【ラーダ ニーヴァ】ロシアの至宝〜走るシーラカンス、シンプルなSUV! 中古車情報や価格から故障についても!

『ラーダ ニーヴァ』って名前を聞いても、それが自動車メーカなのか? それとも車名なのか? すらわからない人が多いのではないかと思います。製造開始から既に40年が経過しようとしている、ロシアの至宝〜走るシーラカンスである、シンプルなSUVであるこのクルマ、そのシンプルさと質実剛健さからコアなファンも多いようです。国内でも数十台以上が走り回っているラーダ ニーヴァをご紹介します。

『ラーダ ニーヴァ』ってメーカ?それとも車名?

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『ラーダ ニーヴァ』って言われてもクルマのメーカなのか、車名なのか何だかわからないですよね。 ラーダはブランド名、ニーヴァが車名です。製造しているのは、日本では馴染みが薄いロシアの自動車メーカーである『アフトヴァース」という会社です。ちなみにこのラーダ ニーヴァは英語では、Lada Nivaと書きますが、更にはロシア語では Лада Ниваと表記されるようです。

販売開始は1977年ですが、今日まで基本設計やデザインを大きく変えることなく、製造・販売し続けている四輪駆動のコンパクトなSUVです。1977年から作られているということは、2016年時点でもうすぐ40年を迎えようとしています。40年もの間デザインが変わらないことがシーラカンスと呼ばれる所以です。

変わらない基本設計とシンプルな構造であるが故に頑丈さと低価格によって、一時はカナダ、西ヨーロッパ諸国、南アメリカと広く販売されていました。そして日本にも並行輸入で数十台以上が上陸しているようです。

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ベースはフィアット124

基本設計〜本格的なSUV

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ラーダ ニーヴァは本格的なSUVですが、ベースはあのフィアット124であり、乗用車型の4WDモデルであることからSUVにありがちなフレームは持たず、モノコック構造の車体となっています。またサスペンションも前輪は独立サスペンションを、後輪は固定軸ながら5リンク式コイルスプリングを装備しているためタウンユースもしっかりと考慮されています。

駆動方式はロック機構を有するセンターデフと、トランスファーに2速の副変速機と4/5速のマニュアルギアボックスを持つ本格的なフルタイム4WD車となっていますが、これらのボディ、四輪駆動システム、フロントサスペンションなどはアフトヴァーズ独自の設計・製作となっています。前輪の独立サスペンションと合わせて、発売当初から前輪にはサーボ付きディスクブレーキを装着していて、ロシア(発売当時のソ連)のクルマとしては非常に先進的な設計・製造技術が適用されたクルマであったと言えます。

発売時のエンジンは直列4気筒 SOHC 1.6L 72馬力のガソリンエンジンで、現在となっては極めて珍しいキャブレタータイプとなっていますが、軽量な車体でもあることから最高速度は驚きの130km/hとなっています。その一方でフルタイム4WDの特徴を活かし、最低地上高が23.5cmもあるため水深51cmまでなら水上(水中?)走行も可能であると同時に860kgまでのトレーラーの牽引も可能であったようです。

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ちなみにスペアタイヤは装着サイズそのものがボンネット内に収納されていて、標準の工具キットは21種類もの工具が入っており、いずれもオフロードや過酷な気候で酷使されることを前提としたラーダ ニーヴァにふさわしい装備品となっていました。

スペック

ボディタイプ:3ドア、5ドア ハッチバック
エンジン:
・ガソリン 直4 SOHC
・排気量 1,568cc
・最高出力 86ps/5,400rpm(SAE)
・最大トルク 13.5kg-m/3,000rpm(SAE)
変速機:
・4速MT、5速MT
・副変速機付き
駆動方式:フルタイム4WD
サスペンション:
・前 ダブルウィッシュボーン
・後 リジットアクスル 4リンク方式
全長×全幅×全高:3,720mm×1,680mm×1,640mm
重量:1,150kg
ホイールベース:2,200mm
燃費:カタログスペックではありませんが、10km/L程度のようです。

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マイナーチェンジ? 

基本設計やデザインは発売当初からほとんど変わらずに生産され続けていますが、ヨーロッパの排ガス規制に対応して、1995年ごろからキャブレターから燃料噴射装置付きの1.7Lエンジンに変更されています。1995年から2000年ごろまでは、GM製のシングルポイント燃料噴射装置により、EURO2をクリアしています。また、このタイミングでテール部分のデザイン変更によってテールゲートがバンパーに近い低い位置から開くように改良されています。(これが40年弱の生産期間の中で最大の変更点です。)

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2001年ごろには、排気量は1.7Lのまま変更ありませんが、燃料噴射装置をGM製からBOSCH製のマルチポイントタイプに変更しており、EURO3に対応しています。その後も基本設計は変えずに細かな現代流のアップデートを繰り返すことで、順調にヨーロッパの排ガス規制に対応しており、2009年にはEURO4、2011年にはEURO5にも対応しています。

ラーダ ニーヴァの外見の特徴として、近年のクルマにはすっかり見ることができなくなった、鉄っちんのバンパーが装着されていることが挙げられrますが、2015年に施行されたヨーロッパの自動車安全規制により、歩行者保護の観点からこの鉄っちんバンパー・モデルはヨーロッパでは登録できなくなるため、ドイツでは2016年前半よりウレタンバンパーに変更されたビッグマイナーチェンジモデルの販売が開始されるようです。

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ロシアの至宝として〜その魅力

1977年のデビュー当初は高水準であった乗り心地や快適性も現代の水準から見れば完全に時代遅れとなっていますが、パワーステアリング、パワーウィンドウ、オートマチックミッション、エアコン等の1990年代以降では常識化した快適装備とも全く無縁のラーダ ニーヴァは、非常にスパルタンで硬派の四駆マニアや、古きよき時代の走ることを最優先していたクルマ、基本機能をメインとしたクルマを好む人達にはそこそこの人気を博しています。

2014年以降の最近のモデルはロシアでは生産されておらず、ヨーロッパ(主にドイツ)国内でしっかりと仕上げられているようです。具体的には車体の防錆対策や各部のチリ合わせ、駆動系に現在の技術(パーツ〜例えばCVジョイント等)をしっかりと適用し、快適で更に耐久性が向上した車体となっているようです。

そうい意味では既にロシアの至宝ではなくなっているのかも知れませんが、40年前と同じデザインで見た目は古くとも構造や機構部分には新しい技術が適用されている、時代の最先端を行くレトロ志向のクルマなのかもしれません。

出典:http://grauca4x4.blogspot.jp/2013/03/2000000-de-lada-niva-4x4-no-mundo-video.html

このラーダ ニーヴァですが、2013年3月12日には何と200万台目がラインオフしたとのことです。同一車種で200万台。やはり継続は力(ちから)なりですね。

日本で売っているの?価格は?中古車は?

買うならば新車しかなさそう

冒頭にも書いたようにこのラーダ ニーヴァは残念ながら日本では販売されていません。過去には外国自動車輸入共同組合(FAIA)によって日本に輸入された時期もあったようですが、ロシアのメーカであるアフトヴァースが日本への導入を検討する可能性はないと考えて間違いないでしょう。

従って、ラーダ ニーヴァの魅力に取り憑かれてしまった場合は、国内に残っている中古車を探すか、新車であれば並行輸入で入手するしか方法はないと思います。中古車の相場を確認するために、いくつかの中古車専門サイトで検索(2016年5月現在)してみましたが、なんと1台も該当しませんでした。そもそも国内の個体数が少ない上に、手放す場合も口コミで売買されているのではないかと思われます。

中古車がなければ新車に乗るしかありません。国内には世界中から並行輸入で希望のクルマを手配してくれる会社がありますので、そこに問い合わせてみてはいかがでしょうか? 特にこのラーダ ニーヴァを大量に並行輸入している会社であるルパルナスが最適かも知れませんね。

日本国内ではなかなか手に入らない自動車を世界中から輸入しています。本国使用の左ハンドル車のマニュアルミッション車・CO2の排出量がとても少ないディーゼルターボ車などなど。また海外のミニカーなどのグッズやBOSCH社の正規取扱店として部品も豊富に取りそろえています。

但し、1件づつのオーダに対応した個別の手配となるため経費もそれなりにかかりますからコストパフォーマンスに優れたクルマをそのままの金額で購入できる結果になるとは限りませんので注意が必要です。同社のサイトで販売価格を確認したところ、2016年1月の時点で、諸費用など全て込みで乗り出し価格は305万円となっていました。それでもこだわりたい貴方であれば、ぜひ、トライしてみてください。

故障などのトラブルは?耐久性は?

ロシアで製造していた当時は色々とトラブルもあったようですが、ドイツで製造されるようになってからはあまり大きなトラブルの話は聞かなくなりました。とは言え、基本設計は40年前のクルマですので、イマドキの何もしなくていいクルマとは扱い方は異なります。

基本設計が1970年代故、その時代のクルマと同じ様な気配りや点検は必要になります。エンジンオイルの量や劣化具合、冷却水やバッテリーの状態、異音や振動などを気にかけておくのが正しい付き合い方だと思います。それ以外では、配線各部の状況や接触不良などに注意し、必要に応じて接点復活剤等を使ってメンテナンスをする必要があるかも知れません。また、マイナスアースをしっかりとボディに落とすことで電気系トラブルの予防につながります。

古きよき時代のクルマと言えるラーダ ニーヴァですが、昔は国産車でも同じような手間がかかっていたことを思うと、手間をかけるのは決して面倒なことではなくその手間を楽しみながら付き合っていくべきクルマであると思います。

マニアな方に〜関連情報

それにしてもこのくらい情報が少ないクルマも珍しいですね。でも逆にこれぐらいの状況だと同じクルマに乗ってる者同士はすぐに仲間になれるし、何より情報が少ない中であちこちを掘ってみることを繰り返してはわずかな情報を少しづつ引っ張り出すのはかなり楽しそうですね。

ってなことで、この記事を書くに当たって、参考とさせていただいたサイトや情報を以下にまとめてみました。何かの情報元になればと思います。

出典:http://blog.le-parnass.com/index.php?e=3098

外国自動車輸入共同組合(FAIA)が日本に輸入していた当時のカタログを紹介してくれるサイト。合わせて、ラーダ ニーヴァの各部の構造や特徴についても豊富な画像でよくわかります。

ロシア製小型クロスカントリー乗用車 ラダ ニーバ の紹介

ラーダ ニーヴァ をドイツにてEURO5に対応させた、LADA 4X4 MのWikiです。かなり細かい情報がありますが、基本的にすべてドイツ語です。(当然といえば当然ですけど) 

なんと! ラーダ ニーヴァはあの、ウラジミール・プーチンの愛車でもあるらしいです。ネタ元は2009年のUSA TODAYの記事ですのでちょっと古い話ですが。

Russian Prime Minister Vladimir Putin sought to give a boost to his nation's auto industry over the weekend by showing off the Lada Niva SUV. Buy Russian, he urged. Never mind that message would appear to be undercut by those...

最後にまとめ

それにしても世界は広いですね。ロシアにこんなユニークで趣味性の高い(開発は実用性を重視したと思いますが、作り続けてしまった結果、趣味性が高いものになってしまった)クルマを製造していたメーカがあったなんてびっくりですね。

世界には多くの自動車メーカがあり、数え切れないほどの車種が存在しています。その中には非常に魅力的なのに日本では自由に見ることもできないクルマがたくさんあるのが現実です。いつの日かこの日本でも世界中の自動車メーカのクルマを自由に選択できるような時代が来るといいなぁと思います。