バルブのRB25DEで、マニュアルトランスミッションを組み合わたモデルです。価格は約800万円です。メカニズムはその気になればR32 GT-Rにしてしまうことも可能だそうです。もちろんお値段は跳ね上がるでしょうが、今から40年前のケンメリをフルレストアして購入するよりも割安で、自動車としても基本性能は現代基準なので、意外とお得な選択肢かもしれません。

ロッキーオートでは現在も、完全受注性で「平成版ケンメリGT-R」を制作しています。気になる方はお問い合わせになってみてください。

旧車・名車(ハコスカ・ケンメリ・フェアレディーZ・GT-R)の専門店 ロッキーオート

できるだけ安く買ってレストアしたい場合の費用

ケンメリもレストアなら安く手に入る?

かなり放置されてしまった車両などをフルレストアして新品同様に作り上げてしまう方もいます。そんなレストアの場合はいくらくらいかかるのでしょうか?

最初に結論からいうと、結局中古車として購入するのとあまり変わりません。むしろ手間暇はかなりかかることになるかと思います。旧車ですので中古車自体もレストア済みのものがほとんで、程度が良い中古車を探すことをお勧めします。

それでもご自身が趣味で「数年かけてレストアするんだ!」という方は次のように行っていらっしゃるようです。

パーツを単体で購入してレストア

最初にベース車両や一部パーツのみなどを、リンク先のような店舗から購入します。ベース車両自体は20万〜50万程度で買えることもありますが、パーツが一部(もしくはほとんど)無くなっていたり、壊れていたり全く走れない状態が前提ですし、部品を揃えることがまず大変です。

旧車の部品取り車両や、レストアベース車も多数在庫しております。レアな車種もありますので、お探しの品が隠れている場合もあります。お気軽にお問合せを!

やや程度の悪い中古車をレストア

少しだけ壊れているものを譲り受けたので、レストアしたいという方もいらっしゃるかと思います。その場合は近所の修理工場ではなく、レストア専門店へ持ち込みましょう。旧車ならではのレストアノウハウや部品の流通にも知見がないとなかなか難しい作業となります。

レストア費用はベース車両の程度やどこまで行うかによりますが、数百万は軽く越えることが多いようです。

前述のロッキーオートさん以外の、ケンメリのレストアを手掛けている店舗HPへのリンクを貼っておきます。

旧車レストア・販売店スターロード。ハコスカ、ケンメリを中心に幅い広い年代・車種を取り扱っております。

旧車・絶版車:販売・買取専門店。ハコスカ,フェアレディーZ等旧車・絶版車のレストア,ブラスト,板金,塗装,買取,パーツ販売はイーストカーにお任せください。

MIZUKAMI-AUTOではS30Z・ケンメリ・ハコスカ・ハチロクなどの旧車、フェラーリ・ランボルギーニなどの外車、RX-7やカプチーノなどの国産スポーツから軽自動車まで幅広く製作。オーバーホールからチューニング、レストア、そしてレーシングカーまで一括してお取扱い致します。

ケンメリのパーツ供給事情や価格は?

旧車と呼ばれるかなり古い車の場合メーカーの部品在庫期限が過ぎていて、新品のパーツの製造が終わっていることが多々あります。どうしてもオリジナルの部品が必要ならば、動かなくなった車両からパーツを取り外して購入するしかありません。たまにオークションに出品されることもありますが、程度の良いパーツだけで数十万円という事もあります。

一番早くて確実なのは、レストアショップに相談することです。また下記リンクでご紹介しているような、旧車パーツを専門に製造している会社もあります。そちらから購入することも良い方法です。オリジナルにこだわらなければ、現代の技術でより丈夫に作られた部品もあります。定額で購入できるので、予算も見積もりやすくなります。

せめてケンメリの模型やラジコンだけでも欲しい!

かなり古い車ですので、程度の良いケンメリはなかなか高価なうえ、レストア費や維持費などもバカになりませんね。それでもどうしてもケンメリに憧れている方はまずは模型やラジコンはいかがでしょうか? 飾ってみるも良し、自分で操作するも良しです。

1/18 日産 スカイラインGT-R ハコスカ Fスポイラー RS ワタナベホイール (シルバー)

¥18,144

存在感のある1/18サイズの模型です

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DISM 1/43 KGC110 ケンメリ スカイライン HT 2000GT (シルバーメタリック)

¥3,800

細かいディテールのミニカーもおすすめです。

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1/24 インチアップシリーズNo.46 KPGC110ケンメリGT-R2ドア'73

¥1,836

プラモデルなら極上のケンメリGT-Rも1,000円台で購入できます。

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1/24リバティウォークシリーズNo.03LBワークス ケンメリ4Dr

¥2,054

ちょっとヤンチャな仕様のケンメリです。

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01スーパーボディ ニッサン スカイライン HT2000 GT-R (KPGC110) メッキバンパー仕様 66093

外装、しかも未塗装ですが、ゆっくりと作り上げていくのはいかがでしょうか。

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Linx◇日産スカイラインGT-R(KPGC110型/通称:ケンメリ)正規認証車ラジコンカー/ホワイト

¥1,510

普通のラジコンだと大きすぎるという方は、小さいラジコンをどうぞ。

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【まとめ】スポーツドライビングを手軽に楽しめたケンメリ

KGC110型スカイライン 2ドアハードトップ 2000GT-X リアサイドビュー

ケンメリスカイラインのご紹介、いかがでしたでしょうか。

開発者の故・櫻井眞一郎氏曰く、「本当のスカイラインではない」「商品として作った車」とのことですが、その狙いが的中し、歴代スカイライン史上最高の販売台数を誇るのがケンメリスカイラインです。

櫻井氏にとっては「運転のエキスパートが乗ってこそ、日常の足としてもサーキットでのスポーツドライビングも楽しい箱型の車」がスカイラインだったのでしょう。しかし、そのスカイラインの魅力の一端でも広く多くの自動車ファンに門戸を広げてくれたのはケンメリです。玄人の世界を垣間見るドキドキ感を多くのドライバーが感じ取ったから、スカイライン史上で一番のヒット作になったのではないか、と思います。

ただあまりにも成功してしまったため、この後日産自動車はスカイラインの基本パッケージングを「直6とFR」にこだわり続け、スカイラインシリーズの販売台数は徐々に低下していくことになります。ケンメリでの大成功を再び、と狙いすぎてしまったのかもしれません。