【コンチネンタルGTスピード コンバーチブル 試乗】ベントレーである意味を教えてくれるラグジュアリーカー

言わずとしれたベントレー(Bentley)のハイパフォーマンスカーコンチネンタルGTスピード コンバーチブルに試乗できる素晴らしい機会を得ることができました。2,000万円オーバーのスーパーラグジュアリーカーの魅力に迫ります。

コンチネンタルGTスピード コンバーチブルとは?

今回試乗したのは「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル(Continental GT Speed Convertible)」です。

ベントレーを代表するラグジュアリースポーツクーペ「コンチネンタルGT」。6リッターW12ツインターボという強心臓をECUの調整でさらに強めたのが「コンチネンタルGTスピード」。そしてそれを開放的にオープンにしたのがこのコンチネンタルGTスピード コンバーチブルです。

まずは価格や主要諸元などを見てみましょう。

新車販売価格

コンチネンタルGTスピード(Continental GT Speed)のメーカー小売価格は¥27,000,000とプレミアムな価格となっています。

今回試乗した車両のオプション等を含めた価格は、¥29,200,000となっています。オプションの詳細は以下の通りです。

・オプショナルペイントカラー ¥759,000
・オールシーズンスペシフィケーション ¥253,400
・ダークティント アルミニウムフェイシア ¥205,000
・クラフトウッドケース ¥84,900
・ベンチレーテッドフロントシート(マッサージ機能付き) ¥141,900
・リヤビューカメラ ¥167,900
・21インチ ダイレクショナルスポーツアロイホイール ¥381,200

とオプション価格だけで220万円と普通車が買えてしまう値段です。

スペック(主要諸元)

型式:ABA-BGCVA
全長:4,820mm
全幅:1,945mm
全高:1,400mm
ホイールベース:2,745mm
車両重量:2,360kg
燃費:6.8 km/L(EUでの基準)
駆動方式:全輪駆動(4WD)
トランスミッション:8速オートマチック

エンジンルーム

エンジン:6.0リッター W12ツインターボチャージド
総排気量:5,998cc
圧縮比:9.0:1
ボア×ストローク:84.0 × 90.2
最高出力:467kW/635PS@6,000rpm
最大トルク:820Nm(83.1kgm)@2,000rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
燃料タンク容量:90L

コンチネンタルGTシリーズをより詳しく知りたい方は下記リンクをご覧ください。

エクステリア

ベントレーの誇るハイパフォーマンスカー「コンチネンタルGT」ですが、エクステリアを言葉で表せば、気品や伝統を感じさせつつも最先端の美しさと力強さも併せ持つスーパーカーといったところでしょうか。

エクステリアは、圧倒的なコンチネンタルシリーズの存在感を継承するよう、リ・ファインされています。
リファインという表現通り、ヘッドライト、リアデザインは、最新のベントレーイズムを取り入れつつ、ボディ自体は新工法を用いて、
「パワーライン」という独特なボディサイドのプレスラインをより力強く表現することに成功しています。

出典:www.cornesmotor.com

とあるようにフロントフェイスからはベントレーであることが一目で確認できつつ、”獰猛さ”をプレスラインで感じさせるという上品さと力強さを併せ持ったクルマです。

コンチネンタルGTとコンチネンタルGTスピードの外観の違いは正直一目ではわかりません。
サイドにさりげなく配置されたSPEEDのロゴ、そしてドアを開けて初めて見えるサイドシルのSPEEDの文字、さらにはオープンにしたら見えるかもしれないヘッドレストに刺繍されたSPEEDの文字と助手席の前に配置されたロゴ、この4箇所くらいでしょうか。エクステリア的な部分ではあまり気づけないさりげなさ。表は派手にせず、スーツの裏地にこそこだわりを見せるブリティッシュスーツのように、さすが英国車ともいうべきさりげなさです。

インテリア

コンチネンタルGTシリーズはプレミアムな車ですのでなかなかお目にかかる事は出来ないのですが、東京都内ではたまに見かけることもありますし、ショールームの前を通った際やファッション誌等でも見たことがある方がいらっしゃると思います。ですが、気軽に中を覗けるわけではないので、インテリアはなかなかお目にかかることはできません。そんな気になるインテリアを写真とともにご紹介いたします。

上の写真を見てもわかるように、決して派手ではありませんが、明らかに質感の高いインテリアとなっています。さりげないステッチの色や隙のない仕上がり方が高級感を醸し出しています。さらに、セミアニリン仕上げの皮をダイヤ型に縫い上げ、ホールド性は保ちつつもあくまで柔らかくふっくらとしたそのシートは、一度収まれば座っているだけで至福の時間を感じさせてくれます。

ちなみに後部座席は大人でも乗ることは可能ですが、男性だと長距離は少しきついかなという感想です。小柄な女性や子供であれば問題ありませんが、あくまで緊急時のサブシートと割り切った方がよさそうです。

ステアリングとメーター

一度は握ってみたいと感じさせるステアリングは自動調整で高さ、奥行きなどを好みに合わせて調整することができます。その両サイドにはパドルシフトが装備され、スポーティーなドライビングの手助けをしてくれます。

メーターに目を移せばメーター下部にベントレーの頭文字「B」があしらわれています。回転数は7,000回転まで、スピードは340kmまで表記されています。国内の道路では使い切ることはできませんが、最高速は331kmとなっており一度はメーター限界まで回してみたいと思ってしまいます。このままサーキットに行きたくなりますね。

シフトノブ

シフトノブやイグニッションを始めとするボタン類ですが、シンプルにわかりやすく配置され操作性も問題ありません。

センターパネル上部

センターパネルの上部にはベントレー社のアイコンでもあるブライトリング社製のウォッチがインパクトを残します。その下に二つある銀のボタンのようなものはエアコンノズルの開閉でpush/pullで開閉します。ヨットにも通じるような高級感かつ遊び心を感じる仕掛けです。

コンバーチブルとは思えない大容量のトランクルーム

一般的にコンバーチブルやオープンカーというとトランクルームが犠牲になっているかと思います。しかし、このコンチネンタルGTのコンバーチブルのトランクルームはあまり犠牲になっている感じがしない程広い! 特に奥行きがかなりあるためゴルフバッグ2個は入りそうです。車で旅行行くにしても、大きめのスーツケースも余裕です。

試乗レポート

さて、ようやく本題の試乗レポートです。今回は一般道、高速道路を走行し東京都内〜湘南エリアを走ってみました。数時間という試乗なので、全てを引き出すことはできませんでしたが、その範囲内で感じ得たことお話しします。

意外な操縦性と期待を超える走行性能

2m弱の車幅に約2.5tの車重と聞いただけで取り回しが大変だろうと考えてしまいます。実際にハンドルを握り走らせるまではそう思っていました。ですが、実際に乗ってみると全く気にならないほどドライビングのしやすさを感じました。車重は忘れるほど軽やかな発進にハンドリング、幅を感じさせない視野と全くストレスを感じなかったことが印象的です。これなら東京都内の一般道で走っていても全く苦になりません。
アクセリングに関しても少し踏めばしなやかに加速をしていきます。最大トルクが低回転に振られているおかげでしょう。むしろ、こんなに運転しやすいクルマが本当に600馬力オーバーなのかと信じられない程です。

高速走行で現した本性

一般道ではしなやかな加速感やハンドリングを感じさせ高級車の気品あるドライビングを満喫することができましたが、高速走行が最も気になるところでもあります。
高速道路に入り、まず驚いたのは速度感の無さというところです。これは高級車になればなるほど感じるポイントですが、加速に苦がなく挙動も安定しているので、他の車と比べて自分が体感する以上の速度になっていることがよくあります。600馬力の余裕があり、フルタイム4WD、そして2.5tの車重でどっしりと構え、それを支える車体やタイヤを持っているので愚問と言えば愚問なのですが、想像以上の安定性です。分かりやすく言えば、他の車で60kmの感覚ほどで100kmに達しているといった感じでしょうか。料金所までその優雅な走行を楽しみ、一般ゲートでの一時停止から車を加速をさせてみる試みをしてみます。フル加速で見せる顔はどんなものなのか皆様も気になるところでしょう。

料金所に到着。ついにフル加速。未だ踏み込んでないアクセルをベタ踏みしてみます。
一言で言えば異次元の加速です。体がシートに押し付けられるほどのGと加速であっという間に制限速度に達します。限界はまだまだ先で余裕が有り余っていますが、その余裕を残したうえでここまでのトルクと速度感はなかなか感じることができません。今まで優雅だったコンチネンタルGTスピードの本性を垣間見た瞬間であり、この車の最大の魅力を見た瞬間でもあります。
その速度から軽くブレーキングをしますが、ブレーキペダルが重く、制動力に少し不安があると感じました。ここは車重約2.5tのデメリットが出てしまう仕方のないところでしょう。

コンバーチブルとしての意味

コンチネンタルGTは車体自体はかなり大きいものの、シートに座ると頭の上の余裕はあまりありません。他のスポーツカーと呼ばれるようなクルマよりも全高は高いものの、車高もある程度の高さを確保し、かなり大きなタイヤを履いているので、ドライビングの目線はそこそこの高さにあるのです。
そこでこのコンバーチブルが輝いてきます。ボタン一つでルーフを開けるとかなりの開放感が得られます。運転席と助手席ではそこまで風の巻き込みは気になりませんでしたし、窓を上げれば上部が空いているにもかかわらず騒音がかなり減ります。

日本ではあまりオープンにする機会がないと言われますが、そこは機能でカバーです。エアコンやシートヒーターだけでなく、今回の試乗車にもオプションとして装備されているオールシーズンスペシフィケーションはシートネックウォーマーやステアリングヒーターまで備えています。これなら寒い季節でも積極的にオープンにしていけます。

実燃費も確認

この車格になると燃費がどうこうという話ではなくなると思うのですが、我々庶民としてはついつい気にしてしまうところです。
今回約145kmを試乗し、最後にガソリンを入れた際には約32Lでしたので、約4.5km/Lということになります。さらに、今回は撮影のために何度もストップアンドゴーをしたり、アイドリングさせたりしていたので、実際はもう少し良くなるかと思いますが、6L W12のエンジンにしては意外と走るなというのが正直な感想です。ちょっと前のこのくらいの車重のクルマだと実燃費3〜5km/Lなどもざらにありましたね。

まとめ:群を抜く所有感と存在感

ここまで今回試乗させていただいた「ベントレー コンチネンタルGTスピード コンバーチブル(Bentley Continental GT SpeedConvertible)」の魅力と試乗感についてお話ししてきました。その完成度の高いエクステリアやインテリアだけでなく洗礼された走行性能など魅力が多く、ベントレーである所以を感じさせられました。そんな中最も感じたのは、圧倒的な所有感です。自身がドライビングできている満足感や他から受ける羨望の眼差しが所有欲を掻き立て、ドライビングする誇りを感じさせます。それとともに「ベントレー」の存在感は大きく、ワンランク上、ツーランク上の空間を演出してくれる、プレミアムカーと感じました。