【ホンダ NS50F】80年代に存在した速さのみを追求したレーサー養成マシン!

80年代、イケイケハイパワーな原付が各メーカーから販売されていました。その中でも人気の高かったNS50Fにスポットを当ててみました。7.2psで10,000回転以上回る高性能エンジンには中毒性があります。中古車相場やレストア時に注意すべきポイントなどをピックアップしたのでご覧ください!

ホンダ NS50F

1987年~1995年まで製造された尖ったスポーツバイク

NS50Fは原付にしては大きく、125cc並のボディサイズがあります。エンジン出力は7.2ps/8,000rpmでしたが、1988年には出力が向上され、7.2ps/10,000rpmとより高回転型になっているのが特徴です。高性能なエンジン、フロントは油圧ディスクブレーキを採用し、格好良い見た目と相まって、当時の走り屋たちの間でブレイクしたバイクです。

また、特徴としては大容量な燃料タンクで、原付にして10Lも入ります。当時、同じ時期に販売されていたレーサーバイクのNSR50は7.5L(これでも多い方です)、メットインスクーターのディオは4L、スーパーカブも4Lとなっているので、NS50Fの容量の大きさがおわかりいただけるでしょうか? これだけ大きいと給油の回数も減らせるのでとっても便利です。

車体型式:A-AC08
エンジン:水冷2ストローク単気筒 49cc
最高出力:(前期型)7.2ps/8,000rpm
     (後期型)7.2ps/10,000rpm
最大トルク:(前期型)0.65kgf・m/7,500rpm
      (後期型)0.65kgf・m/7,500rpm
全長×全幅×全高(m):1.855×0.630×1.065
車両重量/乾燥重量:92kg/79kg
タイヤサイズ:フロント 2.75-17-4PR リア 3.00-17-4PR

NS50Fの大きな車体を生かし、ステップアップした者も多かった

NS50Fは車体の大きさゆえに、当時ブームとなっていた250ccレーサーレプリカの乗るための練習台とされることもありました。コーナリング時の膝の擦り方も大きく腰を落とすフォームが似ていたため、手頃に購入できる原付であるNS50Fは人気があり、このバイクで腕を磨いた人もたくさんいたようです。

現在では旧車として人気再燃中!

現在は当時NS50Fに触れていた世代はもちろん、若者にも人気です。当時のようにバリバリな走り方というよりはNS50Fそのものを味わい、2ストロークエンジンの、ハイレスポンスで高性能な出力を味わうといったような感覚で、楽しんでいる人を見かけます。

ホンダ NS50Fの中古車情報

NS50Fの中古車相場は8万~28万円!

現在中古車として販売されているNS50Fはどれも奇麗なものばかりです。低価格帯は走行距離不明車が多く、高価格帯は走行距離が1万キロ以下となっています。

スポーツバイクであるNS50Fの場合、ハイパワーな2ストローク車であるため、エンジンへの負担が大きく、激しい乗り方をされることが多いので、流通台数そのものが非常に少ない傾向にあります。そのため走行距離の少ないものや状態のよいものは高価格で取り引きされるのです。

ホンダ NS50Fをレストアしよう

NS50Fの新しい車両でも1995年製ですので、例えばフレーム一つ見るだけでサビが出ていると思いますが、NS50Fをレストアするポイントをご紹介しましょう。

NS50Fのレストアのポイント

フレームの歪みをチェックしよう

走り屋に乗り回されている可能性が高いNS50Fの場合、転倒などでフレームが曲がっている場合があります。フレームの修正は特殊な設備と職人さんの腕によって行うので、費用が高くなるでしょう。NS50Fの場合は修正よりもフレームを用意した方が安く済むのでそこまでする必要はないと思います。

また、フレームが歪んでいると真っ直ぐ走らなったり、スピードを上げるとフラつき出すことがるので、それでは走行が楽しめないので、まずフレームのチェックをしましょう。

エンジンは実働か?

NS50Fをレストアするにあたって、非常に重要なポイントは「エンジン」にあります。なぜかというと、古い車両のため、新品のエンジンの購入という選択肢がありません。もし故障していたらエンジンをオーバーホールするしか手がないのです。ピストンリングやクランクベアリングの在庫はあるようですが、もしシリンダーやクランクシャフトを破損していたら、新品の部品がないことを考えると、部品取りのエンジンを用意する必要があります。

もしレストアベース車両を用意する場合は、実働エンジンのNS50Fを選んだ方が、スマートに作業を進められるでしょう。

以上がわかればレストア開始!

一般的な整備とは違うレストア作業。どこからどこまでを行うのかをしっかり把握し、計画を立てておきましょう。スポーツバイクであるNS50Fの場合、特にこだわりたいのが、走りに関わる部分です。

走る(エンジン)
曲がる(フロントフォーク、リアサスペンション)
止まる(フロントディスクブレーキ、リアドラムブレーキ)

最低でもこれらのオーバーホールは欠かさず行いましょう! 

バイクが欲しい方や修理などで気軽にお問い合わせできるバイクショップをご紹介しておきますのでチェックしてみてください。

快適なバイクライフを、バイクの事なら【Bike Shop MONX】 日々のメンテナンスからエンジンの不具合。また、ヴィンテージバイクの販売等、何でもお問い合わせください。

ホンダ NS50Fの最高速は?

NS50Fの最高速度は90~100キロ

初めての本格的なミッション付きバイク、NS50Fは、最高速100kmとJOGと同じ排気量とは思えないスピードで私を感動させた。非力なパワーをミッションを駆使して走らせる快感は、無段変速のJOGとは一味違う喜びを感じさせ、同時にライディングスキルも大幅に向上した。バイクを色々いじり始めたのもこの頃で、ネイキッドだったフロントをカウルに戻したり、色を2回も塗り替えたり、エアクリーナーを付け替えたりもした。そのせいで、雨が降るとエンジンがかからなくなったりしたけど。

出典:drivershigh.net

この速度はリミッターカットしてあることが前提となっていますが、ノーマルエンジンでだいたいこれくらいの速度が出るようです。たった50ccの小さいエンジンでこの速度が出るのは驚きです。ミッションのギヤ比、大径タイヤなどが相まって限られたエンジン出力をうまく使い切っている証拠でしょう。

ホンダ NS50Fを改造しよう

【電装パーツ】リミッターカットで本領発揮!

CDI

【POSH】 レーシングCDI NSR50/NS50F(88-92)

¥5,140

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NS50Fの一部の車両はCDIでリミッターを作動させているようです。その車両はCDIの交換によってリミッターカットできます。またCDIはリミッターカットのほかに点火のタイミングをコントロールできるタイプもあるので、エンジンの出力アップも狙えるでしょう。

CDIでリミッターを制御しているかどうかの見分け方

CDIを交換してもリミッターが解除されない車両がありますが、それはミッションポジションセンサーによる信号でリミッターを作動しているタイプです。このミッションポジションセンサーですが、エンジン左側のフライホイールのカバー(ジェネレーターカバー)を開けてみましょう。するとフライホイールとスプロケの間にトルクスネジがあると思いますが、このネジの奥にミッションポジションセンサーがあるので、ピンを抜いてしまいましょう。するとリミッターカットされるはずです。まずCDIを交換する前に、この方法を試してみてはいかがでしょうか? 

【吸排気系パーツ】吸排気の効率を上げ、パワーアップできる

チャンバー

ストリートチャンバーSPARK(スパーク) K2-tec(ケイツーテック) NS-1

¥24,624

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2ストロークエンジンに乗るなら社外チャンバーで爽快に駆け抜けたい欲求が生まれるでしょう。残念ながらNS50Fのチャンバーは現在どこのメーカーも製造していないようですが、NS-1用のチャンバーが装着できます。ポン付けとはいきませんが、車体に取り付ける側のステーを用意するだけでもOKです。ホームセンターなどで売っている汎用ステーをネジ止めするだけなのでとっても簡単だと思います。

キャブレター

キタコ(KITACO) ビッグキャブレターキット(ミクニフラットφ24) MBX50/NS50F/NSR80等 110-1081004

¥15,809

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キャブレターでたくさん混合気を送ることで、よりパワーを得ることできます。ボアアップしたエンジンなら迷わずビッグキャブレターを装着したいところです。キャブレターを大きくすることで、エンジンのパワーを最大限に引き出すことができます。デメリットとしては燃費が悪くなりますが、NS50Fの場合は燃料タンクが大きいのであまり気にならないかもしれません。

【エンジンパーツ】出力をアップさせ走りを高次元にする

ボアアップキット

キタコ(KITACO) スーパーボアアップKIT NSR50 NS-1 NS50F/R等 210-1057900

¥19,848

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純正よりも経の大きいピストンとシリンダーのセットです。排気量は63ccと13ccのアップですが、低速から高速まで生まれ変わったかのようなパワーアップ経験するとボアアップの虜になるでしょう。2ストロークなのでエンジンパーツの点数も少ないので初心者でもチャレンジできます。ただし、パワーが上がる分、エンジンへの負担も大きくなるので寿命を縮めることになります。エンジンをいたわりたい人にはおすすめしません。

ボアアップし排気量が50cc以上になる場合は排気量の区分が変わります。公道走行をする場合、必ず改造申請し、排気量の区分に応じた免許証(この場合は小型二輪以上)を取得してください。

【外装パーツ】アグレッシブな印象に変える!

テールカウル

NS50F ミクニタイプ テールカウル

¥13,176

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NS50Fはカウルが付いていますが、残念ながら社外カウルキットは発売されていません。しかし、NS50F用のテールカウルは販売されているようです。レアな車体だけに外装パーツも希少になってきています。今あるパーツは大切に扱いたいところです。おそらく純正パーツも在庫はないでしょう。

ホンダ NS50Fのパーツをご紹介

ここではNS50Fのレストアのときに便利な純正パーツの代わりになるものをご紹介します。古い車両のため純正パーツの多くが欠品となっているはずです。詳しくはパーツリストから品番をもとに問い合わせましょう。

NS50Fのマフラーの修理に

サイレンサー

前述でチャンバーをご紹介しましたが、社外品の音量が気になる人にはこちらのサイレンサーの部分の補修パーツもあります。純正サイレンサーがくたびれて、消音効果が弱くなった場合のリフレッシュが可能です。経が合えば社外チャンバーにも使用可能なので、近所の目が気になったらときにもご利用ください。

アルミ サイレンサー(青) チャンバーに ホンダ NS-1、NS50F、NSR50、NSR80、NSR125、NSR250R

¥1,847

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カラーはこのほかにもシルバーやゴールド、ブラックやレッドなどが用意されています。

カウルの修復に困ったら……

純正カウル

[ホンダ] NS50F純正左シートカウル白 AC08 GE2

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もともと走り屋に人気のNS50Fなので、転倒などで外装が傷ついていることも多いと思います。また、紫外線の影響で樹脂製カウルは割れやすいく、整備の際の取り外し程度で簡単に割れることもあるでしょう。AmazonやオークションなどでNS50Fのカウルなどは入りそうですが、好みのカラーリングが都合よく出品されているかわりません。そこで思い切ってネイキッド化してしまうのも手段として考えられます。

カウル付きヘッドライト

【Fairysmile】 汎用 ヘッド ライト カウル エンデューロ (ブラック)

¥3,980

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カウルをあえて外しネイキッドにするのもNS50Fのカスタムの定番です。そのときにヘッドライトを現代風のエンデューロタイプにしてみてはいかがでしょうか? 印象をガラッと変え、ヘッドライトも明るくなる傾向があります。ネイキッド化することで軽量化も可能ですが、空気抵抗は増えるといったデメリットも。

ヘッドライト

RAYBRIG [レイブリック] 2輪車用ヘッドランプ [角型] ブルー [1個入り] FB06

¥8,400

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NS50Fには四角いヘッドライトもよく似合います。奇麗なライトを装着することで車体全体が若返るような印象を与えることもできるので効果的です。

デイトナ(DAYTONA) ヘッドライトブラケット30-39 ブラック 68077

¥1,419

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社外ヘッドライトを装着する場合は、ステーを利用しましょう。ヘッドライトの大きさによってステーの突き出し量を計算する必要があります。

2サイクルエンジンには2種類のオイルが必要

4サイクルエンジン用オイル(ミッション)

Honda(ホンダ) 2輪用エンジンオイル ウルトラ G1 SL 10W-30 4サイクル用 1L 08232-99961 [HTRC3]

¥690

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意外と見落としがちなのがギアに使用する4サイクルエンジン用オイル(ミッション)です。最近のバイクしか知らない人にとっては聞き慣れないワードかもしれませんが、NS50Fの場合、2サイクルエンジン用オイルとギアの潤滑オイルはそれぞれ分かれています。4サイクルエンジンの場合はエンジンオイルがエンジンとギアの潤滑を同時に行っていますがNS50Fの場合はそうではありません。

ギアの潤滑オイルが入っていない、または劣化していることに気が付かず、そのまま走行してしまうと、ミッションを傷めてしまったり、最悪の場合はミッションブローに繋がります。エンジン始動の際は必ず見ておいてください。もしギアを壊してしまうと、古い車両だけに純正部品も欠品し、修理ができないおそれがあります。

ギアの潤滑に使用するオイルはホンダ純正の4サイクル用エンジンオイル10w-30または10w-40が0.8L必要です。頻繁に交換するものではないので定期的にチェックしておきましょう。

Honda(ホンダ) 2輪用エンジンオイル ウルトラ G2 SL 10W-40 4サイクル用 1L 08233-99961 [HTRC3]

¥860

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レースのような高回転が続くようなシチュエーションでは10w-40を、街乗りがメインなら10w-30がおすすめです。

2サイクルエンジン用オイル

elf(エルフ) バイク用 2st エンジンオイル/MOTO2 TECH[テック] 1ℓ [HTRC3]

¥1,600

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2ストロークエンジンは4ストロークエンジンと違い、エンジンオイルを燃焼しながら運動しています。エンジンオイルの潤滑が追いつかないと、「焼きつき」といってピストンとシリンダーが熱で変形してしまい、エンジンブローします。NS50Fの場合、1万回転以上と高回転型エンジンなので、エンジンオイルの潤滑に対して非常にシビアです。

そこで、NS50Fは古い車体ということもあり、経年劣化も想定し、少しでも良いエンジンオイルを使っていたわってあげましょう。間違えても安物オイル(植物性オイル)の使用は潤滑性が低い傾向があるので避けたいところです。2サイクルエンジン用オイルは植物性→半合成油→全合成油の順番で性能が高い(エンジン保護性が高い)と考えられます。それを踏まえた上で全合成油がおすすめです。

CASTROL(カストロール) エンジンオイル POWER1 RACING 2T FD 全合成油 二輪車2サイクルエンジン用 0.5L [HTRC3]

¥662

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ホンダ NS50Fのおすすめタイヤは?

NS50Fの純正タイヤサイズ

フロント【2.75-17-4PR】
リア【3.00-17-4PR】

となっています。タイヤはチューブタイヤです。

NS50Fは簡単にチューブレス化ができる?

オンロードであればパンクに抵抗力があり、グリップ力の高いモデルが揃っているチューブレスタイヤの方がメリットを感じられます。チューブタイヤの場合、異物が刺さったらすぐに空気が抜けてしまいますが、チューブレスタイヤは空気が抜けるまで猶予があったり、パンク修理ができたり、ガソリンスタンドなどではチューブタイヤのパンク修理キットを用意していないので修理を断られることも珍しくありません。

また、単体であるチューブレスタイヤに比べるとチューブタイヤはチューブ+タイヤの構成から、作業時間も長くなります。このことからNS50Fの場合、とっても簡単にできるチューブレス化はおすすめといえます。

チューブレス化その1

チューブを使いチューブレスタイヤを履く方法です。チューブレスタイヤはハイグリップなモデルが揃っているので、この方法が一番無難にチューブレスタイヤを装着できます。

チューブレス化その2

ホイールにチューブレス用のエアバルブを取り付け、チューブレスタイヤをそのまま装着する方法です。チューブレスタイヤの一般的な交換方法の手順でそのまま組み付けます。普通のチューブタイヤの車種なら空気すら入りませんが、NS50Fの場合はこれで普通に組むことができ、チューブが必要ないので軽量化され、レースでは定番の方法です。

ただし、ホイールがチューブレス用ではないので、なにがあっても自己責任というやり方ですが、特に失敗談なども報告されていません。念を押しますが、あくまでも自己責任でお願いします。

チューブレス化したときのおすすめタイヤサイズ

NS50Fをチューブレス化した場合、タイヤサイズも変更になります。ハイグリップタイヤにNS50Fの純正サイズが用意されていないことから以下のサイズが定番となっているので参考にしてください。

フロント【90/80-17】
リヤ【100/80-17】

NS50Fにおすすめのチューブタイヤ

EXEDRA(エクセドラ) G551 2.75-17 W フロント BRIDGESTONE(ブリヂストンタイヤ)

¥3,990

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スポーツバイクであるNS50Fの性能を堪能するのに最適なエクセドラ。ウエット性能も良いと評判です。また、消耗しにくいという特徴も見逃せません。タイヤ選びに迷ったらこちらがおすすめです。

NS50Fにおすすめのチューブレスタイヤ

DUNLOP(ダンロップ)バイクタイヤ GP SERIES TT900GP 前後輪共用 90/80-17 M/C 46S チューブタイプ(WT) 244445 二輪 オートバイ用

¥5,590

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雨天でも使えるハイグリップタイヤがダンロップのTT900GPです。峠もサーキットもこのタイヤがあれば安心して攻めこむことができます。ハイグリップの定番タイヤです。

NS50Fのまとめ

7.2psの高回転型エンジンは現代の原付と比べるとブッチギリのパワーがあります。おそらく昨今の125ccクラスと同等の走りを見せるのではないでしょうか? 白い煙をチャンバーからモクモク出しながら、パランパランと甲高い排気音には心踊らされます。最近のバイクしか知らない人にはぜひ体感していただきたいです。その加速力にビックリするでしょう。

もう一般に販売されていない2ストロークエンジンです。今のうちに乗らないともう二度と乗れません……。NS50Fという80年代~90年代の走り屋シーンで大活躍していたその理由を、実際に乗って感じてみてください。とても魅力的なバイクですよ! 当時NS50Fに乗っていた人も、休日は少年時代に戻ってみませんか?