【トヨタ クルーガー】ハイブリットも選べる都会派SUV!気になる燃費などの情報も!

2016年現在世界的なSUVブームが来ています。日本車・輸入車問わず多くの自動車メーカーからさまざまなSUVが世に送り出されているのですが、SUVにも都会の舗装された道路が得意なSUVと、見た目の通り悪路が得意なSUVと違いがあることをご存じでしょうか?今回紹介する「クルーガー」はトヨタが作った「都会派」のSUVです。一体クルーガーがなぜ「都会派」なのか、今日はそのあたりに着目したいと思います。

都会で運転してこそ光るSUVクルーガー

初代

(写真は北米仕様のハイランダー)

初代クルーガーは2000年11月にトヨタビスタとトヨタカローラの2つの販売チャネルで発売が開始されました。このクルーガーは1997年からトヨタで販売されていたSUVハリアーをベースに開発された、一見本格的なクロスカントリー風のボディを持つSUVです。
ベースとなったハリアーのコンセプトはずばり「乗用車の乗り心地をしたSUV」。元々トヨタで販売されていた上級セダン「カムリ」をベースに車高を上げ、FFベースの4WDを選択できるようにしたそれまでになかったタイプのSUVです。北米ではレクサスブランドから「RX」という高級SUVよして販売されていたため、乗用車的な乗り心地の高級SUVというのがハリアーのキャラクターと言えます。
そんなハリアーをベースによりSUV的なエクステリアを与えられたのがクルーガーという車です。ベースとなるハリアー同様FFベースの4WDにはセンターデフロックなどは搭載しない、一般的な乗用車の4WDにも採用されている機構を搭載しています。
5人乗りセダンがベースのハリアー、大人5人がゆったりと乗れるように設計されているのに対し、クルーガーは全幅・全長ともに大きなボディサイズを採用することで3列シート、7人乗りを選択できるようにした他、ラゲッジルームも拡大しているのが特徴です。
日本国内だけでなく米国・オーストラリア・中国でもクルーガーは販売されていました。日本およびオーストラリアではクルーガーという名称で、米国ではハイランダー、中国では漢蘭達という名称でそれぞれ販売されていました。2007年、米国・中国・オーストラリアでは名称をそのままに2代目へとフルモデルチェンジをしましたが、日本ではヴァンガードにその座を譲り、クルーガーは販売を終了することとなりました。

(写真は北米仕様のハイランダー)

ラゲッジルームはハリアーよりも拡大されています。

(写真は北米仕様のハイランダー)

エンジンは2AZ-FE型 直4 2.4リッターエンジン(160PS/22.5kg・m)と1MZ-FE型 V6 3.0リッターエンジン(220PS/31.0kg・m)の2種類をラインナップ、後述するハイブリットは3リッターエンジンの1MZ-FE型を搭載する車両にのみが販売されました。

ハイブリットも選択可能

2代目プリウスのハイブリット機構ハイパワーTHS IIを組み合わせたV6 3.3リッターエンジンや、エスティマハイブリットに採用されていた4輪駆動システムE-Fourを搭載したクルーガーハイブリットも開発・生産されていました。このクルーガーハイブリットは10・15モードで17.8km/LというSUVでは良好な燃費性能を実現していました。ハイブリット機構を搭載する車種は大型のバッテリーを搭載しなければいけないため、車内空間が狭くなる事例があるのですが、クルーガーハイブリットは小型化された3分割のバッテリーを2列目のシート下に納めることで車内空間を損なうことなくハイブリット機構を搭載することに成功しています。
通常では2列シートの5人乗り仕様と3列シートの7人乗り仕様を選択できたクルーガーですが、クルーガーハイブリットは3列シート7人乗りのモデルだけが設定されていました。兄弟車種であるハリアーにもハイブリットが採用されていたことなども関係があったのかもしれません。

2代目

(写真は北米仕様のハイランダー)

日本では初代で販売が終了してしまいましたが、オーストラリアではフルモデルチェンジした2代目ハイランダーがクルーガーの名称のまま販売を継続することとなりました。先代よりも大きくなった車体と若干つり目になったフロントフェイスが特徴的なモデルです。全体的なエクステリアもクロスカントリー風だった先代から、ハリアーを少し落ち着かせたような、乗用車的なデザインへと変更されています。2010年にはマイナーチェンジが施され、ヘッドライトやグリルが横に長い鋭いデザインに変更され、少し迫力があるフロントフェイスへと変更されました。

ヴァンガード

クルーガーの販売終了後、実質後継車種と言えるのがヴァンガードです。クルーガーがハリアーとの差別化もあり実用性を兼ね備えた都会派のSUVだったのに対し、このヴァンガードは「アクティブ&ラグジュアリー」をコンセプトとした高級SUVになります。ハリアーとキャラクターが重なりますが、日本市場でのSUV部門の販売台数で1位に輝くなど、好調な販売を記録することとなりました。
エンジンラインナップやパッケージングはクルーガーとほぼ変わりませんが、ボディサイズがクルーガーに比べて小さくなっており、ヴァンガードのライバルだったエクストレイルやアウトランダーは元よりシエンタよりも短い室内長となっており、3列目シートは非常用として割り切っての使用が前提となっていました。
オーストラリアで販売されている2代目クルーガーと、このヴァンガードの最大の違いは、ずばりプラットフォームにあります。クルーガーが3代目となる現行型まで「カムリ」と同じプラットフォームをベースとしているのに対し、ヴァンガードはトヨタの中型SUV「RAV4」と同じプラットフォームを採用したモデルなのです。これはRAV4と同じプラットフォームにすることで日本市場向けの小型でありながら3列シートを搭載できるSUVを開発しようとしたためと考えられます。実際ハイランダーと比べるとヴァンガードはサイズが小さく、日本国内市場では取り回しのしやすいサイズとなっています。

3代目

(写真は北米仕様のハイランダー)

現在オーストラリアでは3代目にモデルチェンジし、現在もクルーガーの名称のまま販売が継続されています。この3代目クルーガーは初代・2代目と同じく「カムリ」と同じプラットフォームを使用して開発されていますが、ベース車両自体も大型化しているため、この3代目クルーガーでは2代目からさらに大きな全長4,855mm×全幅1,850mm×全高1,730mmというボディサイズとなっています。乗車定員も8人になった他、インテリアもより上質なものとなり、ヴァンガードと同じく3列シートを持つ高級SUVとしてより洗練されています。エクステリアも最近のトヨタ風な大型のフロントグリルと釣り目なヘッドライトを組み合わせた特徴的なものとなっています。フロントフェイスが先代に比べてより強調されていますが、基本的なエクステリアのデザインはキープコンセプトとなっています。

主要諸元

ハイランダー 2.7リッターエンジン搭載モデル

全長:4,855mm
全幅:1,850mm
全高:1,730mm
ホイールベース:2,790mm
エンジン:2.7L 直列4気筒エンジン
最大出力:185ps/5,800rpm
最大トルク:25.2kgm/4,200rpm
トランスミッション:6AT
駆動方式:FF

カタログ燃費と実燃費

現在日本で主流の燃費測定方法となっているJC08モードではなく、それ以前の10.15モードで燃費測定が行われており、カタログ燃費と実燃費の差が大きめです。燃費性能でハイブリットにこだわる必要もないでしょう。

カタログ燃費
クルーガー:10.15モード9.0~10.6km/L
クルーガーハイブリット:10.15モード17.8km/L

実燃費
クルーガー:5.05~8.62km/L
クルーガーハイブリット:11.36km/L

トヨタ クルーガーの燃費一覧。全国のオーナーからの給油情報を元にした実燃費が分かります。クルマの乗り方によっても燃費は大きく異なります。車レビューも参考になります。

トヨタ クルーガー (ハイブリッド)の燃費一覧。全国のオーナーからの給油情報を元にした実燃費が分かります。クルマの乗り方によっても燃費は大きく異なります。車レビューも参考になります。

タイヤサイズでも変わる燃費

タイヤサイズが大きくなると燃費性能はほとんどの場合悪くなります。そうした場合はタイヤサイズを小さなものにすることで燃費性能を改善することができます。クルーガーのタイヤサイズは標準で215/70R16もしくは225/60R17の2種類となっていますので、もし225/60R17サイズのタイヤ・ホイールを使用していて燃費の悪さが気になる場合には、タイヤとホイールを215/70R16サイズのものに変更してみるのがおすすめです。

中古車情報

2代目・3代目クルーガーを購入するなら並行輸入車の検討を

オーストラリアで2代目・3代目として販売されているクルーガーが購入したい場合には、米国のハイランダーの並行輸入モデルを購入するという方法がまず考えられます。米国トヨタの並行輸入車は一定の人気があり、日本国内にも米国トヨタの車種を並行輸入して販売する業者が複数存在しています。
オーストラリアで販売されている2代目・3代目クルーガーと米国で販売されているハイランダーは同じ車種ですので、日本で販売されていないクルーガーの後継車種を乗るならこの方法が1番現実的と言えます。
難点は並行輸入車にかかるコストです。並行輸入された自動車は関税や日本の車検整備へ対応するための仕様変更、輸入業者のマージンに円安による為替差も発生し、割高な価格設定となってしまう可能性があります。
現在中古車サイトに登録されているハイランダーを調べてみますと、2016年5月現在3代目ハイランダーが1台、2代目ハイランダーが2台、初代ハイランダーが1台登録されています。2代目ハイランダーが3.4万kmの走行距離で378.8万円、3代目ハイランダーでは2.2万kmの走行距離で478万円という価格で登録されています。
日本国内でハイランダーの立ち位置で販売されているヴァンガードだと2・3年落ちで低走行距離の車両が100万円台から探すことができます。クルーガーがよほど好きで、どうしても2代目・3代目クルーガーと言えるハイランダーに乗ってみたいという、熱い情熱がある方でありませんと、正直並行輸入車のクルーガーはコスト的にも購入してからの維持費を考えてもおすすめできません。

初代クルーガーなら100万円台で選び放題

海の向こうで販売している2代目3代目クルーガーを購入するのは資金的にもハードルが高いのですが、初代クルーガーに目を向ければ状況は一変します。日本国内で販売されていた初代クルーガーは最終モデルの2007年モデルですら10年落ち目前という状況にあり、中古車としては底値に達している感があります。
2016年現在の中古車サイトには113台のクルーガーが登録されていますが、最も高値の車両でも車両本体価格148万円、最も安い車両では総額39万円で購入できてしまいます。この113台にはクルーガーハイブリットが10台含まれているのですが、ハイブリットでも総額100万円を切る車両が数台あるという状況です。さすがにハイブリットとなると50万円で購入できるような激安車両はありませんが、2代目3代目の並行輸入のハイランダーを購入することを考えれば、ずっと現実的な選択肢ではないかと思えます。
初代クルーガーの中古車相場の特徴としては、5万キロ以下しか走行していない、走行距離の少ないモデルが少ないことがまず挙げられます。また、100万円を超えるクルーガーにしては高額な車両でも走行距離が10万キロに迫るものがあると思えば、走行距離が少ないにも関わらず50万円程の価格帯で販売している車両もあるなど、走行距離と価格に相関関係があまりありません。恐らく3列シートのSUVを中古車という条件ではヴァンガードの中古車が存在するため、そちらに人気が集中し、初代クルーガーの中古車相場はそこをついているのではないかと考えられます。
そういう相場の特徴があるため、初代クルーガーの購入を考える場合には、ハイブリット以外の車両を狙うなら、50万円付近の価格帯で販売されている車両から、状態の良い車両を探すのが無難です。ハイブリットが欲しい場合には、予算を倍の100万円を用意して状態の良い車両を探していくことになります。
ただ、ハイブリットの燃費性能だけで50万円の価格差を維持費でペイすることは難しいですし、自動車税が高くなるV6エンジンの設定しかないハイブリットでは年間維持費も直4エンジンを搭載するクルーガーより高くなってしまうでしょう。
ただ、後継車種であるヴァンガードにはハイブリットの設定はなく、兄弟車種のハリアーは5人乗りのため、3列シートのSUVでハイブリットのモデルというマニアックな条件を満たしてくれる車両は初代クルーガーハイブリットしかありません。そういったマニアックな方には150万円程用意して好みのクルーガーハイブリットを探すことをおすすめします。クルーガーハイブリットがマニアックな片西かおすすめできないため、おすすめのクルーガーの購入方法は50万円を握りしめて予算内の中古車を当たり、「これだ」と思う車両を見つけたら現金という利点を武器に商談に入り、できるだけ値引きを引き出せるよう交渉をするのが良いでしょう。

最もコスパに優れるヴァンガード

必要十分な動力性能に取り回しの良い車体を持っていて、3列シートも選べてしまうトヨタのSUVが欲しいという場合には、主題とは若干それますが、ヴァンガードの中古車がおすすめです。2016年5月現在中古車サイトには563台とクルーガーの実に5倍の数の車両が登録されています。ヴァンガードがトヨタでも売れ筋モデルであったため、中古車相場に流れてくる車両も多いようです。
このヴァンガードが年式や走行距離の割に実にお手頃で魅力的なのです。最も高額な車両でも総額278万円、3.5リッターエンジンでも2.4リッターエンジンでも100万円台で購入できる車両が山ほど登録されています。なんせ500台以上の車両が登録され、その内7割弱の車両が100万円台の車両となっていますので、200万円用意すれば350台以上の車両から好きなモデルを選ぶことができてしまいます。初代クルーガーに比べるプラットフォームから違う別物ではありますが、100万円台で2代目ハイランダーに迫るクオリティの自動車を購入できるため、2代目・3代目ハイランダーで並行輸入車の購入を考えるなら、ヴァンガードの購入を強くおすすめします。

現在のSUVブームを先取りしていた、トヨタならではの隠れた名車

(写真は北米仕様のハイランダー)

元来走る楽しみよりも、運転をいかに快適にするかを念頭に開発されている、トヨタが作った、街乗りのためのSUVがクルーガーという車です。特に初代クルーガーはクロスカントリー風な出で立ちを持ちながら、トヨタ流の運転という手間から乗っている人間を解き放つかのような車に仕立て上げられ、良くも悪くもトヨタがトヨタの価値観で作りあげた車です。現在のSUVブームを先取りしていたトヨタ流都会派SUV、それがクルーガーという車ではないでしょうか。