【日産 パスファインダー】 北米版テラノは今なお現役!

都会派SUVのはしりとして、トヨタハイラックスサーフと人気を二分した日産テラノ。日本では02年に発売中止になりましたが、北米版のパスファインダーは今でも現役で4代目となっています。今回はそんな日産パスファインダーを紹介します。

パスファインダー=テラノの海外名

皆さん日産 パスファインダーと言う車をご存知でしょうか?  実はこれ、かつて日本で発売されていた日産 テラノの海外名で、テラノが2代目モデルR50型をもって日本で発売中止された後も海外では販売が続行され現行モデルは4代目のR52型となっています。また、グローバル市場における日産のワゴンタイプ4輪駆動車としては、日産 パトロールに次ぐ歴史を持つ車種となっています。

そもそもテラノってどんな車だったっけ? 

初代 WD21型 86年 - 95年D21ダットラベースの都会派SUVの先駆け

ということでまずは、日本にもテラノとして導入されていた初代WD21型と2代目R50型について振り返ってみましょう。

D21型ダットサントラック(北米名:ハードボディ)をベースに専用のワゴンボディーを架装した都会はSUVの先駆けとなりました
当初は2ドアのみで日産デザインインターナショナル(NDI)による三角窓を配した特徴的なウィンドウグラフィックも相まって個性的でスタイリッシュな外観が人気を博しました。

エンジンはTD27型直4OHVディーゼルエンジン(NA/ターボ)のほか、VG型のV6ガソリンエンジン(VG30i/VG30E)もラインナップ! 仕様は違うものの同じVG型を搭載しているということで、北米ではフェアレディZの心臓をもつ「オフロードのZカー」としてアピールしていました。また海外仕様のパスファインダーではモデルライフを通じで直4ガソリンエンジン(Z24/KA24E)も設定されていました

日本でもRVブームの先駆けの一員として人気を博し、4ドアの追加や内装のビックマイナーを経て95年まで生産されました。

2代目 R50型 95年 - 04年 技術的に大幅進化も個性弱まる

1995年には2代目R50型にフルモデルチェンジ。大きなトピックスはボディ構造をボディ・オン・フレーム構造に改めると共に、日産自慢の電子制御トルクスプリット式フルタイム4WDシステムであるアテーサET-Sをオフロードユースにも対応できるように発展させた「オールモード4Ⅹ4」の採用です。もちろん従来型のシンプルな機構を望む層向けに、副変速機付きトランスファー装備のパートタイム4WDの設定も継続されました。また、日本車ではじめてバイキセノンヘッドランプを採用したのもウリでした。

このように機構的には意欲的なものでしたが、ライバルであるハイラックスサーフの影響も垣間見れる外観は、初代の個性的なルックスを支持していたファンからは残念がる声も聞かれました。

エンジンのラインナップが日本向けのテラノとパスファインダーでは一部異なり、ディーゼルはTD27T型とZD30DDTiの2種のみの設定。V6ガソリンエンジンが当初のVG33E型からVQ35DE型へと変更が行われたのはパスファインダーのみでした。

また日本向けのテラノは02年で廃止されましたが、パスファインダーは04年まで製造、無事にモデルチェンジを迎えることとなるのです。

この2代目のもう1つの特徴は北米における日産のプレミアムブランド・インフィニティ向けにインフィニティ・QX4という上級車種が派生したことです。これは日本市場にはテラノの上級車種、テラノ・レグラスとして導入されました。

北米市場では初代と似た成り立ちを持つ弟分? WD22型エクステラが登場。

D21型ダットサントラックベースのSUVという位置づけだったパスファインダーでしたが、2代目R50型がビルトインフレームタイプの専用設計となり上級移行したこと及び、フレーム構造ならではの耐久性を望むユーザーに対応するため、初代パスファインダーと同様の成り立ちでD22型ダットサントラック(北米名:フロンティア)をベースに誕生したのがエクステラです。

室内空間は後席の着座高を前席より高くすることで前方視界を良くするスタジアムシート方式を採用。それに伴いルーフも後席から高くなるキックアップルーフとなっており、その段差をアクティブに演出するルーフレールと相まってエクステラを特徴づけるアイコンとなっていました。

初代モデルは00年1月には、北米トラック・オブ・ザ・イヤー受賞するなど、評判も上場でした。手ごろでアクティブなSUVというキャラクターは日本における初代エクストレイルと非常に似通っているものの、同じメーカーでも市場が違うだけで、製品作りのアプローチにこれだけ違いができるのも興味深いですね。

エンジンはV6がVG33E型とスーパーチャージャー装備のVG33ER型の2種、直4はKA24DE型1種の計3種のガソリンエンジンのみ。これに4速ATおよび5速MTの組み合わせがチョイスできました。

なおシンプルな構造から、マスクをD22型ダットサントラック欧州向け後期型(現地名:ナバラ)とした仕様が中国市場でパラディンとして今なお現役で発売されています。

3代目パスファインダーからは海外専売モデルに

02年に日本でテラノが廃止された後も、パスファインダーは販売継続され04年にR51型へとバトンタッチされます。

日本でいち早くテラノが廃止となった背景としては、トヨタRAV4やホンダCR-Vといった乗用車派生型ライトSUVの後発ライバルとして登場した日産エクストレイルが大ヒットが挙げられるでしょう。

FFの乗用車ベースでありながらも、先述のライバルより高度なトルクスプリット4WDオールモード4X4iの装備を武器に、日常からアウトドアユースまでガンガン使えるリーズナブルな価格帯のタフギアというキャラクターを売りにしていたエクストレイルは、SUVを求めるユーザー層の大多数にとっては必要十分な機能性の高さとそのコストパフォーマンスにより、日本におけるテラノの存在意義を揺るがす存在にまでなってしまったのです。

それでは海外専売モデルになった3代目以降のパスファインダーをご紹介しましょう。

3代目 R51型 04年-12年 北米・欧州・豪州と又にかけるグローバルモデル

日産がルノーとのアライアンスを組んでから最初のパスファインダーがこの3代目となります。

この時期の日産は、ピックアップトラックとSUVの巨大マーケットである北米市場を攻略すべく、日本メーカーが遠慮していたフルサイズピックアップ/SUVへの進出を決断しました。その戦略により日産はフルサイズピックアップやSUVまで対応する新規のFR/4WD用プラットフォームであるF-Alphaプラットフォームを新開発。3代目パスファインダーもこのプラットフォームを採用することになります。

3代目は初代同様にピックアップモデル(2代目フロンティア(D40型))と同じ顔を持つSUVという成り立ちに先祖がえりする一方、乗車定員がはじめて7人乗りとなり3列シートとなりました。

逆にピックアップの初代フロンティアのSUV版だったエクステラはキックアップルーフなどアクティブな要素を踏襲しながらも、オリジナルのデザインを持つN50型にフルモデルチェンジ。こちらは2列シート5人乗りです。

実はこの3車、基本を共有する同一車種として同じ開発コードX61Bで開発されており、ピックアップのフロンティア、ファミリー層も視野にしれた3列シート7人乗りSUVのパスファインダー、アクティブで手軽な5人乗りSUVのエクステラと棲み分けがなされていました。

この代からは日本での生産がなくなり、北米日産テネシー州スマーナ工場製となりました。またF-Alphaプラットフォーム開発のきっかけとなった日産初のフルサイズピックアップタイタンのSUV版として登場した日産アルマダの初代モデルも、デビュー当初はパスファインダー・アルマダとパスファインダーの名を冠したものとなっていました。

ちなみに北米向け3代目パスファインダーの搭載エンジンは、当初はV6 DOHC 4Lの VQ40DE型のみでしたが、07年度により上級志向のMCを実施したのに伴いアルマダと同じV8 DOHC 5.6L VK56DE型が追加されました。

これまでのパスファインダーは北米色が色濃い車でしたが、3代目では欧州マーケットも大いに意識され、03年のフランクフルトショーには、デザインコンセプトモデルのデューンホーク・コンセプトが出展、04年パリサロンで市販版を出展、05年にはスペインのスペインの日産モトール・イベリカ会社ソナフランカ工場で生産された欧州向けが市販開始となりました。V型ガソリンエンジンのみ北米向けと異なり、欧州向けにはディーゼルエンジンのラインナップは必須で新型の2.5L YD25DDTi型 直4ターボディーゼルエンジンも用意されました。尚スペイン生産の欧州市場向けとほぼ同様のモデルが、05年豪州にも輸出されるようになりました。

こうしてみると、3代目パスファインダーは、日本以外ではかなりのグローバルモデルなモデルだということがわかりますね。

4代目 R52型2012年 ~ ニーズの変化に伴い一転、クロスオーバーSUVに! 

現在の北米市場ではフレーム構造型SUVであった車種がフルモデルチェンジで乗用車プラットフォームをベースとしたクロスオーバーSUVとなる例が増えており、4代目パスファインダーもその例に漏れずティアナやエルグランドと同じ日産・Dプラットフォーム採用のクロスオーバーSUVとなりました。これに伴い、駆動方式もFFと4WDとなりました。

この流れは乗用車プラットフォームをベースとしたクロスオーバーSUVの増殖が既存のフレーム型SUVのユーザーニーズにも変化をもたらしていることを象徴していますが、中でも08年にミニバンとSUVのクロスオーバーとして、FFセダンのダッジアベンジャーのプロットフォームを使用してデビューしたダッジジャーニーの影響は大きいようです。

このようにクロスオーバーSUVとなった4代目は見た目からして先代までの堅牢なテイストから一気にソフトであっさりしたテイストに路線を転向し別車種と言っても過言で無いくらいの変貌をとげました。トランスミッションは全車「エクストロニックCVT」となり、搭載エンジンはV6 DOHC 3.5Lの VQ35DE型のほか、それと同等の性能をもつ直4 2.5L のQR25型エンジンに電気モーター、小型リチウムイオンバッテリーを組み合わせたハイブリッドモデルも一時期ラインナップされていましたが、需要が芳しくなかったため先ごろのマイナーチェンジで廃止となり、パワートレインはVQ35DEガソリンエンジンのみに一本化されました。またクロスオーバーに転換した影響からか、北米市場以外での展開は豪州のみとなりました。

この4代目では2代目と同様に日産の高級車チャンネル「インフィニティ」向けの兄弟車が「QX60(デビュー当初の名はJX)」という名称で存在しているのですが、2代目ベースの「QX4」はパスファインダーの内外装を部分変更したものに留まっていたのに対し、「QX60」は、ダブルアーチと呼ばれる大型グリルから、控えめながらも抑揚があるサイドの造形、「クレセントカット」と呼ばれる特徴的なDピラー、など現在のインフィニティのデザインアイコンに忠実なオリジナルデザインとなっているだけでなく、ティーザーとしてのコンセプトモデルの発表から市販にいたるまで、4代目パスファインダーより数ヶ月先じており、日産とインフィニティのブランドの差別化が徹底されています。北米インフィニティブランドの台数における屋台骨は「Q50(日本名スカイライン)」だったのですが、ここ数ヶ月は「QX60」がその倍近い台数を売り上げており、その座を奪いかねない勢いです。

パスファインダーを愛車にするには? 新車・中古車の並行輸入から、海外仕様化まで

現行4代目、先代3代目は並行輸入モノを入手するしかない! 

日本版テラノが廃止され、パスファンダーが国外専用車となって既に14年。

日本で発売されなかった3代目、4代目のパスファインダーを日本で所有するならば
並行輸入されたものを入手するしか手がありません。

となると、一般的には並行輸入の新車や中古車の販売を日常的に手がけている業者に
依頼するのがオススメです。

なかでも日本で売られていない海外専売の日本車の輸入販売に力をいれている業者さんも
ありますので、そういうお店を探されるのも良いかと思います。

特にパスファインダーについては、仮にパスファインダーでなくても同じ米国日産の
タイタンやアルマダなどの販売に力を入れている業者であれば、輸入販売に手馴れているので
安心できるかもしれません。

現行の4代目であれば、新車の発注~輸入まで代行している業者もありますし、
新車の輸入在庫を持っているお店を探すという手もあります。

あるいは中古車での購入。現地での希望の仕様の中古モデルを探して輸入してくれる業者
もありますし、そういった業者の在庫に良いものが無いか探してみるのも良いかもしれません。

4代目もすでにモデルチェンジして4年目ですので現地には中古車が
出回ってますし、3代目が欲しいのであれば、もはや中古を狙うしかありません。

ただ、現地の中古輸入車を業者から購入するのであれば、その業者が信用に値するか? が
重要な要素になってきます。以前は多走行車のメーターを戻して走行距離を偽って悪徳な
商売をしていた業者も少なくなかったらしいので注意が必要です。

業者が完全に信用できない場合でも、最近はCARFAXやAutoCheckといったサイトで
車の運用履歴が調べることが可能だそうなので活用すると良いかもしれません。

日本の自動車メーカーの製品とはいえ、国内で取り扱っていない
車種ですので、アフターメンテナンスにおいても納得のいく対応をしていただけるか? なども
含めて本当に信頼のおける業者が見極めてから購入するのがオススメです。

下記にGOOの中古車情報と並行モノのパスファインダーを入手できそうな業者のリンクの一例を挙げました。
参考までにご覧ください。

中古車をお探しの方はこちら

商品詳細 パスファインダー SL | 逆輸入車・中古車販売ショップ マスターズ

USニッサン(USAニッサン・アメリカニッサン)の逆輸入車販売、輸入代行のクローズボンドインク。各モデルのスペックを簡単に紹介しています。

逆輸入車 販売 US NISSAN(USニッサン) タイタン・アルマダの販売はモナミモータースへ

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初代、2代目なら、国内向けテラノを見た目だけパスファインダー仕様にするのもアリかも。

初代、2代目テラノのように同一ボディで日本以外に北米市場向けにも販売展開されている車のカスタムジャンルとしてUSDM(ユーエスディエム、United States domestic market-アメリカ国内市場)化というものがあります。

パスファインダーの場合、国内向けテラノとは名前からして異なりますが、それらのエンブレムの付けかえに始まり、北米市場における法規やニーズなどの対応により国内向けとは異なっている部分を、北米仕様向けのパーツに交換することで、基本は日本仕様の右ハンドルでありながら、それ以外をなるべく北米仕様の概要に近づけることで、北米仕様ならではの雰囲気を楽しむカスタム手法です。

日本仕様の日産車を北米仕様にカスタムするにあたっては、古くから日産車の北米仕様向けのパーツを専門に扱っているジャパンダットサンサービスという老舗業者があるので参考にしてみると良いと思います。

まとめ

ここまで歴代のパスファインダーを振り返ってきましたが、海外専売モデルとなった3代目、現行と北米市場にフォーカスしつつも、他地域で展開が見込める場合にはグローバルで柔軟に販売戦略をとっているのがわかりますね。

ここ最近の日産自動車の日本向けの展開は、なかなか寂しいものがありますが、グローバルな車作りにフォーカスしつつも日本市場でも魅力的に思える商品開発をもうすこし心がけて欲しいですね。