【日野 セレガ 】はとバスにも採用される大型観光バスの新車価格からプラモデルまで紹介!

バブル後期の日本において、「セクシー&エレガント」を基にデザインされた日野 セレガは、大型観光バスとして洗練された美しさを誇ります。ライバル車種であるエアロエースとの比較を交えつつ、セレガの持つ魅力を紐解きます!

はとバスにも採用されている日野 セレガ

初代 セレガ(1990年〜2005年)

観光用大型バスとして運行してきたブルーリボンRに変わり、日野自動車の大型バスとしてセレガは1990年からデリバリーを開始しました。セレガという名前は、当時日野自動車が車種デザインのコンセプトに掲げていた「セクシー&エレガント」に由来しています。「ドラマチック・メディア」というキャッチコピーを使用し、バスとしては異例ともいえるテレビCMまで放送されました。1990年と言えばバブルが弾けるまさに寸前。セレガというネーミングも相まって、バブルの残り香が感じられます。

セレガのデザインですが、こちらは丸みを帯びた正面の一枚窓や角を丸くすることで、四角いボディに丸みを与えた当時としてはモダンなデザインに仕上げられています。シャシーなど車としての基本構造は同社の大型路線バスであるブルーリボンと共通の部分が多く見られます。

最終的には450PSにまでパワーアップしたセレガ、その裏にはライバル車との熾烈な競争が!

ブルーリボンから大部分を引き継いだシャシーとは裏腹に、エンジンはより出力を高められ、最大370PSを発生させるF20C型エンジンを搭載していました。セレガの発売当時は夜行バスの路線が次々に開設されており、高速路線バスとしてセレガはライバルである三菱ふそうエアロクイーンと激しい競争を繰り広げることになります。

このエアロクイーンとセレガの販売競争で購入の決め手とされていたのがエンジン出力です。当時エアロクイーンは355PSというエンジン出力でブルーリボンRより優位に立っており、それに対抗するためにセレガにはより高出力なエンジンの搭載が求められました。セレガの販売後、エアロクイーンとセレガはお互いにエンジン出力を向上させて行き、2000年に販売されたセレガRに搭載されるF17D型エンジンは450PSにまでその出力を向上させました。

2代目セレガ(2005年~2016年)

出典:http://www.hino.co.jp/selega/safety/index.html

2004年、日野自動車といすゞがバス事業を統合し、合同出資子会社ジェイ バスを発足します。その翌年に当たる2005年に、セレガはジェイ バスからの供給を受け2代目へとフルモデルチェンジを果たします。この2代目セレガは製造こそジェイ バスですが、開発自体は日野自動車が主導で行っており、セレガの由来である「セクシー&エレガント」のイメージを引き継ぐようにヨーロピアンなイメージのエクステリアに仕上がっています。

新型セレガ最大のトピックスはその優れたパッケージングにあります。十分なスペースを仮眠室とトイレに割り当てつつ、それでも十分な容量を持つトランクを確保していたセレガは、観光バス業界に大きなインパクトを与え、三菱ふそうのバスからセレガに乗り換える大口顧客まで現れました。このパッケージングとデザインが評価され、2005年にグッドデザイン賞を受賞しています。

パワー競争は終了し、2代目セレガでは環境性能への対応を強く求められることになります

エンジンの出力競争に明け暮れた初代セレガとは違い、2代目セレガは最大450PSからエンジン出力は向上していません。出力競争に代わり、2代目セレガでは毎年のように更新される厳しい環境性能への対応が求められました。それに応えるように2代目セレガはハイブリッド機構やクリーンディーゼルといった様々な省燃費技術を相次いで投入していくことになります。

日野 セレガのカタログスペック

主要諸元

2代目セレガ ハイデッカーショート

車両型式:RU8JHBA
シート配列:8列
扉仕様:スイング扉
乗車定員:42人

エンジン型式:J08E
エンジン最高出力:206kW(280PS)
トランスミッション:6速FFシフト(6速MT)

全長:8,990mm
全幅:2,490mm
全高:3,485mm
ホイールベース:4,200mm
最低地上高:185mm

最小回転半径:6.3m
タイヤサイズ:10R22.5-14PR
燃料タンク容量:300L

日野 セレガプレミアムでは「座席」を「客室」と呼ぶ

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2代目セレガをベースに開発した超豪華仕様の大型観光バスがセレガ プレミアムです。セレガという名称の由来である「セクシー&エレガント」を突き詰めたような車でして、なんとセレガプレミアム専用の紹介サイトまで制作しています。日野自動車が相当な力を注いで開発・販売していることが伺えます。

外観はフロントフェイスからアクセントピラー(フロントフェイスから側面2列目の窓にまで延長されるデザイン)までのラインが黄金に変更されています。通常のセレガとの違いはこれくらいなのですが、元々洗練されたデザインを採用しているセレガなので、これだけの変更で十分プレミアムな雰囲気を演出することに成功しています。

セレガプレミアム最大の特徴が、贅沢なシートとそのレイアウト方法です。オットマン付きの上質なレザーシートがゆとりを持って配置され、「席」ではなく「客室」と表現されるように、観光バスにも拘わらずプライベートな空間を感じながら、足を伸ばしてくつろげてしまいます。さすがおもてなしを得意とするトヨタ自動車のグループ企業、こういう快適かつプレミアムな車作りに関しては確かなノウハウを持っています。

観光バスを新車で買うと一体いくら? 日野 セレガの新車価格はこちら

2014年改良時のプレスリリースを元に、東京地区の希望小売価格を掲載しておきます。販売地区により希望小売価格は変動しますので、参考程度にご覧ください。

日野セレガ スーパーハイデッカ 一般観光 / 11列  
車両型式:QRG-RU1ESBA
エンジン型式:E13C
エンジン出力:331kW(450PS)
トランスミッション:6速 FFシフト
希望小売価格:43,765,000円(税抜き)

日野セレガ ハイデッカ 一般観光 / 12列
車両型式:QRG-RU1ASCA
エンジン型式:A09C
エンジン出力:265kW(360PS)
トランスミッション:7速FFシフト
希望小売価格:37,639,000円(税抜き)

日野セレガ ハイデッカショート 2列サロン観光 / 7列
車両型式:SDG-RU8JHBA
エンジン型式:J08E
エンジン出力:206kW(280PS)
トランスミッション:6速FFシフト
希望小売価格:30,665,000円(税抜き)

2代目セレガと同様に、いすゞとの共同開発で誕生したバスたち

2004年に持ち株比率50パーセントずつの共同出資子会社「ジェイ バス」に日野自動車といすゞのバス事業は統合され、ライバル同士と目されていた両社の協業は業界内に衝撃を与えました。ライバルから一転して協力関係となり、以降「ジェイ バス」からは両社の技術を持ち寄ったバスが次々に開発されていくことになります。

【いすゞ ガーラ】名前がどことなくラグジュアリーな、セレガの姉妹車種です

出典:http://www.isuzu.co.jp/product/bus/gala_ss/

エクステリアや細部の変更が見られるだけで、実質セレガの姉妹車種と言えるのがいすゞの大型観光バス「ガーラ」です。最も大きな違いが、フロントから伸びる形で2列目の窓に設けられるアクセントピラーの有無です。セレガプレミアムにも見られる2列目の窓を縦に遮るラインのことで、ガーラにはこのラインの設定がありません。名前の響きがセレガに比べラグジュアリーです。

【日野 ブルーリボン】初代モデルはセレガとパーツの多くを共有していました

出典:http://www.hino.co.jp/blueribbon/lineup/index.html

画像はディーゼル仕様になります

日野自動車の大型路線バスとして販売されているのがこのブルーリボンです。かつては日野自動車から独自モデルとして販売され、初代セレガと多くのパーツを共有していました。2000年に発売された2代目ブルーリボンは、ジェイ バスでいすゞと日野自動車が共同開発した車両の供給を受け販売されています。

【いすゞ エルガ】日野自動車といすゞの良好な関係を証明するモデル

出典:http://www.isuzu.co.jp/product/bus/erga_rt/

ジェイ バスで開発・製造された大型路線バス向けモデルが日野自動車からはブルーリボン、そしていすゞからはエルガの名称で販売されています。初代エルガ自体が元々ジェイ バスの発足に合わせて生まれたモデルでして、2005年にはいすゞ開発のディーゼルエンジン「D-CORE」と、トヨタ自動車と日野自動車が共同開発したパラレル式ハイブリッドシステムを組み合わせた、独自開発のハイブリッドモデルが販売されています。いすゞと日野自動車の良好な関係を象徴するモデルと言っても良いでしょう。

【三菱ふそう エアロエース】セレガの唯一にして最大のライバル

出典:http://www.mitsubishi-fuso.com/jp/lineup/bus/aero_ace/12/design/exterior.html

日野自動車といすゞがタッグを組んだことにより、大型観光バスの分野で唯一に最大のライバルとなったのがこの三菱ふそう エアロエースです。エアロエースというのは三菱ふそうの大型観光バスシリーズの通称のようなもので、ハイデッキ仕様がエアロクイーン、2階建て仕様がエアロキングと異なる仕様で違う名称が使用されています。初代セレガとパワー競争を繰り広げたのも、エアロエースのハイデッキ仕様であるエアロクイーンです。

2007年に登場した3代目エアロエースは、「ファミリーアイデンティティ」「エバーグリーン」「クール&エモーション」「ユニバーサルデザイン」という4つコンセプトを背景に開発・デザインされました。モダンで端正な外観と使い勝手の良いパッケージはなかなか好評で、2007年にグッドデザイン賞を獲得しています。

全国のバス好きなお父さん、日野 セレガのプラモデルなんていかがです?

1/32 観光バス 日野セレガ スーパーハイデッカー

¥5,176

販売サイトへ

美しいエクステリアが魅力のセレガが、なんとプラモデルになって登場しています。座席一つから作ることができる、非常に細かく作り込まれたプラモデルとなっています。特別な塗装をしなくても、組み上げるだけでなかなか格好良く完成できる良キットです。

ガンプラなんて目じゃない圧倒的な存在感とクオリティを、ぜひご自宅で体感してみてください。

まとめ:セレガはトヨタ自動車の雰囲気が感じられる、非常に美しいバス

国産の大型観光バスとしては、抜きん出たクオリティのデザインを獲得しています。ヨーロッパで走っているバスのようにデザインに走りすぎているわけでもなく、かといって路線バスのように真四角で実用的なだけではない、効率的なデザインと美しさを求めるデザインが高いレベルで融合した素晴らしいバスです。

このデザインを見ていると、日野自動車というよりは、どこかトヨタ自動車の雰囲気を感じてくるから不思議です。トヨタの高級車、特にセンチュリーやオリジンのような車種は一見地味に見えますが、実は飽きのこない上質なデザインを見事に作りあげています。この一見地味だがよく見ると洗練されているというポイントは、セレガにも見受けられるように思います。

いすゞと共同開発の車種となってはいますが、トヨタ自動車のグループ企業である日野自動車のDNAを、色濃く受け継いでいるモデルと言えるのではないでしょうか?