【アルピナ B5 ビターボ】BMW5シリーズベースのアルピナB5、その魅力に迫る!

BMW公認のチューニングメーカー、アルピナ(Alpina)。BMW5シリーズがF10/F11へとモデルチェンジしたことに伴い、アルピナB5ビターボもそれぞれをベースにしたリムジン(セダン)・ツーリング(ワゴン)をリリースしています。ベースの5シリーズに対してB5ビターボはどのような車なのか? スペックや価格、性能や乗り心地、そしてB5の中古車など、アルピナB5の魅力についてお伝えします!

アルピナ(Alpina)という自動車メーカー

出典:http://logodatabases.com/alpina-logo.html

アルピナ(Alpina Burkard Bovensiepen GmbH&Co)は、BMWと同じくドイツのバイエルン州に本拠を置く自動車メーカーです。BMWをベースとしたコンプリート・チューニングカーをはじめ、エアロパーツやホイールなどアフターマーケット向けのパーツの製造販売を行っています。
アルピナは、驚くべきことにもともとはタイプライターなどの事務機器を製造する会社でした。1961年、創業者の息子が自分のBMWをチューニングしたことがすべてのはじまりで、そのエンジンの性能があまりに素晴らしく、1964年に当時のBMW販売責任者の目に留まり高い評価を受けたことから、BMW公認のチューナーとなり、翌1965年にアルピナ社が設立されました。
同じドイツのプレミアムブランド、メルセデスベンツに対する「AMG」のような存在とも言われるアルピナですが、AMGが1999年にダイムラー・クライスラーに買収され、その後「メルセデスAMG」となったのに対して、アルピナは現在も独立したチューナーです。BMWとは異なる会社で製造されるわけですが、BMW公認チューナーのためアルピナ製品(車両を含む)はBMW本社の保証を受けることができます。

アルピナの現行ラインナップ

2016年のアルピナが販売している車種ですが、ベースとするBMWのシリーズ名で上げると、3シリーズ、X3、4シリーズ、5シリーズ、6シリーズ、7シリーズとなり、それぞれワゴンやカブリオレの設定があるシリーズは対応したボディタイプをラインナップしています。

「アルピナ B5 ビターボ」という車

出典:http://www.autobild.de/bilder/fotos-alpina-b5-biturbo-und-b10-bi-turbo-1760666.html#bild1

左は「B10 Bi-Turbo」。右が現行の「B5 Biturbo」。

初代のアルピナB5は先代のBMW5シリーズ(E60/E61)をベースにスーパーチャージャーで過給したエンジンを積む車で、2005年から2010年まで販売されました。現行のB5は、同じくBMW5シリーズがF10/F11型に移行したことに伴い2010年にフルモデルチェンジした2代目に当たります。先代のスーパーチャージャーに対して現行型は2基のターボチャージャーで過給される4.4LのV8エンジンを搭載することから、「アルピナ B5 ビターボ(BITURBO=ツインターボ)」と呼ばれます。

エクステリア

出典:http://www.topspeed.com/cars/bmw/2016-bmw-alpina-b5-biturbo-ar171842.html

エクステリアは、後述するスペックに対して非常に控えめな印象です。前後のBMWエンブレムはそのままに、リアに「ALPINA」「B5 BITURBO」のロゴ・エンブレムが付き、フロントリップスポイラー、トランクスポイラー、アルピナ独特の細いフィンが20本入った20インチ・アルミホイール、両側4本出しマフラーと専用リアバンパーなど細かく見ていけば当然ベース車との違いは多々あるのですが、車に詳しくない方が見ても違いはほとんど分からないのではないでしょうか。

インテリア

インテリアも随所に手が加えられています。ダッシュボードはフルレザーとなり、レザーシートもベース車両とは異なるコンフォートシートになっています。手縫いで仕上げられたLAVALINAレザー巻きのスイッチトロニック付ステアリング、ブラックパネルLCDを採用したアルピナ・ブルーのメーター類、専用ウッドパネル、レザーが張られたドアトリムなど、高級感あふれる仕上がりになっています。

アルピナ B5 ビターボ・ツーリング

出典:http://top2017cars.com/upcoming/2016-alpina-b5-bi-turbo-prices/

2010年に発売されたリムジン(セダン)に遅れること1年、2011年にはB5 ビターボ・ツーリング(ワゴン)が発売されました。エクステリア・インテリアともにツーリングもリムジンを踏襲しています。欧州ではワゴンボディの人気が高く、このような高性能スポーツワゴンの需要も確実にあります。価格が価格なだけに富裕層向けとなりますが、B5 ビターボ・ツーリングに荷物を満載して休日を楽しむ姿が想像できます。世界最速クラスのワゴンで休日を楽しむ… なんて優雅で贅沢なのでしょう!

アルピナ B5のスペック

出典:http://www.n24.de/n24/Nachrichten/Auto-Verkehr/d/7665450/alpina-b5-biturbo-bekommt-mehr-leistung-.html

以下に記載するスペックは2016年モデルの「リムジン(セダン)」のものとなります。ツーリングについてはアルピア公式ホームページにデータの記載がないため割愛します。

ボディサイズ

全長x全幅x全高:4,915x1,860x1,470 mm
ホイールベース:2,970 mm
トレッド(前/後):1,600/1,600 mm
車両重量:1,970 kg
トランク容量:520 L
燃料タンク容量:70 L
乗車定員:5名
ホイールサイズ(フロント/リア):8.5j x 20インチ / 10.0j x 20インチ(ALPINA CLASSIC Styling III)
タイヤサイズ(フロント/リア):255/35 ZR20 / 295/30 ZR 20(ミシュラン パイロット・スーパースポーツ)

ボディサイズについては、ほぼすべてベース車両のBMW550iと同じです。(車重のみ、550iの公式データがないため不明)ホイールサイズは550iが19インチとなっています。

エンジン

出典:http://www.bmwblog.com/2010/08/13/the-stunning-alpina-b5/

V型8気筒ビターボ(ツインターボ)エンジン
排気量:4,394 cc
ボア x ストローク:89.0 x 88.3 mm
圧縮比:10.0:1
最高出力:441kW(600ps)/6,000rpm
最大トルク:800Nm(81.6kgm)/3,500-4,500rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
燃料消費率:7.5km/L

ギヤボックス:8速スポーツAT(ZF製)Switch-Tronic

0-100km/h 加速:4.2秒 巡航最高速度:328km/h(メーカー公表値)

アルピナのカタログには「最高速度」の記載がありません。そのかわり、「巡航最高速度」が示されていて、その速度で走り続けることができる、と言われています。つまりアルピナB5は328km/hという超絶スピードで走り続けることができるわけで、瞬間的な最高速はそれを上回ることは間違いないでしょう。いずれにせよ、日本では体感できないスピードです。

アルピナ B5の新車価格

出典:http://www.goo-net.com/catalog/BMW_ALPINA/B5/10102229/index.html

アルピナ B5 リムジン 車両本体価格(消費税込み):16,970,000円

オプション

右ハンドル仕様:399,000円
ALPINAブルー塗装:568,000円
ALPINAグリーン塗装:568,000円
電動ガラスサンルーフ:175,000円

アルピナB5リムジンは、標準で左ハンドルのみの設定で右ハンドル仕様はオプションとなります。ボディカラーはBMW5シリーズ純正色が標準設定、アルピナのイメージカラーである「ALPINAブルー」にしたかったら、なんと568,000円の出費が必要です。このほか、リアビューカメラやコンフォートアクセスなどもオプション扱いとなります。オプションですぐに100万円を突破してしまう勢いですが、アルピナB5を新車で購入しようと考える方にとっては躊躇しない金額なのかもしれませんね。

BMW M5との比較

出典:http://carsintrend.com/2017-bmw-m5-will-be-lighter-and-more-powerful-than-ever-spy-photos/

BMWには、高性能版の「M」シリーズが存在し、もちろん「M5」もラインナップされています。アルピナB5を検討する際に、一番悩ましいのがこの「M5」とどちらにするかではないでしょうか。元は同じBMWの5シリーズですから素性は同じです。4.4LのV8ツインターボエンジンを搭載していることも同じです。見た目の違いは歴然で、M5は専用エアロパーツと専用19インチアルミホイールで武装しています。同じ価格で右ハンドル・左ハンドルを選ぶこともできます。

M5 車両本体価格(消費税込み):15,530,000円

エンジンスペック

最高出力:412kW(560ps)/6,000rpm
最大トルク:680Nm(69.3kgm)/1,500-5,750rpm
燃料消費率:9.0km/L(ガラスサンルーフ装着車は8.8km/L)

価格は144万円の差があります。最高出力は40ps、トルクは120Nmの違いがありますが、燃費はM5の方が優秀です。M5とアルピナB5の違いはもちろんエンジンスペックだけではありません。インテリアやエクステリアの違い、メーカー自身が手掛けるハイパフォーマンスカーと公認とは言え社外のカスタムチューナーが手掛けることなど、似て非なるものと言えます。こうなってくると完全に好みの問題になります。

0-100km/h 加速:4.4秒 最高速度:250km/h(オプションで305km/h)

250km/hの最高速度はアルピナB5の巡航最高速度に見劣りするかもしれませんが、これはドイツ車お決まりのリミッター作動によるもの。オプションの「M ドライバーズパッケージ」を選択すると305km/hまで最高速のリミッターが解除されます。いずれにしても日本の公道で出せるスピードではないのであまり関係ないかもしれません。0-100km/h 加速はアルピナB5と比べ0.2秒遅くなりますが、果たして素人に体感できるか微妙なところ。しかし、スポーツカー好きにはこの「0.2秒」の差がものすごく大事だったりします。

アルピナ B5の試乗記

出典:http://www.freenet.de/auto/neuheiten/sportliche-reiselimousine-mit-507-ps_2326972_4717844.html

アルピナ B5の試乗記・レビューはたくさんありますが、そこに共通するのは「優雅さ」と「凶暴さ」。前述のとおり、B5はエクステリアでそのハイスペックぶりを主張してはいません。「分かる人だけ分かれば良い」と言わんばかりの、パフォーマンスの発揮に必要な最低限の装備が加えられているだけです。インテリアに至っては、元々豪華な作りの5シリーズにさらに贅をつくした作りになっていますから、そこにはハイスペックぶりを想起させるようなものはありません。
乗り心地に至っては快適そのもの。20インチの大径ホイールに扁平率30/35の薄いタイヤを履いているとは思えない乗り心地なのです。電子制御サスペンションを「コンフォート」にしていれば街中で優雅な走りを堪能できます。低回転ではエンジン音も遠くで唸る程度、8段オートマも変速時のショックは微塵も感じさせません。
しかし、一旦アクセルを踏み込むと世界が豹変します。急加速しようものなら、どんな速度域でも後輪が簡単にスピンします。トラクションが回復すれば身体はシートに押し付けられ、強烈な加速Gを伴い景色が後ろに猛スピードで流れていく様は恐怖すら感じるほど。優雅な姿から一変、とんでもなく凶暴な本性が姿を現すというわけです。
ハイパワーのFR(フロントエンジン・リア駆動)ですから、高い速度域で真価を発揮するとなると相応の運転技術が必要です。トラクションコントロールなどの電子制御は備えていますが、それらを過信することなく細心の注意を払わなくてはなりません。もちろん、日本の公道で普通の速度域で走る分には、優雅極まりない車であることも間違いありませんのでご安心ください。

アルピナ B5 エディション50

出典:http://gtspirit.com/2015/10/07/2016-alpina-b5-biturbo-review/

出典:http://www.topspeed.com/cars/bmw/2016-bmw-alpina-b5-biturbo-ar171842/picture657165.html

2015年2月、アルピナ50周年を記念して世界限定50台のみ生産されたのが「アルピナ B5 エディション50」です。このエディション50は、それまで550ps/74.4kgmだったパワーを現行型と同じ600ps/81.9kgmまで高め、カーボンテールのチタンマフラー、専用ホイール、専用ピアノブラックトリム、メリノレザー&レザー製ダッシュボードフィニッシュなどの専用装備がおごられました。当時の為替レートで新車価格は1,673万円。専用装備の分、現行型よりお得に感じられます。

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アルピナ B5 S

出典:http://www.goo-net.com/catalog/BMW_ALPINA/B5/10045906/index.html

「アルピナ B5 S」は、現行BMW5シリーズ(F10/F11)のひとつ前にあたるE60/E61をベースにした車で、「S」はスーパーチャージャー(Supercharge)の頭文字です。セダンとツーリングがあり、セダンは1,598万円、ツーリングが1,677万円で販売されていました。V8・4.4Lエンジンを過給して537ps/74.0kgmのパワーを発揮し、ミッションはZF製のパドルシフト付6速ATでした。「B5 Touring Supercharge」は、当時メルセデスAMGの「E63 AMG ステーションワゴン」と並んで世界最速のワゴンと呼ばれていました。

アルピナ B5の中古車

出典:http://www.m5board.com/vbulletin/e60-m5-e61-m5-touring-discussion/104223-m5board-com-gtboard-com-frankfurt-iaa-2007-report-1-bmw-alpina-general-show-impressions-videos-gt2-scuderia-launch.html

新車時の価格に対して、中古車価格はかなりリーズナブルなものに感じます。先代のE60アルピナB5は、2006年式で500万円を切る価格で売られています。新車時の3分の1以下です。さらに現行F10型でも5年落ちで800万円程度で売られており、こちらは新車時の半額程度となっています。車の性格的に過走行の車両は少なく、程度は良いと考えられます。ただし、ありあまるパワーのためホイールスピンしやすいことから、修復歴のある車両(事故車)も少なからずあります。BMWで保証が受けられるので購入後のメンテナンスなど、パーツ供給には問題ないでしょう。中古車でB5の購入を検討する場合は、信頼できるディーラーで選んでくださいね!

まとめ:アルピナB5はM5とは異なる魅力を持つ車だった!

出典:http://www.4tuning.ro/versus/alpina-b5-bi-turbo-versus-bmw-m5-tuning-sau-stock-12757.html

いかがでしたでしょうか? アルピナB5について詳しくまとめてみましたが、M5がスポーツマインドを前面に押し出しているのに対して、アルピナB5は羊の皮をかぶった狼といった表現がぴったりかもしれません。かなり高額な車なので、所有できる方は限られると思いますが、チャンスがあればぜひ乗ってみたい車ですね!