【スーパーフォーミュラ】どんなレースかをご紹介!ルールや2016年のスケジュールなども!

日本が世界に誇る自動車レースカテゴリー、それが、この『スーパーフォーミュラ(SF)』です。世界的に比較すると、ほぼF1の直下に位置すると言っても過言ではない、このシリーズ。レベルの高い世界を目指して、諸外国からも一流ドライバーが参加しているという、日本におけるレースの頂点を担うシリーズがこれです。

国内トップフォーミュラーレースの長い歴史を背負う、SF

出典:http://superformula.net/sf/about/

1973年に始まった『全日本F2000選手権』から1980年代にかけての『全日本F2選手権』、そして1990年代にかけての『全日本F3000選手権』と21世紀に入っての『全日本選手権フォーミュラ・ニッポン』。実は日本には、長いフォーミュラカーレースの歴史があります。
その流れを正当に引き継いで現在行われているのが、『全日本スーパーフォミュラ選手権』。『フォーミュラ・ニッポン』を引き継いで2013年にはじまった、比較的新しく同時に高いレベルを誇るカテゴリーです。

『JAF(日本自動車連盟)』の規定により開催される日本国内の選手権ではありますが、その名前から「ニッポン」を取り去ったことで、アジア&世界へと視野をひろげる新時代に見合ったレースシリーズへ進化しています。

特別に開発されたマシン

『F3000』までのレース車両は、FIAの国際規定に則って設計されていましたが、現行の『スーパーフォーミュラ(SF)』は日本独自の車両規定によるマシンで競われます。その開発を担当したのが、イタリアの名門レーシングカーメーカー、『ダラーラ』。シャーシの名称は『SF14』です。
車体の全長は5,268mm、全幅は1,910mm、そして全高960mm。なかなか迫力あるボディだと重いますが、重量はドライバーが乗った状態で660kgが最低というルール。つまり、軽自動車なみです。

『SF』では、全ドライバーがこの同一の車体に同一メーカー(2016年はヨコハマ)のタイヤを装着。マシンの性能差で、どこかのチームがシーズン途中に年間チャンピオンを早々と決定、などということが極めて起こりにくい環境を提供しています。

そんな中でも、マシンごとに個性を与えているのがエンジンです。現行の『SF』では、『ホンダ製HR-414E』と『トヨタ製RI4A』という2種類のエンジンを使用可能。各レーシングチームが供給元と契約を結んだ上で使用します。この2機種のエンジン、どちらも燃料気筒内直接噴射のDOHC直列4気筒インタークーラーターボ付きで、排気量は2.0Lです。この動力源を、無為な出力競争などを生み出さないよう、燃料の流量制限(量はレースごとに細かく規定)を行うことで出力の上限を抑制し使用します。とは言え、そのパワーは550馬力以上を発揮。

ちなみにJAFの車両規定をみると、このエンジンには「可変バルブタイミング&可変圧縮比機構」が禁止です。また、ボア径は88±2.0mmに、エンジン全長は500±0.5mmに規定されています。エンジンの横置きも禁止で、直立させて搭載しなければなりません。と言う訳で、開発の技術陣には事細かな制限が課されることになり、許される範囲での超緻密な改良が求められているのですね。

オーバーテイク・システム(OTS)

『SF』の様なスピード勝負のレースでは、なんといっても抜きつ抜かれつの勝負が見どころ。それを演出してくれる面白い機構(アイディア)が、この『オーバーテイク・システム(OTS)』。

ドライバーがここぞという時にこのボタンを押すと、燃料リストリクターによる燃料供給量の制限が緩くなり、一時的にエンジンパワーを増大させることが出来ます。その有効時間は、一回の使用に20秒間。1レースを通じて最大5回使うことが可能だそうです。ドライバー背後にあるロールバーに埋め込まれたLEDランプがその使用状況を表示するので、観客にもドライバーの気合いが直接伝わるという工夫もされています。

ただ、追い越す側がOTSをオンすれば、抜かれる方もオンするので、やっぱりそれほど簡単に追い抜きはできなさそうでもありますね。

国内の様々なサーキットを転戦して、全7ラウンド開催のスケジュール

開幕戦はフォーミュラの聖地、鈴鹿サーキット

出典:http://www.suzukacircuit.jp/course_s/

1962年9月に開業以来、日本のモータースポーツの中心的舞台として存在し続けるのが、この『鈴鹿サーキット』。三重県は鈴鹿市に位置するこのサーキットは、国内のみならず世界に誇るレジェンド級のオールドサーキットです。

東西に亘る全長5.807kmの長いコースに、20個のコーナーを配置して、世界的にもユニークな立体交差を持っている「スズカ」。レースに関心のない人でも、F1の開催とからめて、その名前だけは知っていると思います。
そしてもちろん、鈴鹿サーキットはF1のためだけに存在するのではありません。国内の様々なレースが数多く開催され、その最高峰にある『スーパフォミュラ』は、中でも目玉イベントの1つです。一説によると、F1を上回るコーナリング速度があるという『SF』のマシン。1コーナーからS字コーナーにかけての走りとオーバーテイクは、絶対に一見の価値ありと思われます。

2016年の開幕戦は4月23日、24日の週末に開催されました。

モビリティ文化の原点、それが鈴鹿サーキット。子どもから大人までが楽しめる一大アミューズメントステージ。

第2戦は、岡山国際サーキット

出典:http://www.okayama-international-circuit.jp/guide/course.html

1994年と1995年には、『F1パシフィックGP』が開催されたという実績を持つのが、 岡山県美作市にある『岡山国際サーキット』。ここが、2016年の『全日本スーパーフォミュラ選手権』ラウンド2がスケジュールされた舞台です。

3,703mの全長を持ち、600mと700mの2つのストレートと、13のコーナーが巧みに配置されたコース。比較的に近代的なレイアウトの、テクニカルサーキットと言ってよいでしょう。

このコースにおける『SF』のコースレコードは、2015年の大会で石浦宏明が記録した、1'12.429というタイム。ちなみに、1994年のF1(当時は、TIサーキット英田の名称)で、アイルトン・セナがたたき出した1'10.218というレコードタイムは、いまだに更新したドライバーが居ません。

2016年の『スーパーフォーミュラ』は、5月28日と29日の週末に開催です。

第3戦は、富士スピードウェイ

出典:http://www.fsw.tv/3ch/3_1guide/index.html

そして、梅雨明けが期待される7月16日と17日、静岡県駿東郡小山町にある『富士スピードウェイ』へ『スーパーフォミュラ』はやってきます。世界でも屈指の高速コースと呼ばれる、この富士。スリップストリーム(前車の背後につけ空気抵抗を減らして、コーナー直前で横にならび一気に加速、追い抜きをかけるテクニック)の応酬が堪能できる、グランドスタンドが売りとなっています。

このコースでの『SF』のレコードタイムは、2014年の大会でアンドレ・ロッテラーが記録した、1'22.572です。『富士』はテクニカルコースとは違いますが、良いラップタイムを刻むには、空力とメカニカルグリップのバランスが大切なサーキット。2016年の大会は、どんなタイムがだされるでしょうか。

静岡県 富士スピードウェイ(Fuji International Speedway)の公式サイトです。SUPER GT、SUPER FORMULA、WECなどの各種自動車レースやイベントの他、サーキット場の情報を掲載しています。

第4戦は、ツインリンクもてぎ

出典:http://www.twinring.jp/course_m/

10度のバンク角度をもつオーバル(楕円形)コースと、テクニカルなロードコースを同じ敷地に配置したというユニークなサーキットが、栃木県芳賀郡茂木町にある『ツインリンクもてぎ』。2003年から2011年にかけては、米国の『インディカー・シリーズ』が開催されたことでも知られます。

『スーパーフォミュラ』が使用するのは、インディが使用した『スーパースピードウェイ』ではなく、もちろんテクニカルな方の『ロードコース』です。このコースは、全長4.8kmに762mの直線と14のコーナーなどを配置した、攻めがいのありそうなレイアウトを持ちます。

ここで『SF』が記録したレコードタイムは、2014年にジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが出した、1'32.321というものです。2016年の開催は、8月20日と21日で、2輪の『全日本ロードレース選手権 第5戦』と併催です。これもなかなか面白い企画じゃないでしょうか。

森の中のモビリティテーマパーク ツインリンクもてぎは、大人も子供も、レースが 好きな男性も山ガールも、たっぷり楽しめる!

第5戦は、オートポリス

出典:http://www.autopolis.jp/whats_ap/course_map.html

夏の暑さもそろそろ収まろうかという、9月10日と11日の週末。2016年の『SF』は、九州は大分県日田市にあるサーキット、『オートポリス』へと舞台を移します。902mという比較的長めなホームストレートを持つこのコースは、全長が4,674mでコーナー数は18個。テクニカルセクションには、加減速の繰り返しを要求する中低速のカーブが連なります。

ここでの『SF』によるレコードタイムは、2014年の大会で山本尚貴が記録した1'26.469だそうです。

フォーミュラニッポン・SUPER GTなど、自動車・バイクロードレースサーキット、オートポリスは、皆様のマイサーキットとしてレース、走行の楽しさをお届けします。

第6戦は、スポーツランドSUGO

出典:https://www.sportsland-sugo.co.jp/course/

そして、月も変わらない9月の24日と25日、『スーパーフォーミュラ』は仙台へと飛びます。その舞台は、宮城県柴田郡の『スポーツランドSUGO』です。もともと1970年代には、『ヤマハ発動機テストコース』であったという歴史のサーキットがここです。

山間を切り開くように建設されたコースには、平坦な部分がまったくないのも特徴。短いメインストレートへ全力で加速したい最終コーナーでさえ、10パーセントの勾配を持ち、「魔物が住んでいる」ともいわれる難しいコーナーとなっています。

ここで『SF』が出したコースレコードは、2015年大会でアンドレ・ロッテラーが記録した、1'05.005です。シーズンも終盤になるこのレース、国内でも屈指の難関コースで、どんなタイム&バトルが見れるでしょうか?

第7戦は、鈴鹿サーキット

そしてそして、2016年の最後を飾る『全日本スーパーフォミュラ選手権 第7戦』は、再び伝統の「スズカ」へと戻ってきます。日程は、10月の29日と30日。

シャーシとエンジンの熟成は進んできたものの、タイヤが一新された2016年のシーズン。この最終戦にかけてはどんなポイントランキングになっているでしょう。できれば、トップ4人くらいが絡む混戦模様になってくれれば、ますます盛り上がると思います。

鈴鹿での『SF』コースレコードは、2014年の大会でアンドレ・ロッテラーがたたき出した、1'36.996です。

厳しいSFのバトルを支えるルールとは?

ドライバーは精鋭の19人

11チームから19台の出走で戦われる、2016年の『全日本スーパーフォミュラ選手権』。そのドライバー達には、『国際競技運転者許可証B』以上のライセンスが必要です。ドライバー陣には、小林 可夢偉、ナレイン・カーティケヤン、中嶋 一貴といった「F1ドライバー達」も含まれます。これでエキサイティングにならない方がおかしいですね…。

レースはスタンディングスタート

これはわざわざ言う必要もないかもしれません。スピードを純粋に競い合うスプリントレースである『SF』は、『F1』とおなじく、一度スターティンググリッドで停止してシグナルにより一斉に走り出す、スタンディングスタートが採用されています。一回のイベントでの走行は、『フリー走行』に『公式予選』、そして決勝当日朝の『フリー走行』、そして『決勝レース』で構成されます。

そのグリッド順を決めるのが、土曜日に行われる公式予選な訳ですが、JAFの規則を読むと「45分間の予選を2回」か「ノックアウト方式」あるいは「スペシャルステージ方式」の中から、オーガナイザーが選択することになっています。
第1の方式は、規定時間いっぱいを使って自由に走り最速タイムを競う方法。そして第2の「ノックアウト」は、20分間が一回、つづいて7分間を2回行う間に遅い車からノックアウトされてゆく方法。そして「スペシャルステージ」は、30分以上の第1ステージで上位8台を選出し、改めてその中から予選を行いなおすという方式です。

レース本番は、グリッド前のシグナルに赤ランプが全点灯してから、2秒以上3秒以内にブラックアウトすることでスタートします。走行距離は、110kmから300kmが基準です。また、1大会2ヒート制の場合は、各ヒート75kmから180kmで合計を300kmまでとなります。

ポイント制度とペナルティ

『スーパーフォミュラ』のレース結果は、1位から8位までのドライバーに与えられるポイントに反映されます。優勝ドライバーは10点、2位が8点で3位が6点、以下一点ずつ減って8位は1点です。

また、レース中の行動に問題がある場合は、「ペナルティポイント」がドライバーに加算されます。たとえば、故意または重大な過失により危険の原因となれば3点。それに満たない危険行為は2点、また接触行為にも1点がつきます。これらのポイントはレースごとに加算され、6点を超えた時点で次のレースには出場できません。

ペナルティとしては、レース中に課されるものもあります。たとえば、「反則スタート」や「ピットロード速度違反」そして「ピット作業違反」には、ピットロードのドライビングスルーペナルティが適用。「黄旗無視」などになると、ピットでの10秒停止などが課せられます。

SFの観戦方法

『全日本スーパーフォミュラ選手権』のような大きなレースイベントを、現場で生で観戦するのなら、やはり前売り券を購入するのがベストです。一般的に公式ウェブサイトや、各サーキットの公式ページから発注することが可能です。ちなみに、「岡山国際」での一般自由席チケットは、土日通し券で5,400円。

観戦エリアは、一般的に自由エリアと指定席のエリアがありますが、レースの場合にもう一つ興味深いのが、「パドックパス」という追加チケットです。これは、本来出入りが規制されているレース時のパドックへ立ち入れるという権利。なので上手くすると、トップドライバーからサインをもらうチャンスも得られるかも、というおいしいチケット。値段は各サーキットでご確認を。

正直ちょっとお小遣いが厳しいなと言う感じの時や、開催地が遠いサーキットの場合、やはりTV観戦と言うことになりますよね。現在は、地上波でのスーパーフォミュラ放送はなく、基本は『J SPORTS』での観戦になります。まぁ、シリーズ全戦の予選・決勝をライブで送ってくれるので、これもなかなか良いですね。

TV番組としては、最近フジテレビ系列で始まった『超速GO音』もあります。これは、毎回『SF』関係者が登場してレース周辺の事情などをトークするという内容、レースのダイジェスト映像も流れます。MCには現役ドライバーの小林可夢偉と中嶋大祐を大抜擢。放送時間は日曜の深夜(首都圏)です。

まとめ

使用するマシンの技術仕様が、ルールによって厳しく統一されている分、運転するドライバーにはほぼ言い訳の余地がない…。その張り詰めた緊張の中でトッププロが競いあう自動車レース、それが『全日本スーパーフォミュラ選手権』。
多様なタイプのサーキットで戦われる、「総距離300kmに及ぶガチ対決」、一度観戦に行かれたらいかがでしょうか?

SUPER FORMULA Official Website | 全日本スーパーフォーミュラ選手権公式サイト

スーパーフォミュラだけじゃない、実は奥深い日本のモータースポーツ界についてを解説。