【三菱 カリスマ】ブランド力の違いを感じた、ボルボとの協業車!気になる中古車情報も!

90年代の三菱を代表する車種のひとつに、カリスマがあります。カリスマはオランダで生産され、日本にも輸入されていました。しかし知名度はいまひとつで、1代で生産を終了してしまいます。このカリスマというクルマ、一体どんなクルマだったのでしょうか。

ルーツはエテルナ

カリスマのルーツは、エテルナというクルマになります。エテルナは1978年(昭和53年)に新たに設立された三菱の販売チャンネル「カープラザ」店の専売車種として企画されたクルマで、同社の主力ミドルセダンであるギャランの兄弟車という位置づけでした。

エテルナは5代18年に渡り生産され、ミラージュなどとともにカープラザ店を代表する車種として君臨していましたが、1996年(平成8年)に販売を終了してしまいます。その穴を埋めるモデルとして登場したのが、カリスマだったのです。

欧州製三菱車、カリスマ登場

カリスマはエテルナの後継車でありながらもミラージュとギャランの中間的なポジショニングにいたのが特徴で、ギャランとは決別したモデルでした。これは、当時の7代目ギャランや5代目エテルナのボディサイズが3ナンバー化されたことで不評であったことも背景としてあります。

このクルマは日本国外で生産され、輸入されていました。製造元はネッドカー(現、VDLネッドカー)と呼ばれる、オランダ政府、ボルボ、そして三菱自動車の合弁会社でした。ちなみに現在、このVDLネッドカーはBMWグループが委託したMINIハッチバックの生産を行っています。

こうして1996年(平成8年)から日本での販売がスタートしたカリスマですが、国内では欧州仕様にあったようなハッチバックモデルはなく、セダンのみが販売されます。
エンジンは、全車1.8リッターSOHC16バルブ「4G93」を搭載。グレードも「L」「LX」「LS」の3グレード構成という、実にシンプルなものでした。サスペンションは、フロントがストラット式、リアがマルチリンクという非常に手堅い設計で、当時のセダンとしては標準的といえます。

血を分けた兄弟車、ボルボ 40シリーズ

このカリスマ、実は兄弟車が存在します。それがボルボ S40やV40です。

これらのモデルは、従来のボルボ 460の後継車として企画されたもので、カリスマと同じくオランダのネッドカーで生産されていました。主にオーストラリアや北米、南米と極東で販売され、ボルボの最も小さなセグメントの車種として一定の人気を保っていました。
もちろん日本にも輸入され、ボルボが本来持つ高い安全性能の宣伝効果もあり、同社の主力車種のひとつとなります。

出典:http://consumerguide.com/used/2000-04-volvo-s40v40/

すっきりとした内装が特徴的なS40。ボルボらしくシンプルで好ましいというのが、当時のメディアでの大多数の評価でした。
エンジンは、カリスマに設定されていないロープレッシャーのターボチャージャーを採用したモデルも存在していました。これにより、ドライバビリティの面でも高評価でした。

評価の分かれた2台

これに対しカリスマは、あまり正当な評価を受けていなかったというのが正直なところです。内装は実にシンプルで、兄弟車のボルボに通じる部分もありますが、日本人の目には安っぽく留まったのでしょう。ツボは抑えているのですが、ユーザーに訴えかける部分が少なかったのです。

これは走りの性能に関しても同じで、良くも悪くも「印象に残らない」フィーリングのものでした。5代目エテルナが質感の面ではバブル期の設計で上質だったこともあり、カリスマはどうしてもその影に隠れてしまうものだったのでしょう。

1997年(平成9年)、カリスマは最初で最後のマイナーチェンジを受けます。グレードを整理し「LX」「LS」の2グレード構成に、エンジンも当時三菱が力を入れていた直噴エンジン「GDI」化された4G93エンジンを搭載します。
しかし販売面で苦戦する状況はなかなか打破できず、特別仕様車などの投入で何とか状況を改善しようとしますが、これも不発に終わります。結局マイナー車の殻を破れなかったカリスマは、2000年(平成12年)には日本への輸入を中止します。欧州では引き続き販売が続けられましたが、2005年には生産を終了。日本での実質的な後継車は、1998年(平成10年)から発売されていたギャランの兄弟車であるアスパイアとなります。

ラリーで活躍した、カリスマGT

こうして日本では、知る人のみ知るクルマであったカリスマですが、海外ではラリーでの知名度が大変高いクルマです。

出典:https://en.wheelsage.org/category/wrc/36937/pictures/480657

というのも、ランサーエボリューションシリーズは欧州では「カリスマGT」として輸出されていたからです。世界最高峰のラリー競技であるWRC(世界ラリー選手権)にも、三菱はカリスマGTとしてランサーエボリューションをエントリー登録。リチャード・バーンズなどがドライブし、活躍しました。

今、カリスマの中古車はある?

カリスマの中古車ですが、大手中古車検索サイトでは2016年(平成28年)6月現在、在庫は0台でした。不人気車として扱われることが多く、在庫があれば価格も比較的安価で購入できる車種となります。そろそろ純正部品の供給が心配になってくるところですので、そういった面も面倒を見てくれるお店を選んで購入しましょう。

おわりに

三菱の欧州戦略車として企画されたカリスマ。クルマとしての志は非常に高いものでしたが、ボルボというブランド力の差に苦しんだクルマといえるでしょう。
現在三菱自動車が置かれている状況は非常に厳しいものですが、多くの人に受け入れられる魅力的なミドルセダンを今一度ラインナップに加えてほしいものです。